日々是口実?

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(ブログ名変更しました)

藤井聡京都大学大学院教授のFacebookより...

2012年11月15日 | 政治
藤井聡京都大学大学院教授のFacebookより...

人気お笑い芸人...って、シンスケの事だな。

http://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII
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午後の野田発言を踏まえ、

先頃、「政府・民主党は総選挙の公示を12月4日、

投票日を12月16日にすると決定した」と伝えられています。

繰り返しますが、いよいよ。。。であります。

多くの方々がおっしゃるように、この選挙で問われているのは、

政治家や政党の資質ではなく、「国民の資質」であります。

我々は、2009年8月のあの政権交代の選挙の時に、

どれだけ愚かな国民であったのかを、

今こそ深く深く、深く深く思い起こす必要があります。

下記写真でご紹介する(新聞には9月に掲載いただきいた)原稿

   『国民の政治意識を「構造改革」せよ』

は、民主党政権を誕生させたかの総選挙の開票された開票日である

「2009年8月30日」の深夜に、民主党大勝利に浮かれる各局のニュースを見ながら、

どうにもやり場のない深い憤りと共にまとめたものです。

我々日本国民は、今一度、かのとてつもなく愚かな振る舞い起こしつつ、

もう二度と、国政選挙というものを、

そして、政治というものを嘗めぬようにせねばなりません。

今、構造改革すべきは、今日、橋下・野田・渡辺・江田達が異口同音に口にする

様々な様々な制度や仕組み、

ましてや日本の伝統や文化や風習では断じて無いのであります。

政治というものを嘗めきった平成の現代日本人共の精神構造こそが、

我々は構造改革せねばならぬのです。

そうした当たり前の精神を取り戻すことが出来るか否か、

今まさに、日本国民の真価が問われようとしています。

また引き続き、本FBでは、情報を提供して参りたいと思います。

お気持ちおありの方は、是非、当たり前の日本国民が当たり前に生きていける国を

築きあげるために出来る範囲の事を、まずは次の総選挙に向けて、

一つずつ日々重ねて参りましょう。

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。


===日刊建設工業新聞 所論緒論 2009年9月28日===

国民の政治意識を「構造改革」せよ

       京都大学 大学院工学研究科教授 藤井 聡

この度の総選挙では民主党が歴史的な空前の勝利を,
自民党が歴史的惨敗を喫した.この,戦後初めての政権交代については
様々な解説が可能ではあるが,いわゆる「世論」がこの大転換をもたらした,
という点については誰もが認めるところであろう.

その「世論」における平均的な国民の気分について,
投票日のまさにその夜にあるタレントが
次のような印象深いコメントを発していた.

「これまで,自民党に次は何とかしてくれるだろうと思い続けて
政権をやらせてきたんやけれど,
どれだけ待っても全然ちゃんとやらへんかった訳ですわ.
それで“もう,こりゃ,アカン”ということで堪忍袋の緒が切れて,
一回,民主党に政権やらせてみようやないか,
とみんなが思った,って言うことですよ.」

さすがは,近頃様々なヒット曲をプロデュースしている
人気お笑い芸人だけの事はある.
大衆の気分を的確に読み,
端的にわかりやすく表現したコメントであるように思えた.
事実,ある大手新聞社の世論調査によれば,
「民主党に政権担当能力がある」と考える人々は
少数派であった去年においてすら,
「民主党に一度,政権を任せてもよい」という項目に
賛同する人々が過半を超えていた.
こうした事実は,上述の芸人のコメントが正鵠を射たものであることを
裏付けるものと言えよう.

しかしこのことは,われわれが何とも
薄気味悪い時代に生きていることを意味しているのだということを,
読者の皆様は気づいておられるであろうか.

何よりもまず,上記のコメントは,
国民は「俺たちが,政治家に政治をやらせてやっているんだ」
と認識していることを意味している.
すなわち,平均的な国民の気分の中では,
政治家を下僕か何かであると見なしているのである.
そうであるなら,政治家なるものは尊敬や敬意の対象では決して無く,
侮蔑の念をこめた心持ちで眺める対象にしかならないであろう.
国防や社会保障,諸種の公共事業といった多大なる困難を伴う難事の全てを
「やってもらっている」という感覚などさらさらなく,
ただ「カネ(税金)を払ってやらせてやっている」と感じている,
それこそが平成日本の平均的な国民の気分なのである.

その姿は,学校の先生に我が子の教育についてあれこれと
ヒステリックに言い募る「モンスター・ペアレント」のそれに大いに重なりあう.

言うまでもなく,著しく不正な教育が行われているのなら,
親が教育現場に何らかの働きかけを行うことは合理的である.
それは,政治家が著しく不当な政(まつりごと)を為しているのなら,
その行為をやめさせるための努力を為すことに合理性があることと同様である.
しかし,「モンスター・ペアレント」と言う言葉は,
良識的に許容されうる限度を遙かに超えた異常なる親の振る舞いを言うものである.
その振る舞いとは,
「学校の先生どもにカネを払って雇って教育をさせてやっているんだ,
カネを払っているんだから,私の思い通りに教育をやれっ!」
という種類の気分に裏打ちされた,常軌を逸した振る舞いである.
その精神は,「政治家どもにカネ(税金)を払って政治をやらせてやっているんだ,
カネを払っているんだから,わたし達の思い通りの政治をやれっ!」とばかりに
政治家を蔑み続ける精神と,その基本構造を共有している.
いわば,今日の多くの平均的な国民は
「モンスター・タックスペイヤー」とでも言うべき
精神の傾向を持ち合わせるに至ったのである.

そうである以上,改革すべきは政治や行政の構造というよりはむしろ,
国民の精神の構造なのではなかろうか.
「政権交代」なるものについての大衆的熱狂が支配する今こそ,
一人でも多くの国民が,こうした冷静なる認識を携えられんことを祈念したい

         



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