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滝室坂道路は2026年度内に開通へ・・・実は事業費はうなぎ上りだった <5/21追記あり>

関連ブログ記事・・・2023/6/23付「滝室坂道路の西側=当初は国道57号に直接接続予定だった件について」、2024/4/9付「2024年度の九州内幹線道路の整備内容について(前)

中九州横断道路のうち国道57号滝室坂区間が2026年度内に開通することが、2024/5/17付で事業担当の九州地方整備局熊本河川国道事務所から発表されました。

https://www.qsr.mlit.go.jp/kumamoto/newstopics_files/20240517/k240517_03.pdf

延長6.3kmのうち4.8kmを占める滝室坂トンネルの本坑が貫通したのが2023/6/17ですが、実際の開通までさらに3年以上かかるわけですね。

さて、このリリース文でも、滝室坂道路の西側が国道57号現道に直接接続せず、今後施工予定の熊本県道213号内牧坂梨線バイパスを介するようになる旨はルート図のイメージでしか触れられていません。当初計画からこのように変更になった理由ですが、平成28年度 第4回九州地方整備局 事業評価監視委員会の資料(変更前)と令和3年度 第4回九州地方整備局 事業評価監視委員会の資料(変更後)を読み比べてもやっぱりわかりません・・・ 後者の資料でも16ページ目には変更前のルート図が掲載されている一方、22ページ目の坂梨地区の地盤改良計画概要の図では「前回計画時(置き換え工法)」の時点で既に熊本県道213号内牧坂梨線バイパスとT字路で接続するようになっています。

わかったことは、この間に、滝室坂道路の総事業費がうなぎ上りになっていたことです!

2013年度の新規事業採択時の総事業費=約230億円

2016年度の事業再評価時点の総事業費=約347億円

 <内訳>トンネル補助・掘削工法の変更で107億円増、波野側の坑口位置変更に伴うトンネル延長の変更(4.6km→4.8km)で10億円増

2021年度の事業再評価時点の総事業費=約636億円

 <内訳>トンネル工事における支保構造の変更及び補助工法の追加で115億円増、トンネル工事における仮設備の追加で27億円増、軟弱地盤対策に伴う地盤改良の追加で44億円増、建設発生土受け入れ地の変更で10億円増、トンネル非常用設備の追加で64億円増、その他の要因で29億円増

つまり、この時点で当初見込みの約2.77倍に膨れ上がっていたわけです。

その後も人件費や材料費などの上昇は続いており、最終的にはもっと膨れ上がることでしょう。

 

<5/21追記>

阿蘇市坂梨地区で国道57号から滝室坂道路の工事用道路が分岐する地点のストリートビューが、2024/2時点のものに更新されていました。

工事用道路は未舗装のままですが、分岐部分が三叉路の交差点となるべく整備が進んでおり、国道57号側では歩道も設置されつつあります。2026年度末時点ではここが「滝室坂道路につながる熊本県道213号内牧坂梨線バイパスと国道57号の交差点になっている」ことは間違いなさそうです。それにしても、熊本県はいつになったらこの道路改良の詳細をネット上で公開するのでしょうね?

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