北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

「低調」「展望がもてない」とまとめてしまうことについて

2006年01月26日 16時05分25秒 | 新聞などのニュースから
 北海道新聞1月19日夕刊に、道立三岸好太郎美術館の穂積利明主任学芸員さんによる「美術季評 2004年10-12月」が掲載されていました。  構造社展を中心に筆を進めた後で、穂積さんは次のようにしめくくります。  (以下引用)この時期に限ったことではなく、昨年はおおむね個展、グループ展が低調だった。  今月末には、札幌市内の美術拠点として長年活動してきた伝説的ギャラリー「テンポラリースペース」が . . . 本文を読む

「Interaction」ドイツ展 帰国展(1月21日終了)

2006年01月26日 16時04分43秒 | 展覧会の紹介-現代美術
2004年に芸術の森美術館(札幌市南区芸術の森2)でひらかれた「北の創造者たち展 虚実皮膜」の出品メンバーのうち伊藤隆介、鈴木涼子、藤木正則、上遠野敏の4氏が、昨年8-12月、ドイツの美術館でグループ展をおこないましたが、その帰国展として企画された展覧会です。いずれも、道内を代表する現代美術家として活躍中だけに、興味深い展覧会となりました。  藤木さんは、「Personal Frag」と題したシ . . . 本文を読む

絵画とは-を考えさせる谷口明志展(-2月5日)

2006年01月26日 16時03分51秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 谷口明志(あかし)さんは、形態とおなじかたちの支持体による絵画作品(といえばいいのか)を制作・発表しています。細長かったり、ドーナツ状だったりする絵の、図の部分のみあって、地の部分は会場の壁面だといえば、いいのかもしれません。  まあ、世の中の絵の99%以上が四角形なのは、たんなる制度ですから(美術と建築が不可分だった時代に由来する)、絵の形が変わっていること自体に目くじらを立てることはないと思 . . . 本文を読む

コニカミノルタがフィルム事業撤退

2006年01月26日 16時02分57秒 | 新聞などのニュースから
 北海道新聞1月20日1面より。  (以下引用)コニカミノルタホールディングズは19日、3月末でデジタルカメラとフィルムカメラ事業、写真フィルム事業から撤退すると発表した。コニカの前進、小西屋六兵衛店が1873年に創業してから130年余続いたカメラの老舗ブランドが姿を消すことになる。 (中略)  デジタル一眼と交換レンズの事業は3月末、提携するソニーへ譲渡。既存商品の補修などもソニーへ委託する。 . . . 本文を読む

札幌へ

2006年01月26日 16時02分25秒 | つれづれ日録
 札幌へ  某日。    都市間バスの到着時刻まで間があったので、GEOに入った。  音楽雑誌「ストレンジ・デイズ」を手に取ったが、今号には、好きなキング・クリムゾンもイエスも特集されていなかったので、キンクスのディスクレビューを立ち読みした。  雑誌のコーナーには札幌で出ている写真誌「faura」の10号もあった。こんな小さな本屋にあるのが意外な気がした。ぱらぱらとめくっていると、ブリューゲル . . . 本文を読む

小野州一 筆彩のあと。

2006年01月26日 16時01分48秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 道立旭川美術館で回顧展が開催中の小野州一さんの、ドローイングと版画の展覧会。20点余りが並んでいます。  「裸婦のいる部屋」「ヨット」など、同館に油彩が展示されている作品の、エスキースとも、同時制作品ともとれる、おなじ構図の絵が何点かあるので、同館の展覧会を見た人にはいっそうたのしめると思います。  それにしても、小野さんの絵とは、あざやかな色彩もさることながら、あの絵を描くことの原点にある手の . . . 本文を読む

HUMANS BY MIKE MILLS @ SOSO

2006年01月26日 16時01分06秒 | 展覧会の紹介-CG、design
 チボ・マットやソニック・ユース、バッファロー・ドーターのグラフィックデザインなどを手がける若手デザイナーの個展。スケートボードやTシャツなどもやっているようです。  会場には、ポスター、壁紙、Tシャツなどのほか、アーティストおすすめのビデオなどもあります。  作風は一口ではいえない多彩さ。ラフなタッチのイラストが多いですが、そればかりではありません。  で、ポスターにあったことばが気になります . . . 本文を読む

竹下青蘭・武田律子 書と陶の二重奏(1月29日まで)

2006年01月26日 16時00分31秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 前衛書の第一人者竹下さんと、元全道展会員で現在は無所属の武田さんという、めずらしい組み合わせの二人展。  2001年までひらかれていた「さっぽろ美術展」に、毎年のように出品していたことで出会い、同展の会場で、2人がセットのように陳列されたこともあったそうです。  竹下さんは前衛書ですから、飛沫や点、墨のにじみは、文字を表現しているわけではありません。もちろん絵でもありません。しかし「The Ma . . . 本文を読む

足立成亮 -個展-(1月29日まで)

2006年01月26日 15時59分51秒 | 展覧会の紹介-写真
 札幌市内の大学生によるモノクロ写真の個展。  春の、フラワーギャラリーダンクールのグループ展で見た写真で圧倒されたけど、そのあとの、札幌・琴似や北広島での個展や「ふぉとま」を見てないので、流れ的にはなんともいえない。  ただ、筆者には、感情のこもった風景というイメージがあったから(そういう写真も会場の出入り口にあったけど)、今回はちょっとびっくりした。  人物の写真が115点。  すごいな。オレ . . . 本文を読む

 道彩会会員会友展(1月28日まで)

2006年01月26日 15時59分08秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 八木保次さん(全道展会員)ひきいる?水彩画の公募展。全体的にはフォーブ調の絵が多いです。  八木さん「あかり」は、黒や紫などを紙にぶつけた熱い抽象。  中田やよひさん「玄冬」も、灰色の勝った抽象画です。  青田淑子さん「銀世界の中で」。斜面を滑降するふたりの姿が遠く見えますが、全体は白や灰色の踊る画面。  宮下房子さん「待春」。早春の海辺。灯台や鳥、草の芽などを要所に配しています。  合田早苗江 . . . 本文を読む

春陽会道作家展(絵画部) =1月28日まで

2006年01月26日 15時58分20秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
  毎年1月に時計台ギャラリーの2階全室を借り切り、春の本展に向けた展覧会をひらいている道内の春陽会ですが、ことしは会員5人の作品がそろっている半面、会友の欠席がいつになくめだちます。筆者が気づいただけでも、漁船の巻き胴を描く飯田辰夫さん、サケの西田四郎さん、焼却炉や鉄くずの大塚富雄さん、白っぽい町の白井孝光さん、横浜美術館の内部を描く石畑靖司さん、川辺などの風景の友井勝章さんと、男性会友がだれも . . . 本文を読む

 アミューズランドは甘い記憶と家族がテーマ・下(1月29日まで)

2006年01月26日 15時56分19秒 | 展覧会の紹介-現代美術
 佐々木雅子(1970年-、札幌)「臍の緒」「天から降ってきた」「Head of Dinosaur」など12点。いずれも、人形や赤ちゃんの服、離乳食器といった育児にまつわるものを漆で固めたり、漆布で覆ったりした作品。  筆者は男性ですが、このきもちはなんとなくわかります。子育て中は、じぶんのしたいことが思うようにできません。佐々木さんの家庭はどうなのかはわかりませんが、もし共働きかつダンナが非協 . . . 本文を読む

アミューズランドは甘い記憶と家族がテーマ・上(1月29日まで)

2006年01月26日 15時53分53秒 | 展覧会の紹介-現代美術
子どもから大人まで幅広く美術に親しんでもらおうと毎年冬にひらかれている道立近代美術館の「アミューズランド」展、14回目(前身の「子どもと親の美術展」から通算すると29回目)のことしは「A☆MUSE☆LAND☆2006 スイート・メモリーズ」と題し、記憶や思い出にまつわる作品をあつめました。  道内ではあまり見る機会のない現代美術にふれる格好の機会でもあります。  今回は、作家の名前がわりと大きく出 . . . 本文を読む

異形小空間26人展 11th(1月21日終了)

2006年01月20日 15時02分50秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 小さめの作品がぎゅうぎゅうに詰まったグループ展ですが、なかなか見ごたえのある展覧会になりました。ベテランから若手まで顔ぶれも多彩で、ジャンルも、絵画、立体、写真などいろいろです。  個人的な好みでいえば、林教司さんの「問う」。黒鉛をすりこんだベニヤ板(?)を壁と床に配し、床の板の上に、いすの鉄製の枠組みを置いただけのシンプルな作品ですが、見る者を粛然とした気持ちにさせる、或る種の厳しさを持って . . . 本文を読む

革の多彩さにびっくり。喜井豊子個展(1月21日終了)

2006年01月20日 15時02分08秒 | 展覧会の紹介-工芸、クラフト
 革工芸の個展ときいて、よくありがちな、財布などの小物をならべている展覧会と思って見に行ったら、色鮮やかな革絵などもあって驚きました。ごく薄い革でできた軽いハンドバッグやベストなどもあり( まるでプラスチックみたいに、透けて見える!)、良い意味で裏切られたという感じです。  革絵は「galaxy」「あじさい」など。支持体に革を使っているのはもちろんですが、アクリル絵の具で着色をしているため、目を見 . . . 本文を読む