飼い猫の遠吠え

とにかく気持ちは前向きに寝る間を惜しんでほふく前進・・・

尾瀬:初尾瀬バッタリ山行(後編)

2007-10-07 04:22:10 | 山登りのたしなみ
< 鳩待峠にて(14:30) >

この時間からすると、鳩待峠から、タクシー・バスという選択肢もありますが、折角尾瀬満喫コースを楽しんでいるわけですから、歩いて帰還してみたいなぁと考えてしまったわけです。


バスでノンビリ帰っていったり



ひとっ風呂浴びてリフレッシュしたり



それもさぞかし楽しいでしょうが、自分にはこんなコースが魅力的
喧騒の鳩待峠も、こちらには誰一人近付いてこないようですね(当たり前)


ここから、アヤメ平経由で富士見峠まで6.3キロ。時間にして、1時間20分。行きの富士見峠までのコースタイムから考えて、何とか日の入りまでには到着出来そうな感じです。さて頑張りましょうかね、と入口を一歩踏み出したところ・・・



手作りのような看板がなんともいい感じです
アヤメ平 経由 富士見峠までは、6.3km

3時間?!



な、なんですと~!! Σヽ(゜Д゜; )ノ

あわててザックから地図を取り出し確認をした所、鳩待通りのコースには、1:20の記載がありました。ただ、その隣に、横田代から0:50、アヤメ平から0:20・・・。合計すると、2:30。・・・ふふふっ、はははっ、何だか楽しくなってきました。


はいはい、しかも熊ちゃんね
そりゃこんなマイナールート、いるんでしょうね (((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル



先程までのだだっ広い景色とは一転して森の中
へっぴり腰で進みます


スピードアップと、体力温存、そして護身用に、すっかりお飾りになっていたダブルストックが久しぶりに登場です。ただ、環境を考えて、木道の上を突きながらは、ちょっとバランスが悪いですね。しばし苦戦。
それにしても、このあたり何だか出てきそうな気が・・・。こういう時こそと、先程購入した熊鈴で対抗です。この熊鈴、自分の通常持っているものよりは、見てくれも形も小さめですが、なんとも自分の耳を楽しませてくれる良い音色で、疲れた自分の体に染み渡るような涼しげな心地よい音色で・・・

・・・って、ちょっとちょっと、それって大丈夫なの?!

そんなヒーリング効果タップリなだけじゃ、心配ですよ、心配。ということで、ザックに括り付けていたカップにも音ならしに協力頂く事に。これで足りなきゃ、なんなら歌いますよなんて思いつつ(壊れ気味)。

そんな格闘をしてる時に限って、ろくな事が起きないことはマーフィーさんも実証済みの当然の理。木道効果によるものなのか、足のふくらはぎではなく、脛(前方)が攣ったような強張った感じになり痛みが続きます・・・。ストレッチをしながら、誤魔化しながら歩き続けます。



ルートは、古い木道と未舗装道路を交互に歩いていきます
古い木道とはいえ、しっかりしていて歩きやすいですよ



そんなこんなで3.7kmを疾走すると、開けた場所に出てきました
アヤメ平?! と都合のいい解釈をしたものの、当然未だ横田代です



横田代でも湿原が少し色付いておりました
若干日に陰りが見えてきたのが心配です



やっぱり、森の中よりこういったコースを歩いた方が楽しいですね
平らのコースになったからもありますが、気分は上々です



水を覗いてみると、これまでに無いくらいに綺麗に写っておりました
水の先に別世界があるかのようです



こんなコースを独り占めに出来る幸せ
周りを見ても誰一人としていません



至仏山もそろそろお休みの時間になってきたようです
周りがお休みになる前に自分も帰り着きたいのですが・・・



再び緑の中の山越えコースを歩き続けます



前方の山に木道を見つけてしまい、あそこまで行くのかとゲンナリ
とはいえ、このコースでのアップダウンはそんなに気にならない程度です



山を越えると、先程よりも色が進んだ湿原の風景が見られました



そろそろアヤメ平になってもいいんじゃないの?
と勝手な解釈をしてみるものの、ここはまだまだ4.1km
やはり6kmの壁は、厚いようです



中原山(1968m)山頂!
今日は山に登らないと誓って来たというのに、予想外の展開



うーんと両手を上に挙げて、広い草原で伸びをしてみる
身体が開放された気分になって気持ちいい!



この景色、そう、アヤメ平に戻ってきました
燧ヶ岳もまだまだ綺麗に見えています



すっかり日が傾いてきたアヤメ平
夕焼けに照らされる草紅葉を見たかったものの、雲が多くて薄暗いだけ


このまま、日没までその変化を見届けたい気持ちはあったものの、闇夜の帰還で変な生き物に遭遇するのも困るので、後ろ髪ひかれつつもアヤメ平を後にしました。あとちょっと、あとちょっとと、長居をしてグズグズしていましたが・・・。



帰り道は、あっちのほうだよなぁ・・・



夕闇まで待ってもいいものの、ここで終わりではないため
先を急がなければならないのが、はなはだ残念



「きれいなトイレが、出来ました。」
トイレット博士の自分には、このフレーズはなかなか高ポイント
確かに綺麗なトイレでした



なんだかんだと大変心配ではありましたが
無事に明るいうちに富士見小屋まで来ることが出来ました



富士見下からもバス便が出ていますので、スケジュールに入れると便利
(クリックすると大判となります)



後は下まで降りるだけといいつつも
まだまだ、あと7kmですから・・・



< 富士見峠にて(16:10) >


往路の登りは、まゆ太さんとの話が弾んでいて全く気がつきませんでしたが
こういった標識があったのですね(1km地点 アヤメ平下)



このあたりは、赤い実が一杯なっていました



巨大キノコが木にびっしりと生えてます
確か毒キノコですよね



行きがけに見た最初の水場にも標識
これには気がついていましたが、現休憩所はどこ?(2.2km地点 元休憩所)



笹が一杯生えているこの場所が
何でこの名前なのかちょっと不思議(3.0km地点 馬洗渕)



道は、下りといいつつ、かなり平坦な広い道が続きます



ここでようやく半分を過ぎました
いよいよゴールまであと少し(3.9km 田代原)



まだ明るさが残る中で帰ることができて一安心
ただ、ここまで来るともうちょっとノンビリしても良かったと思ったり(4.9km 十二曲り)



ついに富士見下駐車場に到着です!!(喜びのあまりブレブレ)
あんなコース取りでも帰還できたことに感謝


・・・とまぁ、なんとも駆け足といいますか、無謀な行程になってしまいました。ノンビリ行くはずでしたが、尾瀬の予想以上の懐の深さと、予想以上の景色の大きさに引き込まれた結果、こうなってしまいました。それでも自分の歩いた場所は、尾瀬のたった一部ですから、まだまだ楽しみに来ないといけませんね。また来ます!!

==================
尾瀬(群馬県・福島県・新潟県/本日の最高峰 中原山 1968m)
日程 : 2007年9月21日(土)
天候 : 晴れ

コース: 富士見下駐車場(8:00)~(9:25)富士見峠~(9:50)アヤメ平~(11:10)竜宮~(11:55)下田代(見晴)~(13:30)山ノ鼻~(14:20)鳩待峠~(15:20)横田代~(15:40)中原山~アヤメ平~(16:05)富士見峠~(17:15)富士見下駐車場

行程 : 日帰り 9時間15分(もろもろ含む)
==================


アバウトな距離を測るため万歩計をつけているのですが、

歩行距離: 34km

という表示を見て、尾瀬は広いと実感しました。
※ 自分の計画性の無さも実感しました。


<おまけ情報>


富士見下駐車場:
・ 場所:401号の戸倉駐車場から鳩待峠方面に入り、2km程度。道は全て舗装道路ながら、最初は、「こんな道入っていっていいの?」と少し心配になるくらい狭め。暫く抜けると避難路のある道に出るので、すれ違いに注意しながら走り抜けましょう。

・ 料金:無料

・ 台数:20台くらい?(ガイドでは30台)

・ トイレ:駐車場から少し(1-2分)歩いた先にあり

・ バス停:トイレそばに有り(時刻表は、レポ中にあります)


こんな感じで道の両側に停めていきます
フリースペースなので、停めようと思えば結構停められそうです


・ 場所:街灯が全く無いため、夜は真っ暗で何にも見えません。明かり必須。

・ 人気:今回は、人が沢山来る季節から外れている事もありますが、アプローチの悪さが功を奏しているのか、聞いていた以上に人気が無さそうです。今回も土曜日で朝6台(8時出発時点)、帰って来た際にも6台しかありませんでした(1台はまゆ太さん)。朝早めに到着すれば十分場所は確保できそうです。

・ 水場:地図を見ると駐車場の方にあるようです。それ以外に、富士見峠までの「元休憩所」と「富士見山荘下」の2箇所の水場があります。



<おまけ>

それは、富士見峠からの帰り道のことでした。
日暮れ前までには帰り着きたいと、せっせと下っていた時のこと、前方になにやら不思議なものが目に留まりました。遠目から見ても、どうにも気になる形状でした。



どうにも、近付くにつれて、そのイメージは確実なものとなっていき、なんとも背筋が寒くなるのでした。





こ、怖いって・・・
(((( ;゜Д゜))) ガクガクブルブル


偶然でもイヤですから。
今度行かれた方、形を変えておいていただけませんか?

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18 コメント

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確かに ホラー 全開です! (さるや)
2007-10-07 23:25:33
むっくり 起き上がりそうです(*゜∀゜)Zzz…

やっぱり速い!! (木曽駒)
2007-10-07 23:35:59
かいねこさん。やはり歩くの速いです~~。
すっごいなぁ。
やっぱりNEOの隊長!!!

尾瀬って平だし景色見ながら歩いているとけっこうな距離を歩いていますよね。
でも34kmはスゴイ!!!

木道ってあとから足にきますよね。
それをこの距離&スピードで。。。。
かいねこ、恐るべし!!!

でも最後のはやはりビビリすよねぇ。。。。。
Unknown (ひろピー)
2007-10-08 10:22:44
楽しく読ませていただきました。いやぁ~、帰れてよかったですね(笑)
 
でも土嚢にあんな能力があるとは(爆)、知らなかったです…
 
歩行距離34kmってすごいですね! 山手線一周と同じくらいです(笑)
トランスフォーム? (tripgood)
2007-10-08 12:33:37
かいねこさん、あの距離を一気に歩いてしまうとは、すごい健脚ですね(後半の末脚はお見事!)。広~い尾瀬もちょっと小さく見えてきてしまいました。いずれにしても尾瀬を堪能出来てよかったですね(次はいよいよテントを担いで尾瀬一周へGo!ですね)。

p.s
かいねこさんの末足の秘密は、きっとひとけの無くなった鳩待峠から先はトランスフォームして進んだのではないでしょうか?...かいねこさんのザックも時々角がはえたりしてますし...(映画に感化されてます...汗))。そして、途中で出会った熊たちもバッサバッサとなぎ倒しながらつき進み、写真最後の方も犠牲に...(汗).
Unknown (まきくま)
2007-10-08 20:50:42
その、物体笑えますぅ。もう、いやだーーーって感じ。でも、わたしも見ましたよそれ。そんなふうに見えなかったのはなぜだろう? 寝返りでも打ったかなあ。。それ、日暮れてからライトに照らされたりしたら……笑えないねー。

イヤーッ (かいねこ)
2007-10-09 01:27:40
>さるやさん

さるやさん好みの(?)ホラーな現場ですよ。
ただの土嚢とはいいながら、写真に撮って呪われないかちょっと心配になってしまいました。写真を見たら、むっくり起き上がっていたりしたら・・・多分二度と富士見下には行けません(汗)。

ただ、次回見たときに形が変わっているのも・・・いやぁ。
ゆっくり山行 (かいねこ)
2007-10-09 01:31:22
>木曽駒さん

どなたか一緒でしたら、もっとゆっくり歩くんでしょうけどね、なんせ後半は一人でしたから(汗)。しかも、熊さんや日没がお待ちかねとあっては、さすがに足も速くなりますって。出来れば、次回は、どなたかと泊まりでうかがいたいものです(ポッ)。

確かに、あれだけ木道を歩いたのは初めてでしたが、あとから足にきましたね。ふくらはぎではなくて、弁慶あたりがカチカチになってしまいましたから、歩きすぎに注意しないとですね。
山手線一周 (かいねこ)
2007-10-09 01:35:47
>ひろピーさん

有難う御座います。本当に帰れてよかったですよ(汗)。帰れなかったら笑い話になりませんからね~。

34kmが山手線一周と同じ距離とは・・・そう考えるととんでもない距離を歩いた気になりますね。ただ、イメージで思っていたよりは、結構山手線も短いのですね。直線距離で歩けませんから平行して歩いたらもっと距離があるんでしょうけどね。

土嚢の能力って(笑)・・・表現に笑ってしまいました。
トランスフォーム (かいねこ)
2007-10-09 01:52:50
>tripgoodさん

まぁ、テントもありませんし、日帰りでしたから、いつもの山ヤの皆さんであれば、もっととんでもないタイムを叩き出して下さいますから。

2山を加えた尾瀬ぐるりっぷやってみたいですね。早くしないと秋も終わってしまいますが、やっぱり一周を目指すのであれば、テントを担いでですよね。早くナントカしないと・・・。

トランスフォーマー見られたのですか?!
あの名前を聞くと、昔懐かしコンボイを思い出してしまうのですが(といいますかそこで記憶が止まってます)、映画を見るとちょっと(かなり)違うんですよね。・・・と、話が逸れましたが、変形も熊殺しも土嚢アートもしませんって(汗)。しげぞうさんあたりは、出来そうですけど。
寝返り?! (かいねこ)
2007-10-09 01:56:26
>まきくまさん

まきくまさんも見ているということは、結構前からあるんですね。ただ、あそこは、富士見小屋の車道にもなっていますから、毎日ひかれているということですよね・・・。次第に変形して、今はあの形になっているとすると、なんだか怖いです。

>寝返りでも打ったかなあ

いやいや、ゴロゴロされても困りますって(汗)。
ただ、アレを見て、今日は、暗くなる前に帰れてよかったと思いましたよ。そう、ライトでアレを見たら通れませんって、本当に。

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