うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

ポンコツは生まれつきです。

2023年11月29日 | 日記

たれ蔵への温かいコメントをいただき、

まことに、ありがとうございました。

 

おはようございます。

たれ蔵は、私が泣いていたり怒っていたりすると、

それを嫌がる子だった。

滅多に鳴かないくせに、そんな時は「キィー」と超音波を出した。

「嫌だよ、母ちゃん!泣かないでぇ!!」

そう言ってるみたいだった。

だから、私は泣かない。

正直なところ、あまり悲しいとも思っていない。

たれ蔵の命は4年だったのだと、素直に受け入れられるからだ。

そして、ほくろたれ蔵という猫と暮らせたことが、

どれほど素晴らしい時だったかを思えば、

私はそれで十分に幸せなのだ。

たれ蔵は思う存分生き切った。

そう信じている。

 

だからなのか、

あの子が居なくなった我が家は、

とてもさりげなく、新たな日常を過ごしている。

 

そんな中、私は普通にカレーを煮て、

おじさんは、それを普通に食べて、

「ん?これ、なんだろう?」

と、まるで手品師みたいに、口からテロテロ引き出した。

これを!

普通、こんなデッカい異物が混入するの?

ねえ、どういう事?

 

ああ、普通だわ。

相も変わらず、私はポンコツだ。

 

我が家の愉快な仲間達も、普通に、

ポンコツな顔で寛いでいます。

 

こっちも、ポンコツだ。

のん太「のんは、ぽんこちゅじゃない!」

そそ、撮影の腕がね。

なんか、合成ですか?という撮影の腕な。


たれ蔵、ありがとう

2023年11月27日 | ほくろたれ蔵の闘病記

急に食べなくなった。

その日が始まりじゃなかったのだと今更気づいた。

 

おはようございます。

9月に入った頃、たれ蔵が寝なくなった。

少なくとも、土日になると、たれ蔵は昼寝もしないで、

私にべったり甘えていたし、

夜になり部屋が寝静まっても、私がトイレに起きると、

たれ蔵はどこからともなく表れてトイレへ着いてきた。

「たれちゃん、猫はうんと寝なくちゃいけないんだよ?

母ちゃんに付き合っていると、寝不足になるんだから。」

私はそう言って、たれ蔵をしばらく膝に抱いていた。

「そうだそうだ。たれ蔵は赤ちゃんの頃は、

すごい甘ったれだったもんな。」

だから、ほくろと名付けたのに、たれ蔵と呼ぶようになった。

「たれ蔵、長生きするんだよ。絶対よ。」

私は、たれ蔵を抱くたび、そう念を押した。

 

どういう訳か、私は以前から予感していた。

たれ蔵を育て始めた、あの時からかも知れない。

「君は、うんと早くに消えてしまいやしないか?」

そんな予感が、かき消してもかき消しても、浮かんで来る。

よく食べてよく遊ぶ、健康な猫なのに、どうしてそんな予感がするのか。

自分でも不思議でならなかったが、抗う気持ちにもなれなかった。

けれどせめて、私は、その予感を決して誰にも話さなかった。

言葉にして放ってしまったら、

運命がその通りに動き出してしまいやしないかと怖かったからだ。

 

11月26日、

この部屋のちょうど真上に月が浮かぶ頃、

ほくろたれ蔵は、夜空に召されていった。

 

朝、昏睡状態に陥り、それ以来、

私とおじさんは、何度も「たれ蔵」と呼んでは撫ぜた。

それはそれは、鬱陶しかったろうが、

その都度、たれ蔵の瞳はまるで返事をするように輝いた。

「うんうん、ゆっくり眠るんだよ?」

そう言って、でもまた「たれ蔵」と呼ぶものだから、

たれ蔵はなかなか永眠が出来なかっただろう。

最期は、本当に静かに眠りに就いた。

 

たれ蔵の運命は、誰にも話さなかったのに抗えなかった。

けれど、悔しいとは思わない。

どういう訳か、とても素直に受け入れている。

争いを好まない優しい優等生だったから、

最期まで、たれ蔵らしい生き様を残して逝ってくれた。

 

たれ蔵、ありがとう。

私の元へ来てくれて、ありがとう。

私の元で逝ってくれて、ありがとう。

 

たれ蔵に、暖かい応援、心強い励ましを下さった皆様、

誠にありがとうございました。

どうか、これからも、この美しくすんばらしい猫を、

時々でもいいので、思い出してやってください。

という、惚気でしたすみません。


いつも通りの、優しい猫

2023年11月25日 | ほくろたれ蔵の闘病記

夜空の月は満ちていくのに、

君の体は、ますます削がれていく。

まるで君の命が、みるみるうちに月に奪われて行くみたいだ。

 

おはようございます。

昨日はどうしても嫌な予感がして、

昼に職場を抜け出し、家へ向かった。

たれ蔵は、

「あれ?母ちゃん帰ってきたぁ」

と、満月みたいな瞳で私を見上げた。

私の脳裏に浮かんだ嫌な予感は外れてホッとしたのもつかの間、

床に、たれ蔵が下痢したのか嘔吐したのか分からない液体が、

水溜りのように出来ているのに気が付いた。

それをティッシュに吸わせてみると、

白いティッシュが赤黒い液体に侵略されていく。

私は、

「なんちゅーこと、するんや?!なんちゅーことを・・・」

と、何度も何度も呪いの呪文のように呟いていた。

 

たれ蔵のリンパ腫は、主に小腸に病巣が集まっている。

進行は、獣医師が戸惑うほど早い。

一気にぶっ壊された小腸は、どれだけ食べても栄養を吸収できない。

それでも食べなければ、生き物は生きてはいけない。

なのに、食べると苦しむ。

腫瘍化した胃腸に食物を入れれば、痛みや吐き気に襲われる。

そして、赤黒い液体を排出させる。

そのくせ、すぐには死なせない。

循環器と違って、消化器の疾病はとどめを刺さない。

一気にぶっ壊す癖に、じわじわと苦しめてくる。

ショック死か、多臓器不全か、餓死を待つしかないのが、

今のたれ蔵の現状だ。

 

「なんちゅーこと、するんや?!

たれ蔵が何を悪い事したっていうの?

何でこんなに苦しめるんや。」

生きろ、生きよう、治そうと始まった闘病は、

いつしか、早く死なせてやらなければと思うようになっていた。

そんな時、出てくる言葉は、怒りの言葉だ。

けれど、私の心は、実は全く怒りに満ちていない。

不思議なくらい、怒ってはいないのだ。

たれ蔵を苦しめる病さえも、たれ蔵のものだから、

悔しいけれど、憎み方が分からない。

赤黒い液体さえ、たれ蔵のものなんだから、大切なものだ。

 

私は、呪いの言葉を吐きながら、

赤黒い液体を愛おしむように拭き取った。

 

そして、何より、たれ蔵はいつも通りだ。

いつも通りに暮らしたいだけなんだ。

昨日の夕方は、思いのほか、顔色がいいじゃないか。

真っ黒だけど、顔色はいいのだ。

大好きな黄身も食べたり

 

おたまと一緒に、

たれ蔵「わーい、海苔だ、海苔だー」

と、はしゃいでパリパリ噛んだ。

ついでに、お刺身だって1切れ食べた。

 

おじさんの入浴にも、よたりながら懸命に着いて行った。

たれ蔵「たま兄ちゃん、ここは譲らないぞぉ」

たれ蔵は、いつも通りに過ごしている。

いつも通りに過ごしたいんだ。

今朝は、もう歩けない様子だ。

だけど、今日もたれ蔵は、いつも通りに過ごす。

私達は、それを守ろうと思っている。

満ちていく月に、あの子の命を捧げるように祈りながら。


頑張る、尻尾

2023年11月22日 | ほくろたれ蔵の闘病記

相変わらず、お返事もせず、

大変申し訳ありません。

頂いたコメントは、何度も拝読しております。

大変、力を頂いております。

ありがとうございます。

 

おはようございます。

私はいまだに、一発逆転があるという期待を捨てきれない。

だけど、もう止めます。

強制給餌は、もう止める。

いくら下痢止めを飲んでも効かないし、

ステロイドを飲んだって、無駄に消耗させるだけだ。

もう、元気にはならない。

 

いやでも、今朝は良いお顔している。

失禁して、下痢して、嘔吐した後だっていうのに、

すごく良いお顔だ。

「たれちゃん、良い子だね~」

と声を掛ければ、たれ蔵は一生懸命尻尾で答える。

歩くのもやっとという状態でも、尻尾は答える。

たれ蔵は、生きている。

 

だけど、もう止めます。

お薬も強制給餌も、もう、止めます。

 

いっぱい頑張ったもんね。

 

今日もお刺身、買ってくるよ。


たれ蔵の近況

2023年11月20日 | ほくろたれ蔵の闘病記

応援して下さる皆様、

誠にありがとうございます。

 

私達は、諦めていない。

そう、全然諦めちゃいないけど・・・

 

おはようございます。

たれ蔵の近況です。

たれ蔵は、さらに衰弱が進んでいる。

それでも、ご飯の時間になれば、ちゃんと歩いてくる。

「母ちゃん、ご飯の時間だよね。」

だけど病気になってから、たれ蔵のご飯は基本が強制給餌になったから、

たれ蔵は、

「僕、それ、嫌なんだよな~。」

と言わんばかりに、トイレの奥でお座りする。

決して手の届かない場所に逃げこんだりはしない。

食べたい・・・でもイヤ。

そんな心境なのだろう。

 

私は、ご飯の時間に歩いてこなくなったら、

それを機に、強制給餌を止めてやろうと思っている。

食べたいという欲求は、生きたいという叫びだと信じている。

その声なき叫びを聞き逃さぬよう、注意深く様子を伺う。

しかし、さすがに今朝は無理だろうと予想していた。

昨日からトイレにしっかり入って、用を足すことも出来なくなった。

「もう、手放してあげなきゃいけないかもしれない。」

そう言うと、我が家のおじさんは同意せず、ただ俯いた。

 

だけど、今朝もちゃんと歩いてきた!

しかも、

「母ちゃん」

と声を出した。

私は嬉しくって嬉しくって、泣きながらご飯を作った。

そのレシピは、

ペースト状のフードに、高滋養の粉末と免疫増強サプリと薬3種を

混ぜこぜにした、最強エナジーフードだ。

諦めなくっちゃいけないとか言いつつ、足掻きまくったフードだ。

 

さあ、たれ蔵、頑張るぞ!

 

たれ蔵「ぼく、このご飯嫌いじゃないんだけどさぁ。」

うん、味は結構、気に入ってるんだよな。

母ちゃんの給餌が下手なんだよなごめん。

 

はい、お疲れさん。

 

さらに、

たれ蔵「お刺身だよ。いいでしょぉ、お刺身お刺身」

 

まだまだ、自力でお刺身を食べられるもんな。

 

きっと、もう近いです。

でも

私達は、まだまだ諦めません。

最期の最後まで、細胞が一つ残らず動かなくなるまで、

生きるぞ!