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おうち映画(海外)・デリシュ!/セイント・フランシス/ロスト・イン・マンハッタン 人生をもう一度

2024年03月30日 | 映画(海外)
「デリシュ!」
原題 Delicieux
2020年 フランス、ベルギー
【ムービープラス】

フランス革命前夜の18世紀フランスを舞台に、世界で初めて誰もが入れるレストランを作った男の実話をもとに描いた人間ドラマ

1789年、シャンフォール公爵付きの料理人マンスロン(グレゴリー・ガドゥボワ)は創作料理「デリシュ」にジャガイモを使用したことで貴族たちの反感を買って解雇され、息子とともに実家へ帰ることに
ある日、マンスロンのもとに謎めいた女性ルイーズ(イザベル・カレ)が料理を習いたいと訪ねてきます
彼女の熱意に負けて料理を教えることになったマンスロンは失っていた料理への情熱を徐々に取り戻していき、ルイーズと息子の協力を得て、一般人のために開かれた世界初のレストランを開店します

ルイーズが弟子入りした理由、性別や身分による差別にマンスロンとルイーズのラブロマンスやフランスの田舎の美しい風景を織り交ぜて地味ながら記憶に残る作品でした

観終わって直ぐは、料理を扱ったものとしてはイマイチだったのですが、思い返すに徐々に内容の奥深さが分ってきました
マンスロンが開店した田舎のレストラン風景は今では当たり前のものですが、バスティーユ陥落につながる自由と平等の象徴でもあったのですね
     





「セイント・フランシス」
原題 Saint Frances
2019年 アメリカ
【ムービープラス】

夏の子守の仕事を探すブリジット(ケリー・オサリバン)、34歳
大学を中退し、レストランの給仕として働きながら自分が何をしたいのかよくわからずモヤモヤする毎日を過ごしています
子守を任された6歳の少女フランシス(ラモナ・エディス=ウィリアムズ)やその両親であるレズビアンカップルとの出会いを通し、彼女の冴えない人生に少しずつ変化が訪れます

主演を務めるケリー・オサリバンが自伝的要素を盛り込んでオリジナル脚本を手掛けたとのこと
生理、避妊、中絶など女性の心身にまつわる本音をユーモアを交えながら軽やかに描き出されます

日常の一コマ
例えば、屋外でフランシスの母親が第二子に母乳をあげるのを快く思わない女性
偶然再会した友人がブリジッドにみせる優越感
それらを描くことでジェンダーなどの問題意識をさりげなく提議する手腕は見事です

やや、重いと感じる部分はありましたが、ブリジットが自分を見つめ直し力強く生きていけそうなラストに救いがあって良かったです
     




「ロスト・イン・マンハッタン 人生をもう一度」
原題 TIME OUT OF MIND
2014年 アメリカ
【Amazon Prime Video】

リチャード・ギアがホームレス役に挑んだことで話題を呼んだヒューマンドラマ

大都会ニューヨークの労働問題や貧困層問題を盛り込みながら、ホームレス男性が娘との再会を通して再生していく姿を描き出します

リチャード・ギアが演じるホームレスは外見はホームレスなのですが、歩き方や立ち居振る舞い、表情が垢ぬけていて“演じている”の域を出ておらず見た感じに無理があると思いました
それでも、体裁を繕うところや、元の真人間に戻ろうとする意志はあるものの施設の担当者を頼らず諸々の手続きをすぐ諦めてしまうところなどは、さすがの演技でした

敢えてそうしているのでしょうが、台詞より周囲の雑音や人々の話声を入れることで、真っ当に暮らす人々に比較して彼の惨めさが際立っています

娘の助力で立ち直れるのかどうかはわかりません
厳しい現実を前に、一度落ちてしまった人が再び這い上がることの難しさは分ったのですが、リチャード・ギアでなかったら、もっとストレートに伝わってきたのではないか、と思いました

これは邦題にも罪があるのでは?
原題そのままのほうが製作者の意図が伝わりやすいのではないかしら?
     


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2 コメント

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ギアさま (小米花)
2024-04-02 17:42:18
リチャード・ギア主演となれば見てしまう年代の私です。
ギアの映画にはホントに楽しませてもらいました。
でもね、この映画は・・・?でした。

https://blog.goo.ne.jp/mysketchbook/e/55d754d15751c541a413a9f45da9af27
小米花さん (こに)
2024-04-03 07:56:45
巷のほとんどが同じ感想ですね。
リチャード・ギアもですが、ピアノのエピソードとか中途半端なところも多くて何だかなぁ、でした。
一流の俳優さんでもたまには不出来なのがあるってことで(#^^#)

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