プチ早期退職者の資産運用+αブログ

個別銘柄:美樹工業(バリュートラップからの脱出 その2)

 年2回の新鮮発芽野菜セットの株主優待をもらいながら長年保有してきた美樹工業を資金捻出のために昨日(2022年6月17日)売却した。


 美樹工業は、ジャスダック(現スタンダード)銘柄で、大阪ガスの工事や子会社でのセキスイハイムの販売など住宅、建設が柱で不動産賃貸も行っている 。

 この銘柄は、低PBR、低PERに長年放置されているバリュートラップ系の銘柄だ。私が最初に買った2005年9月の時点では、配当利回りは2%ちょっとで、当時では高配当の方だった。その後、この銘柄の増配は小さかった(当時75円相当⇒今期100円見込み)が、大きく配当を増やす銘柄が増えたため、配当利回りは低い方になってしまった。

 2004年以降の美樹工業の月足チャートに売買情報を付記したものを以下に示す。


 出所:チャート部分は株探(https://kabutan.jp/stock/chart?code=1718)

 2005年9月に739円で1,000株(2分割・10株併合後換算では3,695円で200株)買った。前年に3,000円割れで底を打ち、4,000円回復後の押し目からの戻り途中のタイミングになっていた。翌年2月には買値から4割以上あげて5,300円台を付けているが、その程度の上げでは積極的に利食わないので放置した。

 しかし、その後は大きく下げ、リーマンショックもあって、2009年1月の大底では買値の1/4以下になっていた。その前後も塩漬け状態で放置だったが、2017年11月には5,500円まで上げ、高値圏での揉み合いになっていた。しかし、その頃は会社員としての仕事が忙しく、売却を検討した覚えもない。結局、いつも通りの放置投資家だった。

 最初に買った時は一般口座だったが、2019年7月に一旦売却して、特定口座で100株だけ買い戻した。その頃には既に早期退職していたが、一般口座で利益が出ると税金以外に国保保険料で11%近く余分にとられることになるからだ。

 買い戻したもう一つの理由は、もはや魅力のある銘柄ではなくなっていたが、株主優待をもらって待ちながら少しはこの銘柄で利益を出して終わりたいと思ったからだ。自分の気持ちに素直な投資行動は、利益を上げるためには一般的に好ましくない。しかし、私は納得の上でそういう行動をとるので、失敗したりしながらも長く投資を続けていられる。

 最近は株式市場が下げ基調の中で値保ちがよかったので、資金捻出のために4,100円で指値売を出してあった。しかし、昨日、急ぎで資金を作るため寄り付き後に板に出ていた買注文に合わせ、4,010円に指値訂正して売却した。 今回の売却で税引後4万円ほどの利益になったので、トータルで少しばかりの売却益を出して終われた。資金効率としては極めて悪かったが、配当と新鮮発芽野菜セットをもらい続けたので良しとしよう。

 なお、昨日の終値4,040円に対してPBR 0.31倍、予想PER 5.52倍と割安ではあるが、配当性向は低くて予想配当利回りは2.48%に留まっている。この会社の事業内容からして今後業績が大きく伸びることはないだろうし、再度バリュートラップにつかまる必要もないので、この銘柄には二度と投資しないと思う。

 ちなみに、バリュートラップからの脱出その1は、先日記事にしたスーパーツールの売却だ。美樹工業は、スーパーツールよりは値動き大きいし、PBRやPERはより割安であるが、配当利回りは低いという感じだ。両銘柄とも普段の出来高は1日 1,000株にも満たないので、その面でも投資先には適していないと思う。


 最後についでに書いておくと、急いで捻出した資金はマネックスGを500株 398円で買うのに使った誤発注で売ってしまったマネックスGの買戻しの記事で書いた通り、誤発注時に元々買おうとしていた分をようやく買ったことになる。誤発注時には550円で買おうとしていたので、結果的には随分安く買えたことになった。フルインベストメントが基本の私にとって、投資資金の温存という面では美樹工業への投資が役に立ったのだった。




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