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ドル円等のトレンド分析(4月4日)

 毎週土曜日に行っている個人的なトレンド確認用の分析に関して、2月3日のブログ(ドル円、ユーロドル、ユーロ円のトレンド分析)に1月末までの分析結果を書き、3月1日のブログ(ドル円等のトレンド分析(前回から1カ月後) )に2月末までの分析結果を書いた。本日は昨日まで、主に3月末までのトレンド分析結果をまとめている。


 まずは、毎週のトレンド分析のサマリ部分だけを以下に載せておく。見方の説明は2月3日のブログを参照のこと。




 2月から3月にかけてのドル円の動きを総括すると、2月19日の上昇によって、2015年6月の125円台の高値を起点とする長期抵抗線を突破(三角持ち合いの上放れ)した。新たな上昇トレンド入りだと思ったが、完全なだましとなった。米国等での新型コロナウイルスの蔓延により株安が進むのに合わせて、リスクオフの円高が進んで3月9日には瞬間的に101.2円割れまで下げた。ところが、株安が加速し、債券や金まで現金化する動き(キャッシュ・イズ・キング)が出ると、ドル選好が強まって今度は10営業日で10円もドル高になり、112円近くまで上げた。先週は、その動きも少し落ち着いてきたという感じだ。

 ドル円やユーロドルも短期的に売り買いの動きが交互に一方向に強まり、トレンド分析が役に立たない相場つきになっていた。直近でドル円は買転換したが、買いが強まったというより下げ止まったという感じで、逆にユーロドルの売りが強くなった方が目に付く


 為替に関しては、米国の政府や市場の動きが一番影響を与えているだろう。目に付いたニュースや記事を載せておく。

 3月23日にはFRBがFOMCで米国債や住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れ量を当面無制限とする緊急措置を決めた。これによりドルが大量に供給されることになったので、ドル選好の動きも落ち着いたのだろう。



 ドル円は方向感が定まらない感じだが、佐々木融氏のコラムによるとリーマンショックの時のようには円高にならないとの見方だ。



 ただ、短期的にはともかく、ドルが無制限に供給されるから、やがてドルの価値が低下して円高になりそうな気もする。
 田村秀男氏も円高を懸念し、国債大量発行せよと主張している。



 アベノマスクなどと揶揄される冗談のような日本の動きに比べ、米国の動きは早く大きくて3月27日には2兆ドル規模の「大型経済対策法案」が下院を通過し、その後すぐにトランプ大統領が署名し、成立した。



 財政赤字をものともせず経済の立て直しを図っているので、米国経済が欧州や日本よりも早く回復して来ると思うが、落ち着けばドルの信認低下に目が行きやすくなる点も気に留めておいていいと思う。

 佐々木氏のコラムと同じ趣旨だが、東洋経済の記事もある。


 一方、FRBの緊急措置に関しては、FRBが本来買い入れを許可されていないものも買い入れるので事態を悪化させると指摘している記事もあり、予想外に大きく動く可能性もある。



【2020.4.11追記】

  FRBの総資産の推移のグラフが以下。健全化に向けて少しずつ減らしてきたのも水の泡、量的緩和を無制限にした効果が物凄く、一気に跳ね上がっている。
 出典 FRB
 https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/bst_recenttrends.htm


 FRBは4月9日に2.3兆ドルの追加資金供給策を発表し、ついにジャンク債の買い入れまですることになった。非常事態とは言え、淘汰されるべきゾンビ企業がさらに延命し、ドルの信認もさらに下がることになる。


 正確には、ダブルBであっても、3月22日以前にトリプルB以上だった債券は、投資適格債並みに扱うという基準らしい。よって、ジャンク債を手当たり次第に買う訳ではないので、多少はましだ。

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