私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

韓半島 SEOUL旅日記

2006-07-31 21:18:36 | 韓国ドラマ・映画
雨が酷く外を出歩くのもままならなかった28日の金曜日に鑑賞。
勿論字幕などなしの鑑賞故、どこまで理解していたかは非常に?だ。

近未来と思われるソウル。
韓国の大統領、北のトップが出席している南北鉄道開通式典を欠席する日本。
「半島のことだから我々だけでやりましょう」という南北トップだが、日本は過去の条約文を持ち出し鉄道開通に反対をしてくる。

条約文が有効なのはそれにキチンとした印章が押されていてこそだ。
「印章は偽物だ。本物の印章を探し出さなければ」と20年来自分の意見をいい続けるチョ・ジェヒョン演じる歴史学者が主人公だ。
カルチャースクールの教師の職で糊口をしのぐ落ちぶれた歴史学者で、チャ・インピョ演じる後輩の歴史学者にもその考え方を諭されるが、チョ・ジェヒョン演じる歴史学者は大統領(演 アン・ソンギ)に自論を直談判。「印章は偽物だ。日本は嘘をついている」というチョ・ジェヒョンの訴えに、「真実をはっきりさせるのだ」と印章を探すことを許す大統領。

勿論印章探しは困難を極める。なかなか理解もされない。しかし「ただの判ではない。印章は国の印だ。」と執念を燃やす歴史学者。
印章探し支援する大統領は何者かに毒を盛られる。その姿は日本軍に暗殺された明成皇后の姿や高宗皇帝の姿とオーバーラップして語られていく。
(明成皇后殺害の場面は、たとえ殺害が真実であっても、もうすこし描き方に優しさがあってもよかったのではないかと思う。)

そして韓国に向けて日本の戦艦が向かってくるのと平行して語られるチョ・ジェヒョン演じる歴史学者の印章探し。
日本の戦艦が韓国に近づいてくるにつれ、印章探しもどんどんヒートアップしてくる。当初反対意見だったチャ・インピョ(対日政策の担当者らしい)の協力も得、とうとう見つけ出される印章。印章を高々と差し上げて「本当の印章を見つけ出したぞ!」と叫ぶその姿に一人や二人ではない数十人単位の年配客の熱い拍手が重なった。

****
2時間半近い大作だったのだが、言葉の問題や内容の問題もあり、途中やや疲れたことは確か。
ただ韓国人の観客がどんどんチョ・ジェヒョンの執念ともいえる印章探しに熱い声援を送るようになるのはよく分かった。拍手を送ったのもよくわかる。
拍手を送るように作られた映画だからだ。

グエムル 漢江(ハンガン)の怪物 SEOUL旅日記

2006-07-30 11:20:57 | 韓国ドラマ・映画
ハンガンのほとりで売店を経営する祖父。その売店の店番を暇そうにしている長男(演ソン・ガンホ)。ビールとスルメを観光客に配達するのさえ難儀そうなどうしようもない暢気者なのだ。
そんな長男の一人娘は古臭い携帯電話が恥かしくて仕方ないが、店番さえも出来ない長男の娘とは思えないほど可愛らしい中学生だ。

そこへ突然の怪物出現。最初は暢気に見物していた人たちをあっという間に襲い、そして飲み込んでいく。
この怪物が長男の可愛い娘ヒョンソを連れ去ってしまう。怪物に殺された何人もの人との合同葬儀の場でも可愛い娘が死んだことを受け入れられず泣きじゃくる長男、次男(演 パク・ヘイル)、末娘(演 ペ・ドゥナ)。その尋常でない泣き方に幾つものフラッシュが向けられるほどなのだが、そこに娘の壊れかけた携帯電話から電話が入るのだ。「お父さん 助けて」
ハンガンで売店を営む家族の言葉など誰も信じない。信じてもらえないのなら自分達で助けに行くしかないと、隔離された病院(ウイルスの存在を恐れ怪物と接触した人たちは隔離されたのだ)を逃げ出す四人。

ここからがこの映画の本領発揮、家族愛のバトンタッチが始まるのだ。
祖父は家長として、武器の手配をし車の確保をする。そして先頭に立って怪物に銃口を向けるその姿はおじいちゃんとは思えない。

長男と同じようにダメ男な次男は知り合いの会社に忍び込み携帯電話の発信記録を調べようとする。(酒びたりな男でもやる時はやるのだ)やっと探し出した発信記録を末っ子の携帯へ連絡し、末っ子のペ・ドゥナは得意のアーチェリーを手に姪の救出に向かう。勿論再び隔離されてしまった長男(ソン・ガンホ)も娘の救出に向かう。

可愛い中学生の女の子を救うために祖父→次男→末娘→長男と救出のバトンがどんどん繋がっていくのだ。そして一人怪物の下にいる女の子が非常に凛々しい。とてもあの長男の娘とは思えないのだ。

訳も分からない怪物の出現に家族で逃げるというと、トム・クルーズ主演の宇宙戦争を思い出す。宇宙戦争がなんとなくトム・クルーズの一人芝居だったのに比べ(パニックの中で家族愛を見つけ出したかったのは、トム・クルーズ一人だったのにくらべ)こちらは違う。
可愛い家族の一人娘を助けるために、四人がそれぞれ自分の出来うる限りのことをしようということが見ている方にも簡単に伝わってくるのだ。

怪物そのものはどうということはないが、これは家族愛のバトンタッチの物語なのだから怪物が少々物足りなくても関係ないのだろう。

末娘を演じるペ・ドゥナ
最初から最後までエンジ色のジャージ一枚で熱演。(ジャージの背中には水原市庁とのロゴまで入っている)女優ならもう少し綺麗な格好で出演したかったのではちょっと同情する。

雨でどこへも行くことが出来なかったので、27日木曜日に三成のCOEXモールで鑑賞。

日本に帰ってきてから9月にもう公開されるということを知る。
グエムル 公式サイト

ランゲージ・エクスチェンジ 3

2006-07-25 21:28:22 | 韓国語レッスン(面白い話)
Hさんの持っている会話の練習本には、こんな風に例文が載っている。

ピアノを弾く。
プールで泳ぐ。
国歌を歌う。
***

「私はピアノが弾けます」
「○○さんはピアノが弾けますか?」
「はい。弾けます」
「いいえ、弾けません」

基本の文をこんな風にアレンジして会話の練習をしてみるが、やっぱり動詞の活用が難しいらしい。
苦戦しているHさんに、出来ない時は「苦手」という言葉を遣ってみたらと言い、ためしに例文をいくつか作ってみた。

「私はピアノが苦手です。」「私はプールが苦手です」「私は歌が苦手です」
出来る、出来ないというのとは少しニュアンスが違うが、こんな言い方もあると説明すると「動詞を遣わなくていいから、いいですね」とHさんも喜んでくれた。

出ている例文を全部苦手で言い換えることが出来たので、調子に乗り「苦手って便利だ」などと一人悦に入っていたのだが、そんな私の様子を見てHさんは「でもあんまり後ろ向きなことは言いたくないのですが・・・」と非常に申し訳なさそうに言うではないか。
確かにそうだ。あまり後ろ向きなことは言わない方が良いに決まっている。

あなた、そして私 ~You and I~ 10話 「二人の門出」

2006-07-24 21:37:29 | 視聴断念 韓国ドラマ
ドンギュと結婚することにしたスギョンだが、ドンギュの妹は快く思わないし、スギョンの両親も生活習慣の違う家庭へ嫁ぐことを手放しで喜べないし、スギョンの兄夫婦も総て簡略化しようとする若い二人を応援しないし、八方塞のまま結婚する二人を見ていると、とても新しい門出とは思えず。

「とりあえずおめでとう」「とりあえずありがとう」こんな会話が義理の姉妹同士で交わされるとは・・・非常に怖い。

******
兄の結婚式を明日に控えた昼下がり、母親の働く食堂を一人訪れるミンギュ。
出された饅頭も胸が一杯で食べれず、半泣きで食堂を後にするのだが、演じるソン・スンホン(宋承憲)の上目遣いで母親を盗み見るその眼差しが非常に若々しいというか、幼いのでびっくりする。
あなた、そして私 ~You and I~ DVD-BOX 1

ブロードウェイ

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そうそうソウル

2006-07-23 18:52:11 | たまに読んだ本
可愛いイラストやちょっとした写真が、短めの文章と一緒に所狭しと並んでいる旅体験記は結構多い。
貧乏旅行系ならk.m.pムラマツ&なかがわコンビのエジプトやポルトガル旅行記が面白いし、メルヘン系なら杉浦さやかの@ハワイや上海、そしてベトナム旅日記が楽しかった。
そんな中この本はどちらかというとやや毒もありの、面白正直系か。

体験記もスンデ工場見学記、ポジャンマチャ(屋台)で韓国人男性を悩殺とかなりマニアックなものだ。
(スンデ好きとしては、この工場見学記はかなりの面白さだった。)
そうは言ってもイラストはそこそこ可愛いし、スーパーで購入出来るお菓子や、ちょっとした街角スナックも写真入で紹介しているのでそれなりに参考になる。
二度三度訪れている者には、自分の少ない体験記と照らし合わせて読み流すのも面白いかもしれない。

しかしあまり正直に書いてあるので減点になる点もありか。
私は次回ソウル行きの際には、チムジルバンに行きたいなと思っていたのだが、このレポートを読み、行く前から足が遠のいてしまった。
大人しく日本の健康ランドで満足していたほうがいいようだ。


注)スンデ→豚の腸にもち米や豚の血を詰めた物。
知人に色々薦めたりしたが、大体の人は黙ってしまい口数が少なくなることが判明。最近は薦めるのは止め、一人静かに楽しむことにしている。

そうそうソウル―奔走迷走韓国旅行

スリーエーネットワーク

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春のワルツ!

2006-07-22 19:18:23 | 韓国ドラマ は行
夕方、窓を開け掃除機をかけていると、近所の雑木林の方から「カナカナカナ」というかすかな音が聞こえてきた。
梅雨明け宣言はまだだが、ヒグラシの声からやっぱり夏だな~と実感する。

そんな初夏の夕暮れ、友人から@春のワルツが秋からNHKで放送されることを教えてもらう。

春のワルツが秋から放送されることを、夏の最中に知る。そしてドラマの始まりは冬のオーストリアだったはず。
「季節感もなにもあったものではないな・・・」と思うが、あの美しい景色をキチンとテレビで確認出来るとは、ネットでぼやけた画像を見ていた時を考えると、感慨深いものあり。

秋のおすすめ BS海外ドラマ


ガール 奥田英朗

2006-07-21 21:50:48 | たまに読んだ本
この本に出てくる5人のガールより年上の自分がちょっと寂しかったが、それでも結構読んでいて元気が出た。

5編の中では@ヒロくん@ひと回りが面白かった。
ヒロくんも慎太郎くんも現実にはいないことが分かっていても、明日に希望が残るような展開は気持ちよし。

「続々重版!売れてます!!」という文字が躍る帯には、30代派遣「元気が出ます」20代会社員「また明日から頑張ろう!」という紹介文が載っていた。

せっかくだから40代も付け足したい。
40代 会社員「他人には知られないように、小さく心の中でガッツポーズ。」


ガール

講談社

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ワイルド・カード

2006-07-20 23:28:24 | 韓国ドラマ・映画
続編を観る前に予習をと思い@パイレーツ・オブ・カリビアンを借りるつもりだったのだが、全部貸し出し中だったため、仕方なしに借りた1本。
ソウル警察の刑事達の日常を描いたアクションなのだが、これが結構面白かった。

主演のヤン・ドングンのどこがいいかわからなかったのだが、これを見て人気があるのも納得出来るような気がした。
決してイケメンではないのだが、なんとなく心意気のようなものを感じさせてくれる風貌なのだ。
どんな喩えが一番しっくりするだろうか?
会社が潰れ、明日から路頭に迷うようなことになろうとも、「なんとかするよ」と言い、屋台で食べ物屋をはじめ、妻と幼い子ども二人を養ってくれそうな感じとでもいったらいいのか?そんな生活感のある感じがいいのかもしれないなと、勝手に納得。


ワイルド・カード

エスピーオー

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ランゲージ・エクスチェンジ 2

2006-07-19 22:55:26 | 韓国語レッスン(面白い話)
レッスンの最後に「今度は本を使って勉強しましょう」と言い、その文章をノートに書くとHさんが怪訝そうな顔をしている。
漢字が読めないのだろうかと思い、漢字にフリガナをふってもまだ首をかしげている。
意味が分からないのかと「タウメン チェグル ソソ コンブハプシダ(次は本を使い勉強しましょう)」と韓国語で言うと、やっぱりという感じで質問し始めた。

「あの今は今ですよね?今なのに次ですか?」
今度という言葉が次回を意味することがどうしても分からなかったらしい。
確かに「次は本を使って勉強しましょう」の方が分かりやすかったなとは思うが、日常生活の中では、次を今度と表することが多いのだから仕方ない。

今度は次回を意味するのだと説明すると、今度を今と度に分解し始めたのでびっくりしてしまった。
「分けずに一つで考えてくださいね。一つ一つの意味は違っても、一緒に使うとまた別の言葉になったりします。」
外国語を覚えるには本当に色々大変なことがあると思う。


デイジー アナザー・バージョン

2006-07-18 21:24:14 | 映画鑑賞
先日公開されたデイジーの別バージョン。
先に公開された作品がチョン・ジヒョンの目線から描かれた映画なら、このアナザー・バージョンは殺し屋チョン・ウソンの目線から描いた映画。

デイジーが前半はイ・ソンジェとチョン・ジヒョンの物語で後半一転チョン・ウソンとチョン・ジヒョンの物語になるのに比べ、アナザー・バージョンはずっと穏やかな展開だ。
デイジーでは殺し屋チョン・ウソンがチョン・ジヒョンの前に現れる点が非常に唐突だったが、アナザー・バージョンではそれも非常に自然な流れであっさりと描かれている。
デイジーは三人のモノローグで物語が進んでいたが、決して説明口調ではなかった。アナザー・バージョンはモノローグで物語が進んでいくのではないのにも関わらず、登場人物の言葉で総てを説明してしまっているのだ。分かりやすいのだが、はっとする驚きは非常に少ない。

映画としてはアナザー・バージョンの方が優しく穏やかなつくりだが、逆にそれだけ平凡な映画になっているともいえると思う。自分の好みは別にして映画としてみるなら、インターナショナルバージョンの方が面白い映画になっているような気がする。

インターナショナルバージョンが公開されて間もない公開だというのに、私が見に行った日はほぼ満席に近かった。
(東京では14日金曜日で上映終了)
この時点でこの映画を公開するのは商売上手とみるのか、観客サービスとみるのかは非常に難しいところだと思うが、普通だったらDVD化された時点でしか見比べることが出来ないのだから面白い試みと考えた方がいいのだろう。

ゆれる

2006-07-17 09:22:43 | 映画鑑賞
幼馴染の女性をつり橋から転落死させたとして裁判にかけられる兄。そんな兄を助けようとするカメラマンの弟。
田舎でガソリンスタンドを経営する二人の父親。兄の弁護をする東京で弁護士業を営む兄弟の伯父。

幼馴染の女性の心に潜むものとつり橋の上で起こった出来事。
家業を継ぎ、同じような毎日を繰り返す兄の胸の内。実の母親の葬儀にも帰郷しなかった弟への思い。

すっきりとは答えが出ない事柄ばかりだと思う。一生心の中で自分に問いかけ、答えを探していくしかないものばかりだと思う。そんなこの兄弟を演じた香川照之、オダギリジョーが凄い。
特にオダギリジョーに関しては「なんで名前がカタカナなのだ」ぐらいの印象しか持っていなかったのだ。ただカタカナだけが売り物ではなかったのだということに今更ながら気が付く。

場内が明るくなるまで、誰一人席を立つ人が居なかったのをみても、観る者になんらかの思いを抱かせる映画だということが良くわかる。ただその何かを口に出して他人に説明したり、語り合うことを躊躇したくなる映画でもある。

ゆれる 公式サイト