「卒業間近で忙しくてね」
「前祝やりませんか」
「きびしいっす」
一テンポおいてから
「洋子ちゃん電話番号知ってますよね」
「もう忘れた。親父さん厳しいんでかけられない」
「俺がかけますよ」
やっぱりそっちが狙いか。
「思い出しても教えたら110番されちまうわ」
「まあ一度話しませんか」
ここで110番かけておけばよかったと思う。
現代より警察は真摯に話せば動いてくれた時代だ。
『釘刺しとかなきゃだめだな』
「で、どこ行きゃいいの?」
川崎というかほとんど鶴見寄りの怪しげな店だ。
「金ないからね」
「ぼったくりじゃないすよ」
「じゃよろしく」
『この革ジャン 血がつかねえだろな』
予感は的中した。
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