ムシャクシャしてるので
組手も普段より荒々しかった。
真樹先輩はいつも通り捌きながら
俺の中段に突きを入れた。
普段より強いパンチだ。
そのままうずくまってしまった。
稽古が終ったあと
「どうした 村田、なんか卑屈な顔をしてるぞ」
思い切って事情を話した。
「なんだあ、悪いことしてないんだったら もっと堂々としろ」
「悪いことして胸張ってる奴がいるのに真面目にやってる奴が下向いていてどうする」
「今すぐ取り返してこい。それで向こうがゴネたら俺が言ってやる」
駅長室に乗りこんだ。
「どっからか拾ってきたんじゃないか?」
さっきの改札員が言ったが
俺の気合が入っていたのだろう。
すぐ撤回してお金を返してきた。
渋谷警察近くの居酒屋で真樹先輩たちが飲んでいたので
すぐ報告に行った。
「そうでなくちゃダメだ。なんで被害者がコソコソするんだ。自信持たなくちゃダメだ」
「まあいい。腹減っただろ。何でも良いから食え。酒は~、ダメか(笑)」
本当に嬉しかった。
そして数日後 一大決意をするのである。
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