前回、それはそれは長々と文句を垂れていたがそれだけでは示しが付かない。
なんで決勝と同じように普通にステージでやら無かったんだってのは言わない約束だ
そこで、今回のライブにおけるセットリストやキャストの発言からこれからのAqoursについて考察してみる。
といっても、「どのようにこれからコンテンツが展開していくのか」というより、Aqoursの在り方に重きを置いてみることにする。
てっきりガッツリ劇場版を引っ提げたセットリストになると思い込んで居たのだが実際にはアジアツアーから続くAqoursの総集編、そしてこれからへコネクションをするようなセットリストだった。
アンコールでユニットの新曲が披露されたのも、特にNEXT SPRAKLING!!と、「6人のAqours」を強く引き立たせていたように思う。
Aqoursが、未だラブライブ!シリーズが体験した事の無い全くの更地を駆け抜けているのは言うまでもない。
しかし、以上のことを踏まえるともうひとつAqoursは何かと格闘しているようにみえた。
それは2次元と3次元の「乖離」だ。
劇場版でAqoursは6人になった。でも、我々が見ている現実のAqoursは6人になる訳にはいかない。
ストーリーとして、一緒に歩んで来た向こうのAqoursとこちらのAqoursは、今回が別れの時だったのではないだろうか?
向こうの6人は6人で、きっと新しい学校で楽しくスクールアイドルを続けていく。
しかし、この6人になったAqoursをこちらの世界で表現しようとするとどうしても3年生が邪魔になってしまう。
だから、今回はお互いのお別れ会のような印象を受けた。
てっきり東京ドームが区切りになるとばっかり思っていたけれど、ただのクライマックスだった。完全に今回がエピローグだ。
無論、向こうの9人のAqoursが終わりを告げてもこちらでは9人でやっていく。これは正真正銘、Aqoursが作り上げていく新しいラブライブ!シリーズの形だ。
さらに付け加えると、この「兆候」らしきものは既に東京ドームの段階で起こっていたように思う。
向こうのAqoursが9人のうちに9人で披露した「想いよひとつになれ」。
向こうのAqoursが9人のうちに9人で、しかも東京ドームという場所で、あえてフォーメーションを崩して披露した「WATER BLUE NEW WORLD」。
これはまさに今まで頑なにアニメーションとのシンクロを売りにしてきたAqoursからしてみたら異常事態である。
しかし、Aqoursとして9人でライブを続けていくにはこうするしかないのである。
2次元と一旦離れるしかないのだ。
メンバーの数といえば、こちらのAqoursもLAには8人で行くことになっている。
「9人でいることが当たり前ではない」
こんな発言はきっとどちらにも当てはまる、目を背けることの出来ない現実から来たものなのだろう。
一緒終わることを選んだμ‘sと違い、別れを選んだAqours。
だから、今回は誰一人欠けていないAqoursのファイナルライブだ。
そして、次に9人全員が揃った時
Aqoursはまた試されるのだ。