マッシュ ロバート・アルトマン監督
これも懐かしい作品。
レンタルショップでエリオット・グルードの『ロング・グッドバイ』
(松田優作の『探偵物語』のモチーフとなった作品です)
を探していたのですが見つからず、
『マッシュ』があったので借りました。
朝鮮戦争下のアメリカの野戦病院が舞台。
赴任してきた二人の軍医
(エリオット・グールドとドナルド・サザーランド)を
中心にどたばた劇を繰り広げるコメディ。
野戦病院という設定上、手術シーンが沢山あるので
流血がだめな人は見られないかも。
でも、戦闘シーンは全くなし。
反戦がテーマですが、
(公開時ベトナム戦争の泥沼の時期だそうです)
戦争の悲惨さをメッセージにした重いものではなく、
全編、ナンセンスな笑いに仕上げてあるコメディです。
自分はホモと告白した自殺志願の歯科医や
(『最後の晩餐』のパロディ必見)、
腕の悪い殺人医師(ロバート・デュバル)と
看護婦長のベットシーンの隠しマイクによる中継。
毎晩の乱痴気騒ぎや不倫。
この施設のトップからして愛人同伴だからそれこそ歯止めがきかない。
フランシス・コッポラの『地獄の黙示録』で
サーフィンをするシーンがあったけど、こちらはゴルフ。
部隊対抗の賭けアメフトの試合では、
相手チームの邪魔者にモルヒネを打ってしまったり(医療チームですから)やり放題。
戦争うという狂気の中で自分も狂わないでいるためには、
滅茶苦茶なことをしてバランスをとるしかないのですね。
逆に規律を守っていられる人間はすでに狂っているのかな?
アカデミー賞脚色賞、およびカンヌ国際映画祭グランプリを受賞。
主題歌『自殺は苦痛じゃない』
「映画」「本」「育児」。。。
きっと、周りにはいくつものアンテナが
立っているのでしょう。。
役に立たない知識が沢山詰まっています。