私は、
割と遠征レッスンに行くことが多い。
地方のダラブッカ仲間と一緒に
レッスンを受け、他愛ない話を
するのが好きだ。
遠征となると、ほぼ一日家を
空けることになる。場合によっては、
帰りが夜中になることもある。
そんな時は、うさぎの世話を夫に頼み、
食事は「これで何か美味しいものを」と
お箸を渡している。(←ネタは高田純次)
先日、遠征から帰って来たら、
母に
「あんた、家や旦那さんのこと
放ったらかしてたらアカンで!
…んま、バチ当たんで!」
と言われたのだ。
バチ、かぁ。
確かに、そう言われると行いを
改めようとも思ったりする。
しかしながら、極悪非道なことを
していないのにバチと言われるのは心外だ。
出でよ!
私の中の極悪プロレスラー
The イリガル・アクト!
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おい!おい!いいか〜おい、お前ら!
よーく聞けよ、おい!バチが怖くて
遠征なんか出来るかよ!当たるなら
当たればいいじゃねーか!それぐらいの
覚悟はとっくの昔に出来てんだよ!
人間っつーのはよぉ、バチが当たろうが
当たるまいが、命懸けでやらねぇと
いけねぇ時があるんだよ、当たり前だろ!
なぁ分かるか、おい!命懸けで
やってるならよぉ、バチが当たっても
そら本望ってもんだろ。違うか?おい!
痛みを伴わずしてよぉ、何かを得ようなんて
虫がよすぎるってモンだろ!
俺はなぁ、一回死んでるんだよ。
(場内騒然)
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…だからよぉ、おい!それ以上の
バチはバチじゃねぇんだ、分かるか?
バチが当たって来たらよぉ!
俺のこの、プリズンサンダークラッシュが
お出迎えしてやろうじゃねぇか!
(場内スタンディングオベーション)
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プリズンサンダークラッシュとは、
ネオプロレス界を震撼させた技のひとつ。
ロープにはTheイリガル・アクトの闘気が
電流(と書いてイカヅチ)を発生させ、
リング内がアウシュビッツ収容所と化す。
【参考文献】
ネオプロレス大全 ピラニア文藝社
KT Jackson著 (★★★★☆)
やれやれ。
途中で自分でも何言うてんのか
分からんなってきた、Theイリガル・アクト。
…遠征言うてもさぁ、月2,3回やで。
夫も、
「奥さんというものは、鬱々としてるより
楽しく過ごしてもらってる方がいい」と
言ってるので、ありがたくヨシとする。
いやいや、ほんとにありがとう。
実際、母に
「バチ当たってもいいから行きたいんや。
それほど今の私には必要なんや」と言った。
母は、呆れたのか戦意喪失したのか、
「あんたは運がいいからバチ当てようにも
当たらん。あんたはそういう星の下に
生まれたんや。」と。
せやせや、ほんませや。
いや、そもそも悪いことはしてないんやて。
ではでは、またね!
(あ、そうそう。分かってくれてるやろけど、
プロレスラー・技・文献などは
私が産み出した架空のものだよ。)
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