私の生息地である大阪は、
大阪人でさえも理解できない
変人がゴロゴロといる。
私の住む片田舎でさえ、
肩にオウムを乗せてウロウロする
名物オジイがいたり、
どんだけ傘を自転車に積んでんねんと
思う名物オバアがいる。
私が中学生のころ、オカルトというべきか
地元伝説というべきか、
通称「ちょっとまったおじさん」という
オッチャンがいた。
ピエロのような装いで、風船を
持っているらしい。
私の近所ではなく、友人の住んでる
ところ付近に現れるらしく、
子供を見かけると
「ちょっとまった！」と呼び止め、
自分の写真のシールを配ったり
鈴を配ったりしていたそうだ。
噂によると、犯罪防止の一環として
見回りをしているとのこと。
当時は、そんな素晴らしい人がいるもんだ、
なんて思っていた。
タツノコプロの正義の味方的なイメージだった。
私も友人も、本人を見たことはないけど、
噂のその「ちょっとまったシール」が
歩道橋の階段の裏に貼られていたのは
見たことがある。
あぁ、本当にいるんだと思った。
それから何年の月日が流れただろう。
何気にテレビを見ていたときのこと。
「◯◯市で、ちょっとまったおじさんと
親しまれていた男が、女児に
強制わいせつの疑いで逮捕」との
ニュースが流れてきた。
うそだ…。
あの人は、子供達に慕われている
正義の味方だったのでは…。
ちょっと待ってほしいのはこっちの方だ。
犯罪防止見回りが犯罪者になっとるがな。
しかしながら、ほんとに
道化師みたいだな。こんなんに
ちょっと待った！言われても、
怖くて待ってられへんわ。
まぁね、冷静に考えてみれば、
そんな風貌してること自体
怪しさ満点だねぇ。
ちょっと待ったおじさん逮捕の話は、
もうかなり前のことだけど、
ふと思い出したので書いてみた。
気になる人は、
「ちょっとまったおじさん 大阪」
なんかで検索してみてほしい。
ではでは、またね。
