就寝時、お布団の中で旦那さんに抱きつかれ、
彼は両足で私の脚を軽くカンカンカンと蹴ってきた。
「痛い痛い何してんの??」と聞くと
「猫キック」と言われたKTです、こんばんは。
(如何わしい話じゃなくてアイムソーリー。)
私のブログは読書感想文ではないんだけど、私が読んで
最高傑作だった本を紹介しようと思います。
コレ。『乞食の子』
タイトルも強烈ですが、内容はもっと強烈。
感情移入しまいと誓ってページをめくったんですが、著者の表現力と
翻訳者の腕前も手伝って、否が上にも情景が想像でき、
感情移入どころか、自分が乞食になったかのような錯覚さえおぼえました。
気になる方は、amazon等で内容ないしはレビューを
読んでもらったらと思いますが、父親の手で著者の姉を女郎屋に売り、
そのお金で著者が学校へ行くという話は筆舌に尽くせないほど
貧困は悲しく悔しいものだと声をあげて泣いてしまったが、
何より、著者が姉を思い出すこの回想シーン以降ページがめくれなかった。
“姉は拾ったボロボロの人形を大事にしていて、夕暮れの野原で
人形と遊んでいた。野原の草が夕日に
照らされて金色に輝き、姉の顔と人形の汚れた顔がたそがれの中に
映っていた。姉は顔を上げて著者に笑いかけた。
この時、時は止まっていた。あの夕暮れ、草の波の美しさはかけがえのない
ものである。しかし、今思えば、あのボロボロの人形は姉の運命を
予言していたのだ。”
私は、号泣どころか、慟哭した。表現技法が素晴らしく巧い。
清らかだった幼い姉の過去と、家族の犠牲に女郎屋に売られた姉の今を
ボロボロの人形に例えている…。
乞食であることをバカにされたり、食べるものがない時は
泥を食べたという話も貧困層に生まれた境遇をを呪いたくなるが、
でもやはり著者の姉のあの表現は、美しい情景なのに悲しさ悔しさ惨めさ全てが
入っていてこれでもかって位泣いてしましました。
いやいやいや~。もう座右の書になりました。
ホント、読み終えた後、家を飛び出して大阪のスラム街チックなところに
缶詰でも持って行こうかとかいう衝動に駆られました。
死にたい死にたい思ってる人がいれば、ぜひコレを。
(もう新品は出回ってないようで、中古しかありません。)
ちなみに、私は生きたい生きたいとしか思っていません。
そんな人も、ぜひコレを。人生の指針が見つかるかも。
見つからんかったらスミマセン。
では、またね~