松田洋子のアトリエ絵リアル

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プラハ国立美術館展~ルーベンスとブリューゲルの時代

2008-01-25 00:51:01 | Weblog

2008年1月2日~1月23日まで、横浜そごう美術館で開催されました。

 

 仕事帰りに美術館に寄れるという楽しみをもとうと、それを実行して3回目です。

 

 たとえば安野光雅の絵本の世界のようでもあり、人間の風俗と寓意を表現した世界でもあり、1枚の絵を見るというよりは、その時代の魂が描かれている気がしました。

 

 ある人に言わせますと、あの時代に「マンガ」というものがあれば、それに似ていると言います。私はそれを聞いて、日本の「鳥獣戯画」を思い出しました。

 

 どのような面相筆で描かれたのでしょう? 何度も、近眼の目を近づけたり、眼鏡をかけて眺めたりと、おなじ1枚の絵と長時間向かい合いました。どのくらいの時間をかけて描いたのかと仰天する細密画でもあります。

 

 木造の建物の木目がびっしりと描かれ、とうもろこしの一粒一粒が、図鑑のように描かれています。1枚の絵の中に、何十ものドラマと説明がされ、それに寓意まで描かれている。何だかとても欲張りな絵画群だなとも思いました。

 

 この時代、工房というところがあって、注文に応じて大量生産?できるシステムになっていたようです。人気のある作品は模写され、何枚でも注文があったようです。需要というのは面白いものだと思いました。一種のブームでしょうか。偽ものというのではなく、版画のような性質のものでもなく、一枚一枚が本当の模写。レプリカに近い本物でしょうか?わかりにくいですね。しかし価値があったようです。

 

 「ブリューゲル」とひとことで画家の名を知ったかぶっていましたが、その「ブリューゲル・ツリー」を見ると、大半は画家で成り立っていて、何人ものブリューゲルが存在したという、画家の中に世襲的な意味合いを感じ取ることができた展覧会でした。

 

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