虹パパの日記〜「きれいなおじさんは苦手ですか?」〜

【小説】日の丸恵之助(ひのまる めぐみのすけ)物語〜その22〜

コウのようにカッコ良くなりたい。
オシャレになりたい。
博識になりたい。

恵之助は、ファッション誌を購読し、
代官山、渋谷から明治通り、原宿、表参道、などを
何度も何度も歩き、オシャレを磨こうと一生懸命でした。

レンタルビデオ屋さんで
知っていたらかっこよさそうな映画を借りて
見まくった。

「映画名作100」なんていう本も買って読み、
ウンチクを頭に詰め込んだ。

それでもコウには敵わない。

恵之助は、頑張れば頑張るほど、
自分がとても
薄っぺらで
ちっぽけに思えてくるのでした。

そんな方向に頑張っていたある日のこと・・・

ふと立ち寄った洋服のお店の店員さんに、

「すごく頑張っているのはわかるんですけどねぇ〜」

と言われた恵之助は、顔から火が出るとはこのことか!
というほどに恥ずかしい思いをした。

「どちらが先に彼女ができるか」

と競い合っていたマツには彼女ができ、
恵之助は自信をどんどん失っていくのでした・・・・

つづく。

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