涙のテディーボーイ

あ~~あ こんなに~

銀河市民 ロバート・A・ハイライン 野田昌宏訳 ★★★★☆

2018年12月05日 | 読書

 

奴隷から、売りに出されて乞食になったソービー。

買主は主人ではなく「とうちゃん」と呼ばせ、乞食をしながら彼に教育を施す。

とうちゃんこと宇宙軍X部隊バスリム大佐の手筈で、自由商人の宇宙船シス号で

宇宙の旅に出るソービー。

シス号でも高い教育によって能力を高め、やがて宇宙軍に入隊する。

身元が判明し、地球「テラ」へ帰還。

自分が大財閥の当主を継ぐ立場であることを知るが、確執に翻弄される。

自分の財閥が、奴隷売買に関与していると確信。

撲滅を決意し新たな旅への誓いをたてるソービー。

 

1950年代に書かれたSFであるが、人間の築く文明社会の理想的秩序を

模索しつつ、必ず蔓延する明と暗を、今の時代では倫理的に表現できない

言葉でリアルに描いていると感じた。

 

地球へ帰還するまでは面白かったが、その後は分かりづらかった。

古いためか、訳に違和感を感じた。

村上春樹さんが訳してくれたら面白いかも。