話題の、あの又吉直樹センセの
あの「第153回 芥川賞」を受賞された
その「火花」でございます。
なんですけど、なんか書店で今さら買うのが
ちょっとばかしハズい気がして。
楽天ブックスで買ぉたっちゅ~。
読後の満足度としましては、100点満点で60点
注意!≪ネタバレで書いてます≫
いゃ、非常に読みやすい文体です。
148ページ、3時間もあれば読めてしまう。
そもそも題材が作者本人の職業ですもんねぇ。
いわば、半生を綴った作品だとも言えるわけです。
冒頭部分のスパークスの漫才、好きです。
「自分が飼ってるセキセイインコに言われたら嫌な言葉」ね。
確かにどれもイヤやなぁ~。
それに対して、のちに徳永の師匠となる神谷のコンビ"あほんだら"の芸風は好きじゃない。
なんか不愉快になるネタ。
ところがこの徳永は、この神谷に惚れ込んでしまうわけ。
初対面で弟子にしてほしいと頭を下げた徳永に、神谷が、「俺の伝記を書いてほしい」と頼むんですよね。
で、この二人は私生活で仲良く過ごして
その中で、徳永が神谷からいろいろ学んでいくことになるんですが。
そもそも、神谷という人物が、私はあまり好きになれないタイプの人だった。
甲斐性も無いのにええかっこしたがる。
結局、彼女が稼ぐ金で遊んで、無くなったら消費者金融で借金、ってゆ~生活ぶり。
お笑いに対する理想は高いが、それを世間には受け入れてもらえてない。
自分のスタイルを貫こうとするけど、仕事は無い。
でも世間に迎合するようなお笑いはしたくない。
と、いうところで本業であるところの漫才からどんどん離れていく。
ま、これって、でも、職人気質の人って感じかな。
顧客の望む品物と、職人がこだわって作りたい品物とのギャップ、みたいな。
神谷と徳永との普段の会話もまるで漫才で
神谷とのメールの最後に付けるペンネームみたいのも
徳永と神谷の相方である大林との会話も
ベージュのコーデュロイの下り
徳永と相方とのネタ合わせで、
やる気のない相方に切れた徳永のウォレットチェーンがベンチの溝に挟まった下り
どれも結構、笑ってしまった。
中でも、神谷が同棲してた真樹の家を出るため徳永を誘って
荷物を取りに行く下りの「ずっと〇起しといて欲しいねん。」は
読後までも思い出して笑ってしまった。
だからね、この作品って全体が漫才ネタなんかもね。
そう思うと最後のオチ、いゃあえて”オチ”って言うけど
豊胸手術してたっていうのがねぇ。
も、むしろ、この"オチ"を言いたいがために書いたと言ってもいいんとちゃうかと。
いゃ~それやったら前フリ、長っ!
≪これはあくまでも個人の感想です≫