4952.~待つ〜
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「出願開始の二日前に・・・」(2月25日)
おはようございます。Elephas 武蔵境教室の伊藤です。
大学出願開始の二日前、S君からメールが届きました。
メールを開くと、講師のパソコン画面は真っ黒になりました。
文字で真っ黒に埋め尽くされたこのメールは、S君の論文でした。
一次選考のため、S君は二本の論文を書く必要がありました。
けれどもS君の原稿用紙のマス目は、夏がはじまっても秋が近づいても白いままでした。
講師はS君のことを小学生のころから知っています。
S君自身のなかに、論文に必要な言葉がすでにたくさんあることも知っています。
S君の大学生活、卒業後のことを考え、待つことにしました。
S君の考えをパソコン画面に入力したり、大きな紙に図式化したりしながら、
あるいは書籍や紀要論文を紹介したりしながら、けれども論文そのものの書き出しを手伝うことはしませんでした。
出願開始の二日前、締切の十日前、S君からメールが届きました。
◇ワンポイント・メッセージ◇
Elephasの教育理念、3つのあい(愛)「あせらない・あきらめない・あまやかさない」の一つひとつは、「待つ」ということに集約されるとも云えます。出願の日が迫ってきても一向に論文のマス目が埋まらないとなると、周囲にも焦りが出てきます。「だいじょうぶなの?」「間に合うの?」「早く、書いたら…」「…どうするの?」・・・、などとついつい言い出したくなり、言わないまでも心で思い、表情に表れてしまうこともあります。しかし、そこで「待つ」こと。難しいことですが、大切なことですね。「待つ」ことを可能にさせるのは、やはり信頼関係でしょうか。