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![]() | 犯罪小説集 (角川文庫) |
吉田 修一 | |
KADOKAWA |
田園が広がるとある地方都市。ある日、地域の顔役である藤木五郎の孫娘・愛華がY字路でこつ然と姿を消す事件が起きる。必死の捜索もむなしく、愛華が発見されることはなかった。それから12年後、愛華の親友でY字路で別れる直前まで一緒だった湯川紡は、いまだに罪悪感を拭えずにいた。彼女はひょんなことから地元の青年・中村豪士と知り合い、心を通わせていく。ところがある夜、再びY字路で少女の失踪事件が発生し、住民たちは12年前にも怪しまれた豪士への疑いを強めていく。そんな中、都会から地元へ戻ってきた田中善次郎は、万屋として村人の力になる一方、よかれと思って村おこしの実現に奔走するのだったが…。
映画館 ★★★☆
予告編を観て「胸糞悪い映画だろうなぁ」って期待をし(笑)結果、想像以上に胸糞悪い映画でした(爆)
まず、あくまでも偶然ですが、物語の核として「少女行方不明事件」があります。平和な「楽園」だったはずの田舎の街を事件が襲うわけですが、先日キャンプ上で起こった「Mちゃん行方不明事件」と重なってしまいます。
すべての物語はここから始まり。。。っていうのはちょっと語弊がありますが、この事件の12年後に同じような事件が起こり(これは無事に解決するのですが)街の人達に12年前の事件の犯人として追い詰められた「余所者」の青年が焼身自殺を遂げます。青年は12年地域に住んでいましたが、いつまで経っても所詮余所者です。
12年前の事件のとき直前まで一緒に下校していた杉坂花演じるこの映画のヒロインは、あの事件の責任をずっと感じ、また未だに少女の祖父である柄本明演じる地域の実力者に「なんでお前は生きてるんだ」などとなじられ、「楽園」から逃避します。
吉田修一原作の短編を2作合わせての映画化なので少々無理な展開をしますが、舞台は確かに閉鎖的な村社会と限界集落とは言え、あくまでもこれは現代の日本のどこででもある話なわけで、大都会は確かに「隣は何をする人ぞ」といった風潮かもしれませんが、少なくとも大阪市内のわが町ではこの映画に出てくる舞台とさほど変わりません。また変わらないからこそいいとも思います。
お話の展開が救いようがないことや、片岡礼子扮する未亡人があそこまで佐藤浩市を誘っていながらどうして拒否してしまうのかなとか、色々と不満があるので★3つです。しかし片岡礼子の更年期ヌードはたまらなく生々しかったです(爆)これに☆一つつけます(笑)
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