ぶらり旅スローライフを楽しむ

自分に最適なイスと机の高さの「差」を知ろう

イスと机の「高さ」軽視する人が痛い目に遭う理由 



「テレワークになって、なんか身体の調子が悪い」
「うちは狭いからテレワークに不向き」
「テレワークではONとOFFのメリハリがうまくいかない」

こうした悩みを、少しインテリアを工夫すれば解決できるかもしれません。

新著『光とインテリアで整う 最高のテレワーク空間』では、インテリアデコレーターで医療系の大学院で公衆衛生を学ぶ著者が、最高のテレワーク空間をつくるためのルールを紹介しています。

本稿では、前回に続き同書から一部抜粋・編集しお届けします。

前回:『在宅勤務がグンとはかどる部屋作りのルール5つ』

机と椅子の正しい「高さ」とは? 

私はオンラインで「テレワーク環境改善のカウンセリング」を行っています。そのなかで大切にしているのが、自分の身体に合った椅子と机の選び方、そして調整の方法です。正しい姿勢を保つための椅子選びには、「差尺(さじゃく)」の確認も欠かせません。差尺とは、机の天板の高さと、椅子の座面までの高さの差のこと。

ここでの椅子の座面までの高さは、坐骨のあたる位置(座位基準点)を目安にします。

椅子は形状によって、前方に向かってやや高くなっているものが多いのですが、一般的にカタログに記載されているSH(シートハイ)とは、椅子の前方中央の一番高い点を指しています。ポイントは、差尺の目安になるのはSHではなく座位基準点だということです。座位基準点のおおよその位置は、椅子の背と座が交差する位置から、1/3あたりです。クッション性の高い椅子の場合、SHと座位基準点に差があるので、注意が必要です。



画像:『光とインテリアで整う 最高のテレワーク空間』より

差尺が小さすぎる(椅子と机の間が狭い)と、足まわりが窮屈な上に肩から机までの距離が遠くなるため、前かがみになってしまいます。その結果、背中は椅子の背もたれから離れて腰への負担が増し、腰痛の原因に。反対に差尺が大きすぎる(椅子と机の間が離れている)と、肩から机までの距離が近すぎて腕や肩が常に持ち上がったような状態となるため、肩に力が入って肩こりにつながります。

つまり、差尺が合わない机や椅子を使用していると、仕事がしづらく作業効率が低下するばかりか、肩こりや腰痛など、身体への負担も大きくなってしまうのです。

では、デスクワークに最適な差尺とはどのようなものなのでしょうか。パソコン作業などをする際、理想の差尺計算は次の計算式で求められます。

身長(cm)× 0.55 ÷3 = 〇〇(小数点以下は四捨五入)
⇒〇〇−1(cm)= 差尺(一般的な数値)
⇒〇〇 − 2 〜 3(cm) = 差尺(パソコン作業における最適な数値)

※ パソコンのタイプ、キーボードの厚み、高さ調整アイテムの使用など個々に誤差があるため、1〜3cmの間を目安にする。

(例)身長170cmの方の場合
170cm×0.55 ÷ 3 = 31.16 → 31cm
31cm − 2〜3cm = 28〜29cm(目安となる差尺)

外出先で、机に対して椅子が低すぎたり、逆に、椅子が高すぎて太腿のあたりが窮屈だったりするのも、「差尺」が身体に合っていないことが一因です。新しく家具を購入する際は、ぜひ差尺を確認してみてください。

差尺を使った家具選びの基本ステップ

①自分に合った椅子を選ぶ
  目安:椅子に深く座っても、かかとが浮かない程度の高さ
②自分に合った差尺を計算する
③ 差尺をもとに、自分に合った高さの机を選ぶ

今使っている家具を仕事に使う場合は、手持ちの椅子や机を差尺に合わせて調整することが大切です。

DIYが得意な方は椅子や机の脚をカットして調節することもできるかもしれませんが、4本の脚を同じ長さにカットするのは、それなりの熟練が必要ですね。

自宅で簡単にできる差尺合わせの方法としては、ホームセンターやECサイトなどで取り扱っている「延長脚」を使って高さを変える方法もあります。あるいは、もっと簡単に自分仕様の差尺にするには座布団やクッションを利用するのも手軽でしょう。

また足裏が床に付かない場合も、調整が必要です。特に背が低い方は、これらが疲れの原因となることが多いので要チェック。足がぶらつかず直角になるよう自分に合った高さの足置き台を用意します。
この場合は、身長から下肢の長さを計算し、椅子の座面の高さとの差を求めます。

例えば、身長150㎝の方を例に計算すると、以下の式のようになります。

足台の高さの目安
(例)身長150cmの方の場合
150cm×0.25=37.5 → 38cm
50cm−38=12cm(足台の高さの目安)
※ 椅子の高さ50cmを想定

既製の足台が合わないと困っておられた方に、この方法で高さの目安をお伝えしたところ、ちょうど靴の空き箱の高さがぴったりでした。わざわざ購入しなくても家にある箱や不要になった雑誌などで十分代用できます。

もう一点、オフィスで使っている家具が自宅でもぴったりくる、とは限りません。それは、靴を履いているオフィスと素足の自宅では、高さが異なるという理由から。

ほんの数センチのことでも、差尺が合うと快適さが違うもの。ぜひ、自分に合う差尺で快適な作業環境をつくってください。

ディスプレイの最適な高さは?

テレワーク環境では、パソコンのタイプや高さ調整のサポートグッズの有無など、個々に状況が異なります。

ディスプレイとの関係からみた高さと配置は、下記が目安になります。

・ 画面の上端が目の高さとほぼ同じか、やや下になる高さ
・概ね40㎝以上の視距離が確保できる位置

ちなみに手のひらを大きく広げた親指から小指までの距離が、約20㎝です。2倍の40㎝は、テレワーク時の適切な距離によくでる数値です。自宅の他、カフェやコワーキングスペースなど、さまざまな場所で適切な距離(Healthy Distance)を保つことを意識してみてください。

著者:尾田 恵
2021/11/10 13:00 webページより
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