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現在の物価高の特徴や2025年の節約術

「食費を削るのは限界がある」 続く物価高に節約アドバイザーがすすめる2025年の節約キーワード「ストパ」とは



2025/01/11 11:06 (Hint-Pot)

 普段は節約していても「お正月くらいは」と奮発し、華やかな食卓を楽しんだ家庭もあるでしょう。そうした日がある反面、食品を筆頭に物価高が家計を直撃しています。そのため、日々の節約の工夫は欠かせません。ファイナンシャルプランナーや消費生活アドバイザーなどの資格を持ち、多くのメディアで活躍する節約アドバイザーの丸山晴美さんに、現在の物価高の特徴や2025年の節約術についてお話を聞きました。

 ◇ ◇ ◇

「1月以降も物価の上昇は続く傾向」

 さまざまな価格高騰が家計に影響を与えている現状について、家計のプロで主婦でもある丸山さんは、どう見ているのでしょうか。

「30年ほど続いたデフレに慣れたなかでの物価高。生活費として使える可処分所得と物価の上昇が比例していないため、健全なインフレとは言えない状況だと思います」

 丸山さんは「値上がりしていないのは通信費くらい」と指摘。あらゆるものやサービスの価格が上がっているなか、とくに食費は日々のことで影響が大きく、目につく存在でもあります。今後の見通しについても、「1月以降も物価の上昇は続く傾向があります。小麦や油のほか、チョコレートといった嗜好品の価格が上がっています。また、高値になった米の価格も戻る気配が見えません」と、厳しい意見です。

 そうしたなか丸山さんは、家計を見直す際、食費を必要以上に切り詰めるのは要注意だと話します。

「日々の食事は体調を整えて、しっかり仕事や勉強をするのに大事なものです。体調を崩してしまうと、医療費など支出が増えることも。そのため『健康も節約のうち』というアドバイスをしています。食費を大きく削るのは限界があるので、固定費など別の支出を見直しましょう。また、食に関する節約は、食材を無駄なく使い切ることに目を向けてもらいたいですね」

食品を無駄なく使う 「ストックパフォーマンスを上げる」ポイント

 昨今は、コンビニエンスストアのお弁当やスーパーマーケットの総菜、カップ麺なども値上がりしています。丸山さんによると、調理済み食品などの加工品は高値になりやすいそう。そこで、忙しい共働き家庭や単身者も、冷凍貯金といった冷凍術なども活用して自炊し、食品ロスや買い物頻度を下げるのが節約のコツだといいます。

「購入した食材のストックパフォーマンスを上げる。『ストパ』が2025年の節約術のキーワードです」と丸山さん。ただ、うっかりして冷蔵庫で消費期限が過ぎてしまう、冷凍庫で食品が化石化してしまう――といったことが少なくありません。こうして起きる食品ロスを回避するには、どうすれば良いのでしょうか。

「目につきやすい冷蔵庫や冷凍庫内の手前側に、ケースや保存袋を用意。使い切れずに残った食材は、そこに入れるようにしましょう。なんとなく使いかけの食材を冷蔵庫に入れたり、半端な食材を団子状にして冷凍庫の隙間に入れたりすると、どんどん奥に入り込んでしまいます。冷蔵庫や冷凍庫の総ざらいは大変で、なかなかやれません。目に入りやすいスペースに残り食材を置く習慣をつけるだけでも、『ストパ』が上がりますよ」

 冷蔵庫や冷凍庫用の収納ケースや保存袋を置き、使いかけの食材をまとめる保存場所を作るのは簡単にできそう。料理の前にまずそこをチェックするようにすれば、食材を無駄にするのを避けられ、献立を考えるヒントにもなって一石二鳥です。

「ストパ」を上げる食品の種類とメニュー

「ストパ」を上げるコツは、ほかにもあるそう。丸山さんは「まず、普段は使わない珍しい食材は、冷凍すると出番が来ないので使い切るのが鉄則ですね」と話し、冷凍すべきものを絞り込むのもポイントだといいます。

「たとえば冷凍するのは、ひき肉や豚コマなどの薄切り肉、鶏肉、キノコ類やネギ、インゲン、カットした葉物野菜といったものがおすすめ。レギュラーで使うものに絞り込んでローテーションさせると、無駄が出ません。とくに肉類は、市販の焼き肉ダレなどを揉み込んでおき、焼くだけの『下味冷凍』にすると、自炊が苦手な人ほど助かるはずです」

 実は調理師免許も持つ丸山さんに、半端な食材を使い切るのに便利なメニューを挙げてもらいました。

・スープ類:コンソメやトマト系、みそ汁など好みの味で。ごはんを入れて、卵やチーズで雑炊、リゾットに仕上げるのも◎
・カレーや麻婆:大根など意外性のある食材も含め、どんな食材も合いやすい。あらかじめ電子レンジで加熱したり下ゆでしたりしてから加えれば、ほぼ失敗がない
・キッシュや春巻き:残った食材を炒めて粗熱を取ったものに卵液を加えて焼けばキッシュに、春巻きの皮に包んで揚げれば春巻きにと、手軽に作れて余りものではない印象の一品に

「中華は、ごはんがすすむおかず。顆粒の鶏ガラスープやオイスターソースを使えば、手軽にできます。そのほか、練り物や前日に残った揚げ物などはめんつゆで味つけして、卵でとじてごはんにのせればどんぶりに。料理が苦手な人でも、作りやすいメニューだと思います」

節約で目を向けるべきポイントは固定費

 食費はきちんと確保し、「ストパ」を上げて無駄を出さない工夫を提唱する丸山さん。「食費といった変動費よりも、固定費を見直しての節約が効果的です」と、フォーカスすべき支出を指摘します。

 まず挙げたのは、物価高のなかでも値上がりしていない通信費です。

「スマートフォンの通信費は、各社がお得なプランで競争しています。キャリアの乗り換えも含めて、家族構成や使い方に合った契約を検討してください。とくに、お子さんがこれからスマホを持つ場合、サポート期限内の親御さんのおさがりスマホに格安SIMを契約すれば、月額1000円程度で利用できます。そのほか、ひとりでも、家族でもお得になるプランがあるため、比較検討することで節約できる可能性があります。大手キャリアのままで見直ししていないなら、頑張って調べてみる価値はあるでしょう」

 そのほか、ひとつずつは少額でも、定額制動画配信サービスといったサブスクリプション類に無駄に払い続けているものがないかは、クレジットカードの利用明細や引き落とし口座などをこまめにチェックしたほうが良いそう。

 また、加入している保険を定期的に見直すのも大切。とくにライフステージに変化が起きたときなどは、最新の状況に保障内容が適しているのか検討すべきタイミングで、プロの手を借りて見直しをするのがおすすめとのこと。値上げが続くなかでも、必要なところにお金を使い、無駄な出費はしないといったメリハリをしっかりつけて、家計のバランスを考えるのが重要だといいます。

「健康のためにも食費の確保は頑張りつつ、たまの贅沢ができる余裕は作りたいところです。節約は、それ自体が目的になりがちですが、『幸せになるため』にするもの。楽しむべきところや出すべきところに節約したお金が使えず、我慢ばかりになっては、なんのための節約かわからなくなってしまいますから」

 依然として物価高が続く2025年。家族が健康で幸せに過ごすためにも、「ストパ」を上げて賢く節約したいですね。

Hint-Pot編集部・鍬田 美穂


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