“一緒に日本を神様の国にしましょう”自民・萩生田光一政調会長が旧統一教会の関連団体で講演していた記録を独自入手【報道特集】
2022/08/20 18:56 TBS NEWS DIG
旧統一教会の元信者が証言。自民党の萩生田光一政調会長が旧統一教会の施設を頻繁に訪れていたという。さらに萩生田氏が旧統一教会関連団体のイベントで講演していたという記録を独自入手した。
「自民党が政権とるまでは月1とか月2回とか」
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今週も次々に明らかになった旧統一教会と政治家との関係。自民党の生稲晃子参議院議員と萩生田光一政調会長が参議院選挙公示直前に旧統一教会の施設を訪問していたことを認めた。
自民党 萩生田光一 政調会長
「地元の支援者の中にボランティア活動を熱心にやっている皆さんがいらっしゃって、その方たちが国連NGOの(世界平和)女性連合の会員の皆さんでした。その関係者のご縁で今回、いまご指摘の施設を訪問することになりました」
その世界平和女性連合へ萩生田氏の資金管理団体と自身が代表を務める自民党支部が2012年から2019年の間で計6回、あわせて9万円を会費として支出していた。
一方で、訪問した施設についてはーー
自民党 萩生田光一 政調会長
「お名前はちょっとわからないのですけれど、八王子の子安町にある施設でありまして」
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萩生田氏の選挙区は八王子市だが、名前が分からないという施設は旧統一教会の八王子家庭教会だった。
自民党 萩生田光一 政調会長
「今回、正直申し上げて、統一協会の昭和の時代の関連(霊感)商法などのことは承知していた。その後、悪い噂を聞くこともなかったですし、そういった報道に接する機会もなかったものですから、正直申し上げて、その団体と統一教会の関係というのは、名称は非常に似ていますので、そういう思いはあったのですけれど、あえて触れなかったというのが正直なところです」
また萩生田氏は、2014年10月11日、八王子市芸術文化会館で行われた世界基督教統一神霊協会が主催のイベントで来賓挨拶の欄に名前を連ねていた。さらに八王子教会の職員だった元信者が萩生田氏と旧統一教会の関係について証言した。
民主党政権時代の2009年から2012年、落選中だった萩生田氏が教会を頻繁に訪れていたという。
旧統一教会の元信者
「萩生田光一議員が来ていました。自民党が政権とるまでは月1とか月2回とか、結構来ていました。教会に実際来て、教会長の隣に座って説教をするみたいな感じ。選挙じゃなくても挨拶回りの一環で教会には来ていました」
元信者が八王子教会の礼拝堂の内部を描いたイラストには、萩生田氏が訪れた際に信者がとっていた行動なども当時の記憶をたどり記されている。
旧統一教会の元信者
「VIP対応で萩生田さんはされてますね。司会の人が教会員に対して萩生田議員が来るので盛大にお迎えしましょうと言って拍手でお迎えする。私たちからすると萩生田議員が来たということって教祖が来たぐらいのお迎え度合いだった」
そして、萩生田氏は登壇する際、向かって左側にある文鮮明氏と韓鶴子氏の写真に対し、ある行動をとったという。
旧統一教会の元信者
「ご父母様という教祖の写真があるんですけど、そこに敬礼していました」
“一緒に日本を神様の国にしましょう”
萩生田氏はどんな話をしたのだろうか。
旧統一教会の元信者
「自民党が政権取らないと、日本がもう滅ぶ的な話は、神様の計画で自民党が担っているみたいな感じで、それは教会長的な方が言うのですけれど。(萩生田氏は)それに便乗して、あなたたちの信仰で、日本の未来がかかっているから死ぬ気でこの自民党を復活させてほしいだとか、自民党を応援してほしいと言われていた。萩生田さんはその『ご父母様』と言うのですけれど、教祖のこと。私(萩生田氏)もご父母様の願いを果たせるように頑張るから、皆さんも一緒に頑張りましょう。一緒に日本を神様の国にしましょうみたいな、そういう風に言っているから、萩生田議員が政界に必要だと(信者は)思っている。そうやって言ってくれるから。自民党を応援するっていうよりは、神様の計画を達成するためにやりますという教会員が多かった。教会員はそのためにやっていたと思います」
旧統一教会の元信者
「自民党が政権取らないと、日本がもう滅ぶ的な話は、神様の計画で自民党が担っているみたいな感じで、それは教会長的な方が言うのですけれど。(萩生田氏は)それに便乗して、あなたたちの信仰で、日本の未来がかかっているから死ぬ気でこの自民党を復活させてほしいだとか、自民党を応援してほしいと言われていた。萩生田さんはその『ご父母様』と言うのですけれど、教祖のこと。私(萩生田氏)もご父母様の願いを果たせるように頑張るから、皆さんも一緒に頑張りましょう。一緒に日本を神様の国にしましょうみたいな、そういう風に言っているから、萩生田議員が政界に必要だと(信者は)思っている。そうやって言ってくれるから。自民党を応援するっていうよりは、神様の計画を達成するためにやりますという教会員が多かった。教会員はそのためにやっていたと思います」
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イラストにはカメラ、録画禁止という記述もある。通常、説教の場面は録画するが、萩生田議員や政治家が来たときは録画禁止の指示が出ていたという。
旧統一教会八王子教会の元信者
「教会員と政治家の間でもその関係性を公開するというのが絶対的タブーだった。統一教会員もそれはわかっている話。自民党と繋がりがあるということは、私達からは絶対言ってはいけない」
萩生田氏が旧統一教会の若者らに講演 その記録を独自入手
八王子の教会を頻繁に訪れていたという元信者の証言に対し、萩生田氏は否定した。
自民党 萩生田光一 政調会長
「2009年から12年の間に、毎月2回教会を訪れて私が講演をしたり、青年部の皆さんに説教していたと書いてあるんですけど、こういう事実は全くありません」
報道特集は、2009年から2012年の間に、萩生田議員が旧統一教会の青年部の若者らを相手に、講演を行っていたという記録を入手した。これは旧統一教会から青年部の若手信者らに送られたメールだ。送信の日付けは2011年5月20日。
青年指導者フォーラムのメール
「第7回目は政界より萩生田光一氏(前衆議院議員、前文部科学大臣政務官)をお招きし、講演をいただきます」
青年指導者フォーラムとは何か。旧統一教会の田中富広会長が当時事務局長をつとめていた平和大使協議会のホームページにはこう書かれている。
平和大使協議会のホームページ
「各界の専門分野で活躍される平和大使の皆さまを講師陣として迎え」
萩生田議員は、平和大使としてフォーラムに招かれたのだろうか?信者に送信されたメールには、翌日開催される講演会の案内も添付されていた。
講演会の案内日時:5月21日
テーマ:良き国造りは人づくりから・日本再生を目指して!
講師:萩生田光一氏
さらに、この日のフォーラムについて記された平和大使協議会のブログがネット上に残されていた。参加者の集合写真には第7回青年指導者フォーラムとある。前議員として名前は記されていないが、写真には萩生田氏とみられる男性の姿が。
ーー旧統一教会の主催といえる?
メールを提供した元信者
「間違いない。田中富広会長自身も関連団体で事務局長やってましたので」
ーー若い人たちは信者?
メールを提供した元信者
「基本的にはほとんど信者です。(平和大使協議会は)各界の有識者を集めて、理念に賛同された方を平和大使として任命する活動をしている」
「国際勝共連合の若い男性と女性が選挙事務所に常駐」
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旧統一教会の元信者が、萩生田氏の選挙の際に支援活動をしていたと証言した。
旧統一教会の元信者
「主に私は電話がけと決起大会とかのスタッフで、誘導したり案内したりとか。ウグイス嬢とかも教会員がやっていました。(選挙の)ポスターを貼る、はがすのは青年部の男性の仕事」
さらに選挙支援については、萩生田氏の選挙事務所に出入りしていた人物にも聞いた。
萩生田氏の選挙事務所に出入りしていた人物
「2012年の衆議院選のときに、旧統一教会の関連団体『国際勝共連合』に所属する50代くらいの男性が手伝いに来ていました。2014年の選挙でも、国際勝共連合の若い男性と女性が萩生田氏の事務所に常駐していました」
自民党 萩生田光一 政調会長
「(元信者の選挙応援は)全く承知していませんし、私からそういうお願いをしたこともございません」
ーーこれから旧統一教会系の団体とはどのような関係を?
自民党 萩生田光一 政調会長
「(世界平和)女性連合というボランティア団体を通じてのご縁でありましたけれども、私自身は旧統一教会のかつての社会的な問題については、いまそういうことがないという認識をしていた。未だいろんなことで苦しんでいらっしゃる方がいらっしゃる。このことには、少し思いが足りなかったと反省をしております。ここは活動は一線を画してですね、政調会長ですから、宗教法人のあり方ですとか、こういったもの、政府でも動きがあると思いますので、連携をしながらしっかり見守っていきたい」
ーー二度と関係は築かない?
自民党 萩生田光一 政調会長
「はい。適切な対応をしていきたいと思います」
さらに詳しい説明を得るべく、萩生田氏の事務所に取材を申し込んだが、回答は得られなかった。また旧統一教会は取材に対し「組織的に特定政党、政治家、候補者の応援および関与することはございません」と回答した。有田芳生氏は教団と政治家との関係の有無ではなく、濃さに注目すべきだと話す。
ジャーナリスト 有田芳生 氏
「旧統一教会の問題というのは、祝電を打つレベルから、集会に出て積極的に応援をするレベルから、濃淡があるというのは、それはその通りであって日本の政治に統一教会が関わることを良しとするような人たちもこれまでずっといた。そういう人たちがどこまで今、日本の政治家の中にいるのかどうかというところを、これから掘り下げていかなければいけないと思うんですよね」
(報道特集8月20日放送)
※情報提供は番組ホームページまで
22閣僚に接点、安倍派最多 旧統一教会問題
2022/08/21 21:04 (共同通信)
旧統一教会との関係について記者団の取材に答える自民党の萩生田政調会長=18日、東京・永田町の党本部
2017年11月発足の第4次安倍内閣から第2次岸田改造内閣までの閣僚のうち、少なくとも22人に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と何らかの接点が確認されたことが21日、分かった。銃撃され死亡した安倍晋三元首相を含むと計23人。いずれも自民党で、所属派閥は安倍派が最多の8人に上り、教団との関わりが目立つ。
すでに判明していた現内閣と改造前の閣僚計15人以外に、安倍氏を除く7人の接点が確認された。安倍派は安倍氏のほか、前経済産業相の萩生田光一政調会長、岸信夫前防衛相ら。二階派は武田良太元総務相ら5人、岸田派は林芳正外相ら4人、麻生派、茂木派、無派閥が各2人。
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「旧統一教会と接点あり」沖縄の県議10人 すべて自民 行事参加や選挙協力 琉球新報アンケート調査
2022/08/23 07:00 (琉球新報)
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治との関係を巡り、沖縄県議会議員48人のうち少なくとも10人が関連団体のイベントに出席したり、選挙協力を受けたりするなど、接点があったことが22日までに、琉球新報が実施したアンケートで分かった。
10人はいずれも自民県議で、このうち2人は教団の政治活動は「適当だった」とし、2人は「不適切だった」と回答した。献金を受けたとの回答はなかった。教団が自民党を中心に政界に幅広く浸透している実態が改めて明らかになった。
教団の政治活動は適当だったとした新垣新氏は「反社会団体ではない。自民党の政策に一致している」と回答。一方、不適当とした花城大輔氏は「最近になって、被害者がいるとの情報があった。この情報が真実であれば、不適切と言わざるを得ない」とした。
接点があるとした自民県議のうち、選挙協力を受けたのは5人。新垣淑豊氏は教団関係者から「選挙事務所での事務作業、集票のための電話での呼びかけ」の協力を受けたとした。 教団や関連団体のイベント、集会などに参加したことがあるとしたのは10人。又吉清義氏は「防衛問題や尖閣問題、LGBT」の勉強会に出席したと回答した。
教団との今後の関係については29人が「関係を絶つべき」と回答し、8人が「政治家個人の判断に委ねるべき」とした。
教団の政治活動は「不適切」とした自民県連会長の中川京貴氏は「違法行為など社会的な問題やトラブルが明らかな団体と政治家が接触を持つことはあってはならない」とした。一方、選挙協力を受けた小渡良太郎氏は教団関係者について「当選後に選挙支援の見返りとして要請や要望は一切なく、行動・言動ともに一般的な支援者と何ら変わらない」とした。
県議から得たアンケートの回答全文は本紙ホームページで閲覧できる。
(梅田正覚)
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内閣支持率16ポイント急落36% 発足以降で最低 毎日新聞世論調査
2022/08/21 20:13 (毎日新聞)
毎日新聞と社会調査研究センターは20、21の両日、全国世論調査を実施した。岸田内閣の支持率は36%で、7月16、17日の前回調査の52%から16ポイント下落した。昨年10月の内閣発足以降で最低となった。不支持率は54%で前回(37%)より17ポイント増加した。
岸田文雄首相は8月10日に内閣改造と自民党役員人事を実施した。内閣改造後の調査で、支持率が改造前より低下するのは異例。今回の内閣改造と自民党役員人事については「評価しない」との回答が68%に上り、「評価する」は19%にとどまった。「関心がない」は13%だった。
自民党と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係に問題があったと思うかとの問いでは、「極めて問題があったと思う」が64%、「ある程度問題があったと思う」が23%で、合わせて9割弱が問題があったと答えた。「それほど問題があったとは思わない」は7%、「全く問題があったとは思わない」は4%で、問題がなかったとの回答は合わせて1割強だった。自民党支持層でも、7割超が問題があったと回答した。内閣支持率の急落は、閣僚ら政務三役や党役員と旧統一教会との関係が相次いで表面化したことが影響したとみられる。
政治家は旧統一教会との関係を絶つべきだと思うかと尋ねたところ、「関係を絶つべきだ」は86%に上り、「関係を絶つ必要はない」は7%だった。自民党支持層でも「絶つべきだ」は77%で、「絶つ必要はない」の12%を大きく上回った。
政党支持率は、自民党は29%で前回の34%から5ポイント減。その他の政党は、日本維新の会13%(前回15%)▽立憲民主党10%(同8%)▽共産党5%(同3%)▽参政党4%(同4%)▽国民民主党4%(同3%)▽れいわ新選組4%(同5%)▽公明党2%(同4%)――などで、「支持政党はない」と答えた無党派層は25%(同20%)だった。
調査は、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)機能を使う方式と、固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ、携帯536件・固定429件の有効回答を得た。【伊藤奈々恵】
毎日新聞と社会調査研究センターが8月20、21日に全国世論調査を実施した際、7月の前回調査で対象とした携帯電話番号に再度、電話をおかけするミスが発生しました。調査システムの運用委託先が設定操作を誤ったもので、前回対象者からのご回答は集計対象から外す措置を取りました。ご迷惑をおかけした皆様におわび申し上げます。
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