美意識を磨く 文田聖二の『アート思考』

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子どもは親を選べない

2018年04月30日 21時01分12秒 | 日記
子どもは親を選べない

自ら関心をもてる意識や志が高く、目的をもって人生を楽しんでいる大人たちに愛情を
注がれながら育てられる子どもばかりではない。
が、支え合い励まし合える友だちや人生の師と思える人は、自分次第でみつけられる。
そんな喜びを与えてくれる“出会い”は家庭や学校だけではなく、人に限ったことでもない。
自分の直観や感覚を使って感性を磨くことで自分が置かれている環境の中にある
本、絵、音楽、演劇、スポーツ、趣味、動植物、風景、香り、道具との出会い…を
見出せることで楽しみ喜びが生まれ、色んなことに気がつきだし、成長が加速していく。
まぶしい光ほど暗い影が付きまとうように善には悪、悪い出来事には良い出来事と
どちらか一方だけということはなく、ものごとには必ず±両極がある。だから人によって
生き方が幾通りも存在し、一つの答えが決まっているわけではない。
誰かと比べて悲観する必要もないし、優越に浸る感情もうらやましがる気持ちもその大半は
他者の一面だけを見て判断している自身の勝手な思い込みだったりする。
よく観ること、知ること、理解すること、学ぶことで自分の勝手な思い込みによる
悩みや苦しみが一つ一つはがれていき、
健やかな日常になり穏やかな時間を少しでも多く過ごしていける。


必要なことと求められること

2018年04月30日 20時57分09秒 | 日記
必要なことと求められること

必要と分かっていても求める気持ちがないとどんなにありがたい教えや
プログラム、知識、貴重な情報であっても心に響いてこない。
心身ともに成長していくためにまずは、水や空気、食べ物、睡眠のように
生きていくために必要なことと、自身が求めていることとの合致が
前提条件だといえる。人間社会で生きていくために『気づくこと、知ること、
理解すること』は必要なはずなのに、そんな認識がない人は学びへの欲求が
漠然としている。自ら求める前に実感のない情報や知識を理解しないまま、
周りから一方的にすり込まれる習慣が染みついた日常を過ごしている。

自分の直観を働かせ感覚を使って日々感性を磨いていくことが成長を加速
させ、日常に喜びを増幅させていく。
自身の思い込みや無関心さで、無意識に成長を妨げているのかもしれない。
自分の思い込みは、自身では気づきにくい厄介なものである。
まずは、これまでの思い込みを外していくことからはじめよう。

部活のススメ

2018年04月30日 20時43分06秒 | 日記
部活のススメ

中学・高校の部活動は大会で結果を出すために努力をすることも大切だけど
重要なことは
直観を信じて体を動かしながら試行錯誤を繰り返すことが
体と脳を成長させるということ。
卓上の勉強だけでは、なかなか成長できないことがある。
身体で実感し自分で考えて気づいていく習慣が重要。

日光東照宮 アートとサイエンスの狭間

2018年04月29日 12時35分39秒 | 日記
アートとサイエンスの狭間で生きている感覚が面白い。
芸術を愛するフランス人の働くこと、トラバーユ【travail:仏】は痛み、労苦、苦悩を意味する。
フランス人の社会人類学者クロード・レヴィ=ストロースは日本人の仕事に対する考え方に興味を持ち、
日本の仕事をtravailと訳せないと言った。


修復されている日光東照宮に家族で行ってきた。



わが子の将来を遠く眺めている親ざるの姿。



「聞かざる、見ざる、言わざる」は、まだ2,3歳の子供には親が将来の悪いことを聞かせない、見させない、言わせないことらしい。幼いときに悪い影響を与えないといった教え。



自我が芽生え始め、自分で気づき成長していく姿。



自分の目標をみつけていく姿。



チャレンジに失敗して挫折しそうな若いさるを友達が励ましてくれている姿。



その後、パートナーを見つけ結婚し、夫婦で世の中の荒波を乗り越えていく姿。そして子供が生まれわが子の将来を遠く眺める姿につながるエンドレスな物語になっている。


薄い空間の中で奥行きのある表現になっている水鳥と水。


その場所でしか響かない鳴き龍の音も良かったー、眠り猫も可愛かった~などなど修復される前には気づかなかったことがたくさんあった。

その後、家康公に挨拶をして願いをかなえてくれるご神木にいくつか願い事をしてきました。





社会に必要とされる美術、デッサンの効用

2018年04月29日 12時28分00秒 | 日記

美術の基礎力をつけるためには、まずデッサンを描きます。
デッサンする対象を「モチーフ」と呼び、描く目的意識(モチベーション)を意味します。デッサンの基礎は、モチーフをよく観ることからはじめます。描きながらよく観るとモチーフについて新しい発見が生まれます。「絵に描ける」ということは「モチーフを理解できた」ということが実感できるのです。そういった気づきが増えていくことでモチーフへの印象が変わり関心が深まっていきます。
対象への関心が深まり、さらによく観つづけることで“答えのない問題(悩み)”の原因が分かってきて対処(解決)の糸口も発見することができます。このようにデッサンの基礎を学ぶことで「描くコツ」だけではなく「見方のコツ」も身についていきます。
よく観る習慣がついて観察力が向上してくると観る対象への着眼点が劇的に変わってくるのでモチーフや身の周りのモノ・風景だけではなく、絵画の観方も変わってきます。それまで知っているつもりだった絵画をよく理解していなかったことに気づき、それまで関心のなかった作家や時代の絵画までも新鮮な魅力が観えてきて鑑賞作品への興味の幅が広がっていき、作者の制作意図の理解も深まっていくのです。
たとえばルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「モナ・リザ」もそれまでは”名画“という捉え方だけだったのが、見えてくる視点が増えていきます。
・なぜ「モナ・リザ」を持ち運びやすい小さいサイズのキャンバスに描いたのか?
・依頼された大切な仕事でも途中で投げ出すほど飽きっぽい彼がこの絵だけ執着して、なぜ何度も加筆していたのか?
・この絵のために開発した絵画技法や左右を違う表情で描かれた顔、大きく描いている右手、背景に描かれている風景の謎?
彼自身が「私の作品を理解できるのは、数学者だけだ。」
と言っているようにこの絵にはたくさんの仕掛け(意図)が潜んでいます。よく観察することで作者の意図に気づいていけるとそれまでとは全く違う絵として目に映り、違った興味が生まれてきます。

デッサンの基礎を学ぶとモチーフや絵画の見方だけではなく、日常の感じ方、五感の使い方が変わってくることに驚くはずです。