追記
設楽博巳教授が指摘したように
弥生人が移民してきたというような言い方は正確では無く
後来の帰化倭種と先住の縄文種 それぞれの文明が混じり合い弥生文化が列島内に出現し弥生人となる
y-dna O1a O2aグループである倭種が弥生文化を持ってきたのではなく
彼等がもたらした水田耕作・青銅鉄器文明と狩猟漁労畑作の縄文文明が融合し日本列島内で弥生文化が生まれた
弥生中期 北九州では 甕棺墓 土壙墓 スンダ歯列 シナ歯列など混在するが やがて均一化されてゆく
mt-dnaでは日本列島と朝鮮半島では遺伝距離と地理距離は比例関係にないが
y-dnaでは 地理距離が遠いほど 遺伝距離も遠くなる
つまり 基本的に日本人や朝鮮半島民は共に父系社会であり嫁入り婚が普通であった
結婚のため女が遠くへ移動する事例はしばしば起こった
国どうしで 友情・講和・裏切らない保証の意味の人質として娘を相手に嫁がせる王候貴族間の通婚事例は 歴史上よくあることだ
日本の女達は朝鮮半島の王族貴族と通婚し 朝鮮半島の女達は日本の貴族豪族へ嫁ぐ事例が多かったと推定される
そのため 日本と朝鮮半島のmt-dna分布は 全く同じではないが類似したパターンになった
それとは逆に それぞれの地域の男達は生まれた場所から遠くへ移動せず それぞれのy-dnaの地域性を保った
それ故 男系遺伝子y-dnaは 日本と朝鮮半島・中国とは全く異なるパターンを現在でも保っている
飛鳥奈良時代以降 日本列島と朝鮮半島の間で
それぞれの地域間での男の移動や 移動した先に遺伝子を残す事は無かったと思われる
遠征を伴う戦争はたびたびあったが
遠征先に婚姻して定住化したり 現地の女達に遺伝子を残した男達は 全体の人口に比べて非常に少なかった
生まれた場所から 女は移動するが男はあまり移動しない
ただ 日本国内で婿入り婚や妻問婚のような南方的風習が平安時代まであったが
極狭い国内地域での移動であり 列島内の地域性を無くすような長距離の移動では無かったようだ
20180823記
縄文種の祖系が色濃く残っているのは 東北地方であり
純系の縄文種に近いのががアイヌの人々である 次に沖縄の人々である
ヤマト化 所謂 日本化を拒んでいた縄文種の人々は蝦夷と呼ばれた
自らのアイデンティティを貫いた人々だ
これは 現在の地域的風俗風土として現れているように感じる
遥か古代 畿内は 東日本と西日本の文化の融合場所であった
人国記と言う書物がある
コマ番号50の所に 陸奥国の条がある
人国記
色白くして 眼色青き事多し これも蝦夷の特徴であったらしい
或いは あの有名な武人として名を馳せた征夷大将軍坂上田村麻呂
漢の皇族の系譜を引く帰化漢人であったが「田邑麻呂傳記」「田村麻呂薨伝」によると
身の丈5尺8寸 容貌は 目は鷹の蒼い眸のように鋭く 鬢は黄金の糸を紡いだように光っている
などとある
現在では考えられないが176cmの身長は 古代では大男である
戦後生まれの自分が 北海道から東京に来た頃 混雑する山手線の車内で見えたのは人の頭だけだった
今は 人に埋もれてしまう たった59年前の事だ
それくらい 人々は容貌も含めて肉体的に変化する
古代は コーカソイド モンゴロイドと明確な区分はないのが普通だ
アボリジニに金髪碧眼は時折発現する 未分化のネグロイドにはよくあることである
現代の現れ方で判断するのは流れを間違う
弥生人や縄文人
現代のイメージで捉えてはいけないと思う
日本化出来ない縄文種や日本化出来ない倭種の人々もいる
現代でも 引きずっているように見える うがち過ぎかな?
日本人は日本人であり 倭種とか縄文種の区分けは意味がない
我々は 倭種でもあるし縄文種でもある 蝦夷でもあるし アイヌでも琉球人でもある
全てを内在した 日本人と言うハイブリッド種なのだと思う
中国やアメリカは いまだ多民族国家 多民族混合国家である
日本はすでにその段階は終えた 多民族混血国家 それが日本だ
イメージを図にしてみよう
土器や漆や丸木船の技術などはD1bやC1a1のグループは既に持っていたし
原始的園耕栽培を始めたのも彼等だ
問題は 自分が弥生と勘違いしていた Y-DNAがO1b2a1a前後のタイプのグループ
この北方系集団 3番目に列島に移民してきたのが縄文前期頃だ
縄文人グループの定住化 列島内で地域性が出来始めた頃
しかしO1b2a1aが移動して来たのは氷河期が終わる16000年前頃かも知れない
そして列島内でO1b2a1aとO1b2a1a2 に分岐したのが8000年前の可能性もある
でも当時の遺跡は大部分現在の海の下にある 調査は難しいだろう
朝鮮半島のO1b2a1a2a (L682)や満州のO1b2a1a2b (F940) などは
列島に発生したO1b2a1a2 (F2868) からの派生型かもしれない
O1b2a1a (F1204)が列島内でO1b2a1aとO1b2a1a2 に分岐し
O1b2a1a2 の一部が朝鮮半島を北上し満州へ移動 O1b2a1aの大部分は列島内に定着したのだろう
ま こんなとこかな?
当たらずと言えども遠からず
しかし 歴史の細部は難しいな
我々の遠い別れの人々
彼等は遠い同属
この人達も
刻みは入れ墨とは限らないけど
お! 骨粗鬆症の論文があった 俺は大酒飲みだから 読んでみよう
骨粗鬆症のリスクとしてのアルデヒド脱水酵素遺伝子A対立遺伝子
適度なアルコールはいいのか
でも 俺は飲みすぎかもな
しかし 今朝は静かだ 虫の音が聞こえない 暑いさが戻ったからかな?