年金生活を楽しみして定年退職する方がほとんどだろう
毎日が日曜日
会社や仕事に縛られず
好きなように日を過ごせると
人によっては趣味や旅行で
悠々自適の人も勿論いる
が
団塊を含めて
それ以前の男たちにとって
男ー仕事＝限りなく０
に
なってしまう事が多い
自分のアイデンティティ 存在価値の評価が
仕事の能力だけに偏りすぎているからだ
仕事以外に興味や好奇心がないのだから
急に趣味を持てと言われても無理
人間関係も 仕事がらみであり
利害損得の結びつきであるから
仕事を離れれば 人も離れてゆく
自分も来月 前期高齢者
このお父さんの話は人ごととは思えない
男の鬱屈は
短気 頑固 怒りっぽい 拗ねて他人を寄せ付けない
と 言うような形で出てくる事が多い
自分に腹を立て その勢いで周りに当たり散らす
周りはいい迷惑だが
本人も行き場がなくなっている
このお父さん
考え方を変えなければ病気になって体も弱る
沢山のそうゆう人を見てきた
あんな有能で 部下からも信頼されて
家庭を顧みないで仕事一筋の人が
別人ではないかと見えるほど鬱屈してしまう
こうなると 残念ながら
のんびりした人に戻るのは
かなり難しい
周りの人の問題ではなく
当人の心の在り方が問題だからだ
このお父さんはじっくり考えて
生き方を変える努力をしなければ
自滅する
俺も 男だから
こうやって家族を養って
社会で 奮闘努力してきた人の心の内はわかる
こんなに 頑張って来たのに どうして？ って感じだろう
思うに
世の中のお父さん
５０になったら どうゆうじじいになって
年寄りと言う 長い時間を過ごそうかと考えた方がいい
若い人だって就職は大変
ましてや 定年退職をした人間を雇ってくれるところはない
５０後半で
責任が少ない 定時で帰れるような
給料は安くても 年取っても働けるような職場を見つけて
潔く人生を切り替えた方がいい
そして 家にこもったらだめ
必ず鬱屈する
俺なんか
５６で失業保険
働かなくても金がもらえる 僅かでもだ
天国だった
３カ月だけ
それ過ぎたら 暇で暇で
そのうち 世界が自分の家だけになり
家族の 一挙一動だけが関心事になり
ああたらこうたら 細かい事にまで口を出すようになる
そうすりゃ 家族だって面白くないから だんだん不機嫌になっていく
男が働かないで家に籠ると ろくな事はない
大体 本人の精神衛生上 非常によくない
まずは手始めに家事をする事だ
料理なんかがいい
金かけて豪華絢爛 でも後片付けしないで
シンクが鍋だらけなんてゆうのはだめだ
仕事のやり方とおんなじだ
いかに費用をかけず いい物を作る
予算を立て もっとも費用効果の高い仕事をするか だ
整理整頓する
とっちらかった事務室なんていただけないだろ？
部屋は 台所はこぎれいにする
常に身ぎれいを心がける
ただでさへ 存在自体が じじいはむさくるしいのだ
金かけなくても 小ざっぱりと清潔にをモットーにしよう
アイロンがけだって 奥が深い
あれで ワイシャツ１枚 パリッと角を立て
皺ひとつなく仕上げる事が出来るようになるには
ま ざっと １年はかかる
家事は工夫の宝庫だ
おもちゃ箱のような場所なのだ
一通りマスターするには最低５年はかかる
暇つぶしにはもってこいじゃないか
おまけに 家族から感謝されて
いい気持になれるしさ
そして散歩
男が休日 家でゴロゴロしてると
その存在感だけで 周りはうっとうしもんだ
俺は俺はのオーラを周りにまき散らかしている
じじいとは そんなものだと諦めて
じじいは外を目指した方がいい
じじいがいないだけで
家庭は明るくなる
やんなるけど 悲しいけど
寂しいが これが現実なのだ
さっぱりと しがらみを振りきって散歩に出よう
世の中の景色は
仕事に見た風景と違って
通過点ではなく じっくり微細を楽しめる場所だと気づくだろう
素晴らしい事 意味のある事 有意義な事
そんな事は忘れちまった方がいい
つまんない事 どうでもいい事に面白さがあるもんだ
例えば
渋谷の交差点で
老若男女の１分間の通過する数を数えて
日本の人口比率に思いをはせるとか
新宿区と千代田区のマンホールの蓋の分布を調査して
ガス会社 水道局 電力会社などの区分けをし
時には何十年ものの蓋など見つかるから
写真に撮って その当時を偲んでみるとか
あるいは
世田谷の住宅街のブロック塀の隙間の雑草の分布率を調べるとか
でも
怪しい人と間違えられやすいので
服装はきちんとして
地域の住民の雰囲気を漂わせる訓練も必要だ
街歩きも
これでいろいろ気使う事も多いし
それがまた 謙虚さを養う訓練にもなる
一石二鳥どころか
一石１００鳥以上の
精神的満足を得られる
じじいは外に出よう
なんか いい事あるかもしんないし
あ もう時間か
明日は休みだ
今日もがんばるべ
