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当時の労働環境が現代資本主義であったなら マルクスは「共産党宣言」を書かなかったろう

2020-06-07 02:17:52 | 現代史観察日記
1848年当時 ヨーロッパの政治体制は封建主義・帝国主義の時代であった
原始的資本主義のもと 多くの庶民は劣悪な労働環境にあった
経済的にも 身体的にも過酷な労働であった

マルクスは学生時代 父からの仕送りで 自由気まま放埒な生活を送り
父が亡くなり 7人の子供の未亡人になった母親に更なる仕送りを無心するような責任感のない どうしようもない男でもあった
多分その生活環境の中で 社会の不条理に目覚めたのだろう

「一匹の妖怪がヨーロッパを徘徊している。共産主義という名の妖怪が」
「これまでに存在したすべての社会の歴史は階級闘争の歴史である」
「共産主義者はこれまでの全ての社会秩序を暴力的に転覆することによってのみ自己の目的が達成されることを公然と宣言する。」
「支配階級よ、共産主義革命の前に恐れおののくがいい。」
「プロレタリアは革命において鎖以外に失う物をもたない。彼らが獲得する物は全世界である。」
「万国のプロレタリアよ、団結せよ。」

「共産党宣言」の内容は当時の社会に対するテロ宣言である
本来経済理論であるべきものを 政治信仰にまで広げてしまった
目的が正しければ暴力を許容する理論 テロリズムである
絶対神信仰が無くならないように これを受け入れる人々は常に一定数はいる

共産主義は暴力革命を原点に置き その根底には権力者への憎しみがある
そして 彼等の野望は 倒した権力者に替わって 新たな正しい権力者になる事を夢見ている
労働者によるプロレタリア独裁政権を作るのが 彼等の夢だった

そして彼を受け継ぐものはドグマの矛盾に陥った
その結果の最大のものとして
ドイツのナチスの「国家社会主義ドイツ労働者党」のように間違った国家的テロリズムが蔓延してしまった


で 当時のイギリスの 原始資本主義を調べてみた

ヴィクトリア朝における労働法(Vybarr cregan reid  PRIMATE CHANGEより)

「1799年の団結禁止法 労働者の団結及び組織化の予防と労働組合の禁止」

「1802年の徒弟健康風紀法 工場で働く児童の健康と福利」

「1819年の綿糸工場その他の工場法 9歳以下の児童労働の禁止 9〜16歳の児童の労働時間は1日12時間までとする ただし綿産業のみとする」

「1823年の主従法 労働者が予告なく仕事を止める事を犯罪とする」

「1825年の団結禁止法 労働者の組織化は許可 ストライキを違法化する」

「1831年のホブハウス法 21歳以下の労働者の 工場での夜間労働禁止」

「1833年の工場における児童労働者法 鉱業を除く工場の児童労働を1日10時間に限定する」

「1842年の鉱山及び石炭鉱業法 女性や児童の炭鉱労働の環境整備事故予防」

「1844年の工場法 1日12時間までの労働時間と夜間労働禁止を女性にも適用する」

「1847年の工場法 女性と児童の労働時間を1日10時間に定める」

「1850年の工場法 女性と児童の労働時間は午前6時から午後6時迄の間とする 土曜は全ての労働者が午後2時迄とする」

「1856年の工場法 稼働中の機械に柵を設置する」

「1867年の工場法拡張法 柵の設置を織物産業以外 従業員50人以上の職場に拡張する」

「1878年の工場及び作業現場法 10歳以下の児童は労働禁止 10〜17歳の労働時間は半日 女性は週56時間の労働時間とする」

「1891年の工場法 出産後4週間以内の労働の予防 労働者の最低年齢を11歳に引き上げる」

「1901年の工場及び作業場法 最低年齢を12歳に引き上げ 昼休み及び火災避難設備の設置」

当時の資本家は現代のブラックどころじゃない
貴族と奴隷の関係に近い
この過酷な労働環境

これじゃ マルクスでなくても 誰かが共産主義宣言をしただろう
200年前 あの労働環境ならマルクスの正義感は理解できる
でも マルクスが現代に生まれていたら共産党宣言はしなかっただろうと思う

現在の労働環境は理想とは言えないにしても
200年近く前の労働環境から発生した共産主義思想は 現代ではユートピアを夢見る御伽噺にしか過ぎない
資本主義は絶えず変化し進化しているが 共産主義はシーラカンスのままで進化していない
現代 彼の論の前提がもはや無い 時代は変わってしまった

所で サバクトビバッタ 3月 収まったと思っていたが 何回来るのだろう
バングラデシュ ミャンマー 雲南省に移動しなければいいが

今日の集計 アジア
 香港以下 欧米と桁が一桁違う何故だろう
 アジアに於いて日本の死亡率は高いが
世界標準から比べると低すぎる
まだ その真の原因を知る人はいない

新型コロナは分類をSEARS-COV-2と名付けられたように2番めのサーズコロナウィルスだ
多分消え去ることはない 長い付き合いになるだろう
因果関係 相関関係を考えるのはとても大事なことだ

                                                                                                                                                                                                


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