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大慧書

2007-06-24 17:43:21 | 自分への語り事
40年前 この本を買って以来
行き詰った時 事あるごとに読み返している
この本を通して 40年説法され続けれても
自分は ただの愚人たらざるを得ない

大慧禅師の 悩める 求める 士大夫たちとの書簡集

方丈の庵とは 世間日常に身を置きながら
その俗に身を浸しながら 忙しさの中 人々との交わりの中
心の 中心に それを思い浮かべ 己を見つめるべき仮想空間

世間虚仮と言う

聖が 俗より優れているわけではなく
俗が 人間の真実であるわけでもなく
聖と俗とを峻別区別しようとする その識知が無意味である事を言う
人間の欲望が渦巻く世の中が幻影のようなものである 
だから捨て去れと言うことではない

あらゆる出来事 あらゆる行為 あらゆる物に無駄はなく
善悪すら人の幻影
ただ 与えられた物を 己の学びの糧とすべき

行為の報いが恐ろしいから 法の恐怖のためにただ我慢しているのなら
地獄や天国 輪廻転生の不安のために身を律し正しているのなら
明日の希望なき 自暴自棄の 人を人と思わぬ悪人となんら変わらない

ニュートンだったろうか
明日地球が消滅することがわかっても 私は林檎の種を今日蒔こう
それで いいのではないかと思う
今生きている それで十分ではないか

心など 大きくも 小さくもなく
もともと 形など無きもの
懐の大きい小さいも 比較の識知
万人の心は 本来無限の広がりを持つ

自らの識知が 判別し 区別をつけ 小さく細切れにし
自らを 狭いものに縛り付けてゆく
それに気がつき 開放させ 本来あるべき姿に戻してあげなければ

あるべき姿が少しでも見えれば
1杯の酒に 素直に酔い
1杯のご飯が おいしくいただけ
1本のたばこに 心緩み

今こうやって 考える自分がいて
来し方 行く末を見つめ
健康を害して明日死のうとも
このゆったりする時間を今持てるなら

誰にも 何物にも 不満なぞ持たず 
心煩わされず ただひたすら 継続する今の時を楽しめば

方丈の庵に心遊ばせ
心が光を放てば すべては輝いて見え
心を閉ざせば すべては 闇に包まれる

外界は何も変わらず 変わるのは己のみ
己の一存で 外界の見え方は変わる

人に 嫌われようと 好かれようと
人に 愛されようと 見捨てられようと
それは 外界の出来事
ただ 選択すればよいこと

ありとあらゆるものは 自分の分かれであり
自分は ありとあらゆるものの 分かれだ

識別しないのは とても難しい
無明の闇はいつか晴れる
はじめに光ありき 忘れるべからず

とは言うものの
こんな時間から 飲んでしまった

さて 夕飯の用意でもするか





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