前回の続きです。
選択肢を増やすには,購入銘柄を少し増やしてリスク分散させればよいはずです。しかし,選択肢を増やすと,チャンスとリスクを増やすことにもなります。もしチャンスもリスクも発生確率が同じなら選択肢を増やすことにほとんどメリットはないでしょう。
しかし,個別銘柄の株価増減とその時期が他の銘柄と少しでも異なれば,銘柄数を増やすことのアドバンテージは随分大きくなると考えられます。簡単に言うと,いくつかの銘柄の中で株価が一定割合増加したものを売却して,その売却代金であらかじめ物色しておいた次の銘柄を買うのです。そして株価が下落中の銘柄は購入した時よりも値上がりするのをじっと待つのです。スイングや短期売買でなく,中長期で保有する意味はここにあります。しかし,それでも一定割合以上下落した場合は損切する基準を設けておくべきかもしれません。またまた「しかし」なのですが,下落率と保有期間の兼ね合いもあるのです。
たとえば,リーマンショック直前に株式を@18,300円で買ったとしましょう。リーマンショックでこの株価が@7,100円まで下落してしまったとすると,再び@18,300円以上で売却するには7年間は保有しなければならないことになります。底値がいつ,いくらなのかを見極めるのは不可能に近いので最も条件の悪いときに購入した場合を想定しましたが,それでも10年間保有し続ければ株価@22,000円で売却することができるでしょう。
また「しかし」なのですが,人間はいったいどれだけの期間,いくらまでの含み損失額を抱えていられるのかが大きな課題になります。
(続く)
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