【2回戦、佐世保工-九州学院】5回裏佐世保工無死、松永(右)がソロ本塁打を放ち、次打者の林田とハイタッチ=市鴨池市民球場
【2回戦、波佐見-鹿屋中央】5回表波佐見無死二、三塁、神崎の二ゴロの間に三走橋口(左)が本塁突入するもタッチアウト=県立鴨池野球場
第128回九州地区高校野球大会(春季大会)第2日は25日、鹿児島市の鹿児島県立鴨池野球場を主会場に2回戦計5試合を行い、県勢は波佐見が鹿屋中央(鹿児島)に4-10で、佐世保工も九州学院(熊本)に3-6で敗れ、2校とも初戦で姿を消した。波佐見は投手陣が15安打を浴びて10失点。打線は三回に柴山、神崎の連続適時打で3点、七回には神崎の中犠飛で1点を返したが、序盤の失点が重かった。佐世保工は2点を追う五回に松永のソロ本塁打、末永、古川朋の連続適時打で3点を奪って逆転したが、七回に同点にされると、最終回に守備が乱れて3点を献上した。第3日の26日は同球場などで準々決勝4試合を行う。
◎波佐見/序盤の大量失点響く
▽2回戦
波佐見
003000100―4
25000201X―10
鹿屋中央(鹿児島)
(波)柴山、松田-神崎
(鹿)寺岡、池田、戸柱-東
▽三塁打 寺岡、東(鹿)▽二塁打 柴山、神崎(波)杉木2(鹿)
▽試合時間 2時間10分
◎エース温存が裏目に 波佐見
○...選抜出場校の波佐見が、鹿児島4位の鹿屋中央に大量10点を奪われて完敗。得永監督は「打線は鋭かったし、地の利も生かしていた。いいチームですね」と苦笑い。相手を持ち上げるしかなかった。
甲子園切符を懸けた秋とは異なり、夏を見据えた戦いとなる春。プロ注目のエース松田を温存し、先発マウンドに「捕手登録」の柴山主将を送った。だが「落ち着く間もなく」(柴山)7失点。「カウントを整えにいった直球を痛打された。松田に先発マウンドを譲ってもらったのに...」と唇をかんだ。
得永監督は「テキサス安打など不運な当たりも多かった。(選抜出場校という)油断や慢心はない」とナインをかばったが、柴山主将は「(選抜の)横浜戦の時のような挑戦者の気持ちを取り戻す」と初心の大切さを痛感した様子だった。
【編注】「神崎」の崎は大が立の下の横棒なし
◎佐世保工/一時逆転も守備乱れる
▽2回戦
九州学院(熊本)
200000103―6
000030000―3
佐世保工
(九)大塚-坂井
(佐)松永、豊村-植松
▽本塁打 松永(佐)
▽三塁打 太田(九)▽二塁打 植松、古川朋(佐)萩原、溝脇(九)
▽試合時間 2時間7分
◎松永、投打に奮闘 佐世保工
○...佐世保工の先発松永が投打に活躍。馬場監督は「走者を出すと盗塁され、最後は失策で競り負ける。最終回は自分たちの弱点が全部出た」と試合を振り返ったが、松永に関しては「彼は満点の投球」と相好を崩した。
初めて上がった九州大会のマウンド。初回、力みからか球が荒れ、左打者6人を並べた九学打線から2点を奪われた。ただ、序盤の力みとは裏腹に「緊張はしなかった」。尻上がりに調子を上げ、五回無死満塁では左打者の胸元を果敢に攻め、一ゴロと併殺で無失点。その裏には公式戦初アーチも記録した。
ただ、松永自身は勝ち投手を逃したことに納得がいかない様子。「味方の失策をカバーするのがエース。良かった点は甲子園出場校でも攻めれば打たれないと分かったこと」と不満げな表情で話した。
(4月26日長崎新聞掲載記事)
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