この夏の京都旅のメインは、
仙洞御所、桂離宮、修学院離宮の参観ですが、
ここでは、それ以外に廻ったところを。
京都にたどり着いて、最初に行ったのは上加茂神社。
下鴨神社には行ったことがあるのですが、
上加茂神社には行った事が無いので、行ってみました。
京都市内で行った事が無いエリアです。
四条や祇園、京都駅前の様な、観光客が多いエリアではなくて、
普通の京都市民の生活のエリアですね。
で、市バスに乗って、結構な時間。
40分以上?で着きました。
まぁ、着くよね(笑)
一の鳥居を通ると、真ん中に砂利の道が一本あって、
左右は草地になっています。
草地には何もないので、広く感じます。
実際広いんですが。
二の鳥居の前に、神馬舎
本来は、神馬の神山号がいるそうなのですが、
暑さに弱いので、(どこかに)避難しているそうです。
二の鳥居をくぐります。
二の鳥居の横に『式年遷宮』の表示がありますが、
その点については、また別途。
中の正面には、立砂を正面に立てた重要文化財の細殿
(角度違いで)もうちょっと寄ります。
こちらは、その細殿の横にある、こちらも重要文化財の舞殿
橋殿ともいう様です。
そしてこれは、その舞殿の更に右横の土舎
これも、重要文化財です。
奥に進みます。
本殿・権殿の特別公開をやっていたので、
見てきました。
ここから奥の写真はありません。悪しからず。
ちなみに、本殿・権殿のどちらも国宝です。
本殿・権殿の特別公開は、600円
お金を支払うと、こんなものを渡されます。
この上加茂神社と書いてあるお札の様なものは、
開く構造になっていて、開くと首の周りにレイの様に
かけられるようになっています。
って言うか、本殿・権殿を参観する時は、
かけなくてはいけないみたいです。
本殿・権殿特別公開参加者は、一旦、中門横の直会殿に集合して、
ここで、神職の方から、上加茂神社の由来などの説明と
お祓いを受けます。
ここでの説明としては、
- 上加茂神社の正式名称は、加茂別雷神社(かも わけ いかずち じんじゃ)。
- 上加茂神社は21年ごとに『式年遷宮』を行う事になっているが、重要文化財に指定されてからは、建て替えると言う訳にも行かなくなり、不具合のあるところを修理すると言う事で、式年遷宮としている
- 上加茂神社の社殿の殆どは、檜の皮で屋根を葺く檜皮葺。檜皮葺の耐久年数は、40年しかなく、式年遷宮の2回ごとに屋根を葺き替える。今回の式年遷宮は、ちょうどその葺き替えタイミング
- 今回の工期は13年くらいあって(かなり長い工期ですねぇ)、いまちょうど11年目くらい。
- 葺き替えの工費は、25億くらいかかるが、檜の皮の価格が支配的。葺き替えに必要な檜の皮の量は150トン。価格が上昇してきて困っている。檜の皮を奉納すると言う事が出来るので、是非協力願いたい。40年は、自分が奉納したものが重要文化財として残る。
- 今まさに、楼門の屋根の葺き替えをしているが、今年の秋には終わる。
主には、こんな感じですかね。
そうそう。
この、神職の方の話を聞いているとき、天皇の話になったのですが、
どうも、“明治以降の天皇は、たまたま東京に行っているだけ”と言う
感じを醸し出しているんですよね。
冗談で“京都の人は天皇は、一時的に東京に行っているだけと思っている”
と言う話はよく聞きますが、本当にそういう雰囲気で、話を聞かされるのは、
初めて。
だって、“天皇が東京に移って”と言ういい方はしなかったと思うんですよ。
“天皇が東京に行って”みたいな言い方なんですよ。
“移る”と言うと本拠ごと行ってしまう意味合いですが、
“行く”だと、一時的な移動と言う感じですからね。
いや、私の気のせいかもしれませんが、でも、そう言う雰囲気を感じました。
神職の方の話の後、お祓いを受けてから、まずは本殿・権殿の見学。
本殿と権殿は、同じ造りで、隣り合って立っています。
基本的に神様は、本殿にいらっしゃるわけですが、本殿に何かあった場合、
一時的に権殿にお移りになると言う事になっているそうです。
中々用意周到ですね。
本殿・権殿の屋根は、既に葺き替えられていて、
3年くらい経過しているそうです。
新しい檜の皮は、明るい茶色。
本殿・権殿の屋根の色は、まだ明るめの茶色でしたが、
その横の西神饌所の屋根は、葺き替え後5年くらい経っているそうですが、
だいぶ真っ黒になっていました。
ちなみに、まだ葺き替えられていない高倉殿の屋根は、
苔が生えていて、たしかに40年くらいしか持たないのがよくわかりました。
さて、今年の秋には工事が終了してしまう、楼門の工事現場の見学です。
ヘルメットをかぶり、工事用の足場に上ると、目の前に檜皮葺の屋根。
檜の皮が何層かに重ねられて葺かれていました。
この後は、高倉殿の中に入り、展示物を見て特別公開は終了。
今回、楼門の葺き替え工事の様子が見られたのですが、
工事が終了すると、足場は解体するので、葺き替え作業が見られるのは、
いまだけ!
貴重なものを見ることが出来ました。
狙って行ったわけではありませんが、良かったです(^^)v
細殿、舞殿、土舎のあるところに戻ります。
これは、楽屋
こちらは、北神饌所
庁屋とも呼ばれるようです。
これは、北神饌所の隣にある校倉造りの建物
名前の看板とかはありませんでした。
これは、下幣殿
御所屋、あるいは、馬場殿とも言うようです。
このほかにも、境内には摂社が沢山。
広すぎます。
天気も、雨がぱらついたり、上がって厚くなったりと、
変な感じなので、退散です。