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東京国立博物館 『黄金のアフガニスタン展』・・他

今日は、今週火曜日(4/12)から東京国立博物館で開催中の
『黄金のアフガニスタン展』に行ってきました。

アフガニスタン情勢は、今でも十分不安定なので、
サブタイトルの“守りぬかれたシルクロードの秘宝”は、
最近の政情不安に関連した出来事だと思ったんですが、
そうではなくて(もちろん今の政情不安にも繋がりますが)、
ロシアがソ連と呼ばれていた頃の1970年代末期まで、
話は遡るんですねぇ。
その当時のタリバンによる文化財の破壊散逸を避けようとして、
そのころのアフガニスタン国立博物館の心ある職員たちが、
自らの命を賭してまで、貴重な文化財を秘匿して、
その後の暫定政権樹立を契機に、隠していた貴重な財宝の
存在と世界に明らかにして、この展覧会に至るという事の様です。

いやぁ、その名の知らない心ある博物館職員たち、
よくやってくれましたよ。
残されたのは、非常に見事で、興味深い品々。
アレクサンダー大王にまで遡ると考えられる、
ヘレニズム文化の影響の濃い彫刻類は、
非常に興味深いですね。
かの古代の英雄は、ここまで来たのかと思いました。

あとねぇ、ティリヤ・テペのお墓の副葬品類が何とも凄いです。
一体どこの誰だかはわからないんですが、
金の見事な副葬品から、高貴な身分の人だったんでしょうね。
見事な粒金細工なんかは、エトルリアの影響とかは、
無いんでしょうかね?

あと興味深かったのが、象牙細工の品々。
古代文明の遺物で象牙を見た覚えはあまりないんですが、
今回の展覧会では、少なくない象牙の遺物が展示されていました。
しかもそれがインドの影響ということが、この地の地域性を
思い起こさせました。

今回は、政情不安に乗じてアフガニスタン国外に流出して、
日本で保護されていた文化財が返還されると言う事もある様です。
それらも展示されていました。
なかでも、《カーシャパ兄弟の仏礼拝》と言うものが、
なかなか見事でした。
これは、アフガニスタン国立博物館でも、見どころの一つとされて
いたものだそうで、盗まれて、日本までたどり着いていたようです。

今回の音声ガイドには、鈴木亮平さんが登場。
なかなか良かったです。









名称黄金のアフガニスタン-守りぬかれたシルクロードの秘宝-
http://www.gold-afghan.jp/
会期2016年4月12日(火) ~ 2016年6月19日(日)
会場東京国立博物館 表慶館
当日観覧料一般1400円、大学生1000円、高校生600円、中学生以下無料
開館時間9:30~17:00
(ただし、会期中の土・日・祝休日、5月2日(月)は18:00まで、金曜日は20:00まで開館)
※何れも入館は閉館の30分前まで
休館日月曜日 (ただし5月2日(月)は開館)
巡回展終了 [福岡展]2016年1月1日(金・祝)~2月14日(日) 九州国立博物館


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このあと、本館前を通りかかると、
『特別公開「国宝土偶 縄文の女神」』の垂れ幕が!
明日(2016/04/17)までの展示のようでしたので行ってみました。

展示点数は、ほんの数点。
って言うか、その多くは破片になっていたもので、
今回の展覧会のメインになっている「縄文の女神」だけ、
完品でした。

写真を見るとわかりますが、女神というか、
ヴィーナスであるかのような形状ですよねぇ。
見事です。

つい先ごろの2012年9月6日に国宝指定されたそうなのですが、
ここ東京国立博物館の収蔵品ではなく、出土地山形県の
山形県立博物館で保管されているそうです。
だから、“特別公開”なんですね。

中々見ることが出来ないものが見みられて、良かったです。








名称特別公開「国宝土偶 縄文の女神」
会期2016年3月23日(水)~4月17日(日)
会場東京国立博物館 本館特別4室
当日観覧料総合文化展観覧料にて観覧可
開館時間9:30~17:00
(ただし、会期中の土・日・祝休日は18:00まで、金曜日は20:00まで開館)
※何れも入館は閉館の30分前まで
休館日月曜日(ただし、3月28日(月)、4月4日(月)は開館)
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