みんなが月を見上げていた
私は 空を見上げていた
月がまぶしい夜は
星がかすんでしまう
月明かりが からだをさすと
おおかみ男の気持ちが ほんの少し
分かるような気分になる
隣りの家の猫も
朝に見かけた時は
すこし眠そうにしていたのに
月明かりの夜
妖艶なかおりを漂わせている
田んぼのあぜに咲く彼岸花
濃厚な色味が
けして手に取ることを許そうとしていない
花にも茎にも そして根にも毒を持つ彼岸花
月光のゆらめきに
あなたが一番お似合い
男も
女も
きっと
月明かりのある夜に
男はより男として
女もより女として
彼岸花の毒さえ蜜となる
私は 空を見上げていた
月がまぶしい夜は
星がかすんでしまう
月明かりが からだをさすと
おおかみ男の気持ちが ほんの少し
分かるような気分になる
隣りの家の猫も
朝に見かけた時は
すこし眠そうにしていたのに
月明かりの夜
妖艶なかおりを漂わせている
田んぼのあぜに咲く彼岸花
濃厚な色味が
けして手に取ることを許そうとしていない
花にも茎にも そして根にも毒を持つ彼岸花
月光のゆらめきに
あなたが一番お似合い
男も
女も
きっと
月明かりのある夜に
男はより男として
女もより女として
彼岸花の毒さえ蜜となる