優柔不断な日曜日。なんの変哲もない日々の中に、奇跡ばかりが起きているって思えるのは何故だろう?「長女の一人娘が死んだのは31歳だったのよ。3人子供がいて一番下は3歳だったの。長女は3人の子供を引き取って育ててきたのよ」ボクは90歳になったその老婆の車椅子を押していた。老婆は耳が聴こえない?「そうなんや、そうなんや」ボクはそれしか云えなかった。『ほかの人間の魂に触れることは、聖地に立つことである』奇跡はそこら中に転がっているんやと思う。