施設の壁飾り。
折り紙で彼岸花。
何故かこころ穏やかになる。
今は、家のキッチンテーブルの椅子に座っている。
何処からか虫の鳴き声がする。
鮮明なその鳴き声からすると、家の中にその虫はいるらしい?
「何処にいるんやろ?」
棚の裏やソファーの下を覗き込む。
鳴き声が止んだり、声色が変わったりする。
「腹へった」
と謂いたいのかな?
「外へ出たいんや!」
なんかな?
何故か『観音様』のことが頭に浮かぶ。
音を観ると謂うことはどういうことなんやろか?
音は聴くんじゃなく、観るもんなんかな?
ボクは虫の音を聴いているのか、観ているのか?
物事は、
「見る」のか?
「観る」のか?
「視る」のか?
「察る」のか?
「診る」のか?
「看る」のか?
そして、どうやったら音が観えるやようになるんやろ?
いつの間にか虫さんは、
何処かに行ってしまったようだ。