私が東京から帰って来てからというもの、
毎日、義母の頭の中は
「明日（もしくは今日）がお葬式」になっちゃってるらしく
親戚の誰から電話が来ても
「明日、行くんでしょ？お葬式。」
なんてトンチンカンなこと言ってるし
私が朝、身支度をしていると
「何時に出かけるの？」と
さも自分も葬式に行くようなつもりで聞いてくる。
火曜日ですってば！
そして、
「私明日デイサービス？」と毎日聞くので
「違いますよ。
デイサービスは昨日休んじゃったでしょ。」と
嫌味を込めて答える（笑）
もう〜
そうなのだ、今週木曜日。
デイサービスの日。
朝の5時に久しぶりに呼び出しブザーが鳴り
急いで降りて行くと、
ベッドに力なく横たわった義母が
「今、トイレに行って着替えてみたんだけど
なんだか、ひどいめまいがして…
今日はデイサービス行かれないから、休む。」
だって。
まだ5時ですよ、
薬を飲んでもう少し様子を見ましょうね、と
薬を飲ませた。
そのまま起きてこないし、
結局…デイサービスを休んだのだ。
そして一日中寝ていた。
私は洋裁を教える日だったので大忙しで、
たまに様子を見に行ったり
枕元にお昼を置きに行ったりと
まあまあ放っておいたけど
何かあったらブザー鳴らしてね、と言ってあったし
実際に呼ばれたりもしたので
…病気というよりは
まあ、疲れたのだろうと思う。
以前にもこんなことがあったが
一日寝たらケロッと治って
ごはんもモリモリ食べていた（笑）
東京から戻り、
義母がショートステイから帰った翌日、
車で40分ほどのM叔母の家に
お悔やみ返しを届けに行って
その次の日は、新しい軽自動車が届いたので
義母を連れてドライブがてら
知り合いのカフェにランチに行った。
連日お出かけしたのは無茶だったかな、とも
思ったが
お悔やみ返しが、賞味期限が今週の
生菓子の大箱だったから急を要するし
新車を取りに行って帰って来たというのに
義母を乗せてあげない、のは
意地悪してるみたいで嫌だったので
どちらも「仕方なく」の外出。
それなのに〜
しれっとデイサービスを休むなんて！
とほほ。
まあ、いいや、
来週またショートステイ4泊５日に行くんだから…
なんて思って、のこと。
夕食どき、
食欲はありますね、と声をかけると
「きっと疲れたんだわ〜
やっぱり私に合わないんだと思う、
デイサービス行くとうんと疲れて…。」
だって。
私がいろいろ連れ回したせいかと思うけど、
そういう楽しいことはスルーかい！
そして火曜日のお葬式。
行く気満々で一式揃えてあるのだが
義母の体力で、本当に大丈夫なのだろうか？
義妹たちから次々電話があって
その度に
「久しぶりにみんなとおしゃべりしましょうよ。」
なんて、気楽なことを言ってるのを聞くと
年寄りの楽しみって、仏事くらいしかないのだと
やれやれ、って気分になる。
いつもお世話になっているM叔母は
もちろん私が迎えに行って、乗せて行く。
T市を回って実家近くのお寺に行くのに
2時間以上はかかると思う。
…手を引かなければ歩けない義母のお世話もあって
ヨメの負担は計り知れず…
親戚一同も皆、80歳越え。
考えただけで、疲れるのはこっちだよ。
（普通は、若い人に任せて留守番してるもんだ）
東京へ引っ越しの手伝いに行って、
火葬に出て、
帰ってきて、諸々あって、来週お葬式。
また木曜には東京へ。
そりゃあ、
アカペラ行ったり〜
夫と次男と飲んだり〜
楽しいこともあったけど、
荷物の整理だってしたんだからね！
やっぱり疲れるわ。
そこんとこ、義母はわかってるのかなあ〜？
自分がショートステイに行かされる、ことだけ心配で
具合悪くなるんだから〜ぁ。
「ちょっと、るかさん。」
リビングから呼ばれた。
はいはい、なんでしょう。
「そうすると私は、ショートステイに
いつから何泊するの？」
（姑らしく、上からな物言い）
いつものように丁寧〜に教えてあげた。
それからは、何かをじっと考え込んで、
無表情で椅子に座り、動かなくなった。
水やりをして戻ってくると、
目尻に涙が…。
なんで泣くのよ〜
子供か！
行きたくなくても、仕方ないでしょ。
今度こそ本当に部屋を引き払って来るんだから
ショートステイは行ってもらわないと困る。
そのために、私はこんなバタバタと
ヨメの務めを果たそうとしてるのよ。
夫は帰って来ないし。
夕方、歯医者から帰って来たら、
閉め切った和室の床に寝転んでいた。
どうしてここに寝てるの〜？
窓開けましょうよ〜！
リビングは西陽が差して暑いけど
閉め切った和室よりは涼しいし、扇風機もある。
そんなこと、ひとつひとつ、
何もわからないんだなあ。
真夏は留守番させられない、ことを
改めて実感。
とにかく、夫が帰ってきたら
ワンオペじゃなくなるのはありがたい。
でないと、夏の間どこにも行けないわ。
