あくまでも個人的な見解ですが、
いかなる人間も時代の制約と束縛から開放されて
自由でいることは出来ません。
それでも、ひょっとして ・・・
と思わせるのがレオナルド・ダ・ヴィンチです。
突如として時空を超えて現代に甦ったとしても、彼ならば
きっと周囲の様子に驚く素振りも見せずに目を爛々とさせ
ながら悠然とメモを取り、スケッチを始めるはずです。
それほどにダ・ヴィンチはぶっ飛んだ存在だったのです。
そんなぶっ飛んだ彼をしても、二の足を踏ませたのが
幻として見た真実らしきヒラメキの告白です。
躊躇の理由は、宗教裁判への懸念もさることながら
当時の人々に理解できる内容ではなかったからです。
「獅子吼」したくても出来ないもどかしさをダ・ヴィンチ
は「罠」として自らの作品に隠します。
そうしたダ・ヴィンチの思いは20世紀の後半から21世紀の
初頭にかけて漸(ようや)くのことに読み解かれるようになる
のですが、必ずしもそれは正鵠を得るものではありません。
それ以前から、ダ・ヴィンチについての研究は多々あった
わけですが、すでに16世紀半ばには画家であり、美術史家
のジョルジョ・ヴァザーリが記した『芸術家列伝』
(初版1550年、第2版1568年)において、完成後、僅か20年
で、早くも絵の具の剥落が見られつつあった傑作壁画の
『最後の晩餐』に対し、「もはや染みのかたまりに
過ぎない」というような辛口の批評がなされているそうです。
さらに当初は、
「ヴェールをかぶったフィレンツェの娼婦」
と呼ばれていた絵の女性を フランチェスコ・デル・ジョコンド
の3番目の妻エリザベッタ・デル・ジョコンドであると ・・・
曰く、
“モナ”は婦人、“リザ”はエリザベッタの愛称である
つまり 『モナ・リザ』であるとしたのもヴァザーリで、
以来、そのタイトルが広まって世に定着したわけですが、
モデルを巡っての論争は、現在もなお続いていて、
折にふれ、話題のネタとして提供されています。
ただ、絵画においては、だれ其(それ)の肖像画であると
明記する場合を除いて、モデルが誰であるかはほとんど
意味がないようにも思えるのですが、
同じモデルを描いたとしても、画家のセンスや力量次第で
まったく違った作品になりますし、そもそも絵の評価(価値)
にはモデルよりも画家の筆力の方が重要だからです。
ところが、『モナ・リザ』のモデルが「誰なのか」
をワイドショーのネタにしたのは誰あろう、ダ・ヴィンチ自身
ではないのかと思われてならないのです。
死の淵にあっても、なお筆を入れ続けていたとする話
が本当ならば、そこにはそれ相応の動機として何か特に
強い思い入れがダ・ヴィンチにあって、そこには並々ならぬ
執念を喚起させる秘密が隠されているのだろうと勝手に
思い込むのが人間の心理というものです。
『モナ・リザ』のモデルは何者で、ダ・ヴィンチとは
どんな関係にあった人物(女性)なのだろうとゲスの
勘ぐりをしたくなるのが人情ですし、また下世話な
妄想を逞しくするのもまた人間の悲しい習性です。
しかしながら、残念なことに
ダ・ヴィンチの真実は大方の期待を裏切るもので
、そうした低俗なレベルでの秘密ではなかったのです。
その答えについては、
『ダ・ヴィンチの罠 聖と邪』
http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/424.html
『ダ・ヴィンチの罠 羅針盤』
http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/427.html
『ダ・ヴィンチの罠 進化論』
http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/431.html
などでも触れているように母なる大地の神(地母神)
にして、すべてを内包するサムシング・グレート
(偉大なる何か) ・・・
つまり、ギリシャ神話の「ガイア」そのものです。
そうです。
ひと言で表現するとすれば「ガイア」なのですが、
ただの「ガイア」ではありません。
神々が生まれる以前には、何もない“カオス”
(混沌)があるだけでした。
そこに「ガイア」が生まれたとされるわけですが、
ダ・ヴィンチは “カオス” を有限なる存在の
すべてを超越する無限なるもので、「ガイア」
を有限なる存在としての原初であると考えました。
つまり、
『モナ・リザ』は存在するものすべての母で
あり、突き詰めれば生命のモトであり、人類の母
でもあるということになるわけです。
この時点で、すでに『聖書』との齟齬をきたします。
<初めに言葉があった。 言葉は神と供にあった。
言葉は神であった。この言葉は初めに神と供にあった>
<すべてのものは、これによってできた。できたものの
うち、ひとつとしてこれによらないものはなかった>
『 ヨハネの福音書1:1-3』
この「言葉」と訳された語彙は「ロゴス」です。
「ロゴス」とは、概念、言語、論理、真理などを意味し、
キリスト教では「神」のことば、世界を構成する論理
としての「イエス・キリスト」を指します。
『聖書』においては、
「ロゴス」=「イエス・キリスト」なのです。
そうなると、すべてのものは「イエス・キリスト」に
よってできたわけで、できたもののうちで、なにひとつとして
「イエス・キリスト」によらぬものはないという主旨
ですから、これはもう完全にアウトなわけです。
もしも気づかれでもしたら、自身の火あぶりの刑だけでは
済まず数々の研究資料も作品も灰となってしまうでしょう。
一般大衆うけする下世話な話題としての興味を喚起する
ことで『モナ・リザ』に記録したさまざまな情報を
気づくべき時代に生きる未来の人たちに届けたい。
しかしながら、
「受け取って欲しくない存在にはそれとは気づかれず
に、秘密裏のうちに、その本質を知って欲しい人に
だけ確実に受け渡したいと願っていたに違いないのだ」
と勝手な想像を膨らませてしまうのですが ・・・
そこで、
一計を案じたダ・ヴィンチが採った方法は、教会側の意向
に沿うように装いながらも依頼された作品のなかにこっそり
と「罠」を仕掛けることでした。
そして、最初(アルファ)で、最後(オメガ)につながる
記念すべき作品が『マギの礼拝』と呼ばれている
『東方三博士の礼拝』であり、ダ・ヴィンチは
意図して未完成のままでミラノに旅立ったものと考えます。
この作品は1981年に制作を開始して、30ヵ月で仕上げる
契約でしたが、ダ・ヴィンチは途中で仕事を放り出して
、さっさとミラノへ向かった体(てい)を演じます。
要するに
未完成としたのは、知るべき人たちへのメッセージであり、
ここから始まるというステートメント(声明)だったのです。
「十分に終りのことを考えよ。
まず最初に終りを考慮せよ」
としたうえで、
「どんな部分も、全体に組み込まれる
ようにできている。だからそれ自体は
未完成から逃れられる」 と ・・・
つまり、
時に教会と対立し、時として適度な協調をみせる姿勢は
贖宥(しょくゆう)としての免罪符とするためのもので、
それを隠れ蓑にして、綿密なる「罠」の構想を
せっせと練っていたというわけです。
また、現代に生きる我々ならば、
地球環境に対して必要以上の人為的な介入を行なうこと
は自殺行為であり、地球としての生命の流れに沿った
生態系(生物相)、地質、海洋、大気などの相互循環作用、
言わば「地球生理」とでも呼ぶべき、生物と環境
の相互作用が恒常的にあることを知っていますが、
出典:blog.goo.ne.jp
それが危険な状況に陥ることを500年も前に察知
し、そのことを『モナ・リザ』などの作品を介して
別の複合的な「罠」としての警告を発しました。
これに関しては、
『ダ・ヴィンチの罠 堪忍袋』
http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/438.html
『ダ・ヴィンチの罠 地球号』
http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/444.html
などを参照してみてください。
地球が地球自体の機構と組成を自ら調整している。
地球がひとつの生命体であって自律的に自己調節をして
いる以上、現在の異常気象(体調不良)や温暖化(発熱)は
、地球の自浄作用であって、人体の免疫機能
よろしく、その元凶である異物としての人類は駆逐
されることになるとの警告です
遅れ馳せながらの人間中心のエコロジーではなく、
「地球生理学」としての見地からの取り組み
が是が非にも必要なのです。
この件に関しては、いかなる「免罪符」も通用
しないのですから ・・・
肝に銘じるべき重大なメッセージなのです。
さて、
「罠」の本質に話を戻せば、
アルファとなる最初の「罠」が仕組まれたのが
『東方三博士の礼拝』であるとする根拠の
ひとつは、ダ・ヴィンチが好んで用いていた三角構図と
焦点をスライドさせる一点透視法に隠されています。
その実験はすでにデビュー作である『受胎告知』で
試されていたわけですが、その結果を見たうえで、これなら
いけると踏んだようですね。
根拠のもうひとつは、ダ・ヴィンチ最晩年の最後の作品で
ある『洗礼者聖ヨハネ』との共通点と対極的な
構成としての相違点 カオス(混沌・無秩序)から
コスモス(調和・秩序)への流れですが ・・・
『洗礼者聖ヨハネ』
それらについては次回以降の解説とさせてください。
サムシング・グレート
それにしても、タイムスリップをしたダ・ヴィンチが現代に
現れたなら、どんな作品を手掛けるか見てみたい気持ちに
駆られますが、この未来世界の現状に絶望して筆を折って
しまうかもしれませんね
ところで、
「終末時計の針が5分前から3分前に
なったとか言っておったが …」
「もうカップ麺は食えんのか !?」
「ええっ、そっちかよ !!」
… to be continue !!
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小吉
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