今日、会社で持ち家が特なのか?賃貸の方が特なのか?という議論が出た。
はたして皆さんはどんな認識をお持ちであろうか?
私個人的には、持ち家の方がいいですよ!
と、言いたいのですが、一概にそうとも言えないのです・・・
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最近、身の回りで家を買った人が多い私。
若い世代は、家賃に無駄なお金払うより、自己資産になる”持ち家”を買いたいと思うもの。
最近の分譲住宅のチラシを見ると、
今と変わらない家賃で購入できます!
と、いかにも持ち家の方が得なような文言が。
しかし、実際に家を購入すると、住み始めた途端中古物件となり資産価値がぐんと下がります。
そして、固定資産税がドンとかかります。(始めの数年は減免されているので購入当初は気にならない)
何年か住むと設備は痛み故障し、その交換費用やら、クロスの張替えなど諸費用が必要になります。
これが、賃貸の場合は・・・
例えば給湯器やガスコンロが故障しても無償で直してもらえます。
数十年住んで古くなったアパートは家賃が下がります。
(同規模の同年代のアパートに引っ越せば、ぐ~んと下がる)
子供がひとり立ちして部屋が不要になったら、もっと安い家賃のマンションに引っ越せば住む事だし、自由です。
賃貸は何かとお得な部分が多いのです。
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しかしながら、30年40年と長い期間で物事を考えると一概にそうは言えません。
例えば30歳の方で、後35年働くとします。
35年間は定期収入があるので家賃もローンも大して問題にならないかもしれませんが・・・
退職後、年金でいかに暮らすかが鍵になってきます。
家を30歳の時に買った方であればローンは返済済みで、後の数十年間は補修費用だけで家に住み続ける事が出来るわけです。
一方、賃貸生活の方は収入がなくなっても、毎月一定の出費が必要になります。
いくら、社会保障がしっかりしているから住むところは何とかなるだろうと思っても、これからの少子高齢化では全くどのようになるかわかりません。
年金もまともに支払えなくなるとしたら・・・
今の住宅は木造でも耐久度が高くなっており、躯体そのものは一生涯付き合っていくだけの性能はあると思います。
ですから、若く、収入のきちんとあるうちに自分の生涯の家を建てるということは、実に現実的な考え方だと私は思うのです。
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会社の先輩は賃貸派。
金銭観だけの損得ではやはり賃貸の方が特と言う考えでした。
しかし、我々20・30代にとっては、この問題はもっと深刻で実に真剣に向き合わなければならないと思うのです。
仮に毎月10万円を35年支払い続けると4370万円にものぼります。
(2年おきに更新料1ヶ月として計算)
このお金をもっと有効に使わなければと私は思うのです。
※さらに掘り下げると・・・
月々10万円返済で35年ローンで支払った場合は、
(ボーナス返済無し・ローン金利2.7%として計算)
2725万円の物件が購入可能です。
この金額では都内に一戸建てという事は難しく、現実的には郊外の分譲マンションという形になるのでしょうか?
結果的には利便性を取るか、そのお金で将来の安心を買うかという事になります・・・
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もうひとつ難しい問題が、地震を始めとする天災。
自己所有の物件がもし地震で崩壊してしまったら・・・
むなしくもローンだけが残ってしまうわけです。
”建築基準法に合致しているから建物は崩壊しない”なんて事はなく、予想以上の地震や、予想外の動きをした場合はどんな建物でも崩壊の危険性があるわけです。
その点賃貸はローンを抱えていないので命さえ助かれば、普段の生活へ戻る事がとてもたやすいわけです。
新しい賃貸を見つければ生活が可能。
その点では非常に賃貸が優れているといえます。
一番の問題は、分譲マンション。
崩壊しても容易に建替えが出来ず、復旧までの道のりが長い。
戸建の場合は、少なくとも土地は残るので、資産価値はゼロにならない・・・
これは、最悪のケースで、最近の新築住宅が倒壊なんて事態になってたらソモソモ日本の都市機構はグチャグチャ・・・でローンある無しの問題じゃなくなっていると思うのですが、リスクは持ち家の方があるといえます。
---
分譲住宅の一番の不安は、管理組合制度の危うさ。
家賃以外に管理費・修繕積立金が徴収されるが、その額が増えないとも限らないのです。
30年40年と住むうちに老朽化が激しくなり、住民が減れば減るほど修繕が困難になる事態に陥ります。
管理組合員が使い込んでしまったなんて話もあるかと思います。
適正な修繕を行っているか?
はたしてどれだけのチェック機構が働いているでしょうか?
それと、事務所で聞いた話で・・・
親戚の住んでいるマンションで上下階の音の問題で裁判事に発展しそうだという話。
約一年間ドタバタと音がうるさいと言われ続けているそうです。
分譲マンションだから、そう簡単に出て行くわけにいかないし・・・
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と、なんだかここまで書いていると賃貸の方が得かのように聞こえてしまいますね。
住宅を設計しているものとして言いたいのはそんな事ではありません。
最終的には金銭尺度で持ち家が得か?賃貸が得かを判断してはいけないと思うのです。
持ち家(注文住宅)の利点は、多様な空間が一人占め出切る事。
部屋と部屋の関係が賃貸より複雑に出来るので家族のあり方を家造りで表現する事が出来るのです。
上下階の音の問題も配水管の位置などに制約を受けないプランが可能です。
私が生まれ育ったような分譲マンションは、近隣住民と関係をより密に取れるので子育ての環境としては抜群だったと思うし、最近賑わいを見せている豊洲のマンション群などはまさに子育ての理想郷です。
その点賃貸マンションは、入れ替わりを前提としている為か近所づきあいが稀有で子育てには適しているとは言えません。
一長一短で一概に何が得かは私自身よくわかりませんが、みなさんはどうお思いでしょう?
持ち家志向?借家志向?
育った環境によっても違うだろうし、皆さんの声を聞かせていただければ幸いです。
---
ちなみに私は、自宅を建設する事を選択しました。
損得の問題ではありません。自分の設計した家に住みたいからです。
まだまだ計画段階ですが、こちらもよろしければ覗いてください・・・
ようやく来週二度目の地盤調査にはいれそうです・・・
しばらく更新できなくて申し訳ありませんでした。
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■夢のマイホーム計画
設計士の自宅建設までの苦悩を日記に掲載しています。
全てご覧になりたい方はこちらからどうぞ
■道のりまでの第一歩”実家のリフォーム”が完成いたしました。
リフォームの全容はこちらからどうぞ
■自宅建設の足掛かりとなる実家マンションの売却に至るエピソードを綴っています。
”実家のリフォーム”の全容はこちらから
はたして皆さんはどんな認識をお持ちであろうか?
私個人的には、持ち家の方がいいですよ!
と、言いたいのですが、一概にそうとも言えないのです・・・
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最近、身の回りで家を買った人が多い私。
若い世代は、家賃に無駄なお金払うより、自己資産になる”持ち家”を買いたいと思うもの。
最近の分譲住宅のチラシを見ると、
今と変わらない家賃で購入できます!
と、いかにも持ち家の方が得なような文言が。
しかし、実際に家を購入すると、住み始めた途端中古物件となり資産価値がぐんと下がります。
そして、固定資産税がドンとかかります。(始めの数年は減免されているので購入当初は気にならない)
何年か住むと設備は痛み故障し、その交換費用やら、クロスの張替えなど諸費用が必要になります。
これが、賃貸の場合は・・・
例えば給湯器やガスコンロが故障しても無償で直してもらえます。
数十年住んで古くなったアパートは家賃が下がります。
(同規模の同年代のアパートに引っ越せば、ぐ~んと下がる)
子供がひとり立ちして部屋が不要になったら、もっと安い家賃のマンションに引っ越せば住む事だし、自由です。
賃貸は何かとお得な部分が多いのです。
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しかしながら、30年40年と長い期間で物事を考えると一概にそうは言えません。
例えば30歳の方で、後35年働くとします。
35年間は定期収入があるので家賃もローンも大して問題にならないかもしれませんが・・・
退職後、年金でいかに暮らすかが鍵になってきます。
家を30歳の時に買った方であればローンは返済済みで、後の数十年間は補修費用だけで家に住み続ける事が出来るわけです。
一方、賃貸生活の方は収入がなくなっても、毎月一定の出費が必要になります。
いくら、社会保障がしっかりしているから住むところは何とかなるだろうと思っても、これからの少子高齢化では全くどのようになるかわかりません。
年金もまともに支払えなくなるとしたら・・・
今の住宅は木造でも耐久度が高くなっており、躯体そのものは一生涯付き合っていくだけの性能はあると思います。
ですから、若く、収入のきちんとあるうちに自分の生涯の家を建てるということは、実に現実的な考え方だと私は思うのです。
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会社の先輩は賃貸派。
金銭観だけの損得ではやはり賃貸の方が特と言う考えでした。
しかし、我々20・30代にとっては、この問題はもっと深刻で実に真剣に向き合わなければならないと思うのです。
仮に毎月10万円を35年支払い続けると4370万円にものぼります。
(2年おきに更新料1ヶ月として計算)
このお金をもっと有効に使わなければと私は思うのです。
※さらに掘り下げると・・・
月々10万円返済で35年ローンで支払った場合は、
(ボーナス返済無し・ローン金利2.7%として計算)
2725万円の物件が購入可能です。
この金額では都内に一戸建てという事は難しく、現実的には郊外の分譲マンションという形になるのでしょうか?
結果的には利便性を取るか、そのお金で将来の安心を買うかという事になります・・・
---
もうひとつ難しい問題が、地震を始めとする天災。
自己所有の物件がもし地震で崩壊してしまったら・・・
むなしくもローンだけが残ってしまうわけです。
”建築基準法に合致しているから建物は崩壊しない”なんて事はなく、予想以上の地震や、予想外の動きをした場合はどんな建物でも崩壊の危険性があるわけです。
その点賃貸はローンを抱えていないので命さえ助かれば、普段の生活へ戻る事がとてもたやすいわけです。
新しい賃貸を見つければ生活が可能。
その点では非常に賃貸が優れているといえます。
一番の問題は、分譲マンション。
崩壊しても容易に建替えが出来ず、復旧までの道のりが長い。
戸建の場合は、少なくとも土地は残るので、資産価値はゼロにならない・・・
これは、最悪のケースで、最近の新築住宅が倒壊なんて事態になってたらソモソモ日本の都市機構はグチャグチャ・・・でローンある無しの問題じゃなくなっていると思うのですが、リスクは持ち家の方があるといえます。
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分譲住宅の一番の不安は、管理組合制度の危うさ。
家賃以外に管理費・修繕積立金が徴収されるが、その額が増えないとも限らないのです。
30年40年と住むうちに老朽化が激しくなり、住民が減れば減るほど修繕が困難になる事態に陥ります。
管理組合員が使い込んでしまったなんて話もあるかと思います。
適正な修繕を行っているか?
はたしてどれだけのチェック機構が働いているでしょうか?
それと、事務所で聞いた話で・・・
親戚の住んでいるマンションで上下階の音の問題で裁判事に発展しそうだという話。
約一年間ドタバタと音がうるさいと言われ続けているそうです。
分譲マンションだから、そう簡単に出て行くわけにいかないし・・・
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と、なんだかここまで書いていると賃貸の方が得かのように聞こえてしまいますね。
住宅を設計しているものとして言いたいのはそんな事ではありません。
最終的には金銭尺度で持ち家が得か?賃貸が得かを判断してはいけないと思うのです。
持ち家(注文住宅)の利点は、多様な空間が一人占め出切る事。
部屋と部屋の関係が賃貸より複雑に出来るので家族のあり方を家造りで表現する事が出来るのです。
上下階の音の問題も配水管の位置などに制約を受けないプランが可能です。
私が生まれ育ったような分譲マンションは、近隣住民と関係をより密に取れるので子育ての環境としては抜群だったと思うし、最近賑わいを見せている豊洲のマンション群などはまさに子育ての理想郷です。
その点賃貸マンションは、入れ替わりを前提としている為か近所づきあいが稀有で子育てには適しているとは言えません。
一長一短で一概に何が得かは私自身よくわかりませんが、みなさんはどうお思いでしょう?
持ち家志向?借家志向?
育った環境によっても違うだろうし、皆さんの声を聞かせていただければ幸いです。
---
ちなみに私は、自宅を建設する事を選択しました。
損得の問題ではありません。自分の設計した家に住みたいからです。
まだまだ計画段階ですが、こちらもよろしければ覗いてください・・・
ようやく来週二度目の地盤調査にはいれそうです・・・
しばらく更新できなくて申し訳ありませんでした。
---
■夢のマイホーム計画
設計士の自宅建設までの苦悩を日記に掲載しています。
全てご覧になりたい方はこちらからどうぞ
■道のりまでの第一歩”実家のリフォーム”が完成いたしました。
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■自宅建設の足掛かりとなる実家マンションの売却に至るエピソードを綴っています。
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実家なんかを見ていると木造住宅は20年住んでいると、構造躯体は持ったとしても設備や性能、家族構成の変化で建替えを考える必要が出てきます。実家周囲の分譲地内もだいぶ建替えが進んできてますね。
その点、分譲マンションは老朽化に伴う修繕や地震などによる不測の事態にものすごく面倒な事になりそう。だから分譲とはいえ、長居はせず何度か住み替える覚悟の方が無難な気がします。その時、転売しやすいように立地重視かな。
もし、自分の子供が男の子だったら土地を買う方向にしたい。どうせ自分達のお金をつぎ込むなら、子供に残してあげられるものにしておきたい。それが土地っていうのは少々古い考えかもしれないけど、マンションでは価値がなくなるからね。女の子なら家には苦労しない男をゲットするように叩き込んでおくね。
ずーっと木造の戸建てに住んできたので、断然戸建て派だったけど、マンションに住んでみて、木造には無い性能の良さを強烈に実感したよ。暑くも寒くもない。ごみはいつでも出せるし、フラットだから掃除も楽。一度味わうと捨てがたい良さでもあります。
ありあまるお金があるなら、賃貸でその時に好きなところに住むのもアリ、かな。
しかし家を建てた先輩の言葉には感動しました。
「子供に実家を作ってあげたかった」
賃貸も迷いましたが捨て銭を払ってるようで、やはり
自分には合わないなと。。。
これからガッツリとリフォームして、好きなインテリアに
囲まれた生活を実現したいと考えております。
(相方の力で、ほとんど社販で購入。キッチンはポーゲンポールにする予定です)
ですので、akatukiさんの過去のリフォーム話も凄く参考になりました。
ちなみに、僕は社内の人間の人脈をフルに使って(大工を直手配)安く仕上げようと目論んでいるのですが、管理規約や近隣への配慮等を考えるとプロのリフォーム屋にお願いした方がいいのか迷ってます。
>ローン金利2.7%
僕は35年の超長期にしましたが、こんな金利じゃすみませんでした・…
長文のコメントありがとうね。
そうですよね。マンションの利点は戸建に比べ外壁が少ないので温熱環境が優れている。
冬は時にその恩恵受けますよね。
しかし、裏を返せばそれだけ他の住戸と接しているという事。音環境は劣りますよね・・・
>女の子なら家には苦労しない男をゲット
まさにそうですね。
私にはソレは無理なので、将来きちんと養ってくれる子供を育て上げるのが一番の安心。
家以外の物にキチンと投資?する事が重要ですよね。
>カシワバラさん
買ったんですか!中古マンション。
狭小住宅地でないんですね。ちょっと残念。
いいなぁ~社販で安く買えて。
楽しみですねインテリアリフォーム。
私のマンションの場合はかなり規模の大きい団地(11棟)だったので、得意な業者さんがいて結果安く行う事が出来ました。
カシワバラさんのマンションの規模がわかりませんが、融通が利くのは知り合いの大工さんではないかと思います・・・
ローン金利は3.数%ってところでしょうか?
頑張って前倒しして返済しないとですね。
なにはともあれリフォーム頑張ってください!