思わぬ時に覗け見える、 そんな言い方ができてしまうのかな。 あの舗装されていない石ころの近道の裏の通りを歩いている時、溜息というのか何というのか、 息をふっと吐くようなことになって。 反動のようにそれにもうひとつ続いたのかな。 これ、溜息めいている、と感じた。 あーあ、という感覚に伴う溜息めいたものに似ていたような。 いや、あれは確かに溜息。吐息みたいな溜息。 なにがこれを? 心までも自ら確かめてみたいような。 そう言えば溜息、英語で何だったっけ? 度忘れの多いこの頃の自身の頼りなさの中、浮かんだ。 出てこない。この頃はいくら待っても掻き消えたまま出てこないのが常で。 ところでこの溜息、と思った。 人間のするもの。 生きているとは、その溜息ともつき合うことだったな。 などということを初めてのことのように思い。
その時出てこなかった英語の溜息sighと言えば、 懐かしくも、そしてこれまで時に好んで歌ってきた、 Righteous Brothersの名曲"アンチェインド・メロディ"Unchained Melody。 歌詞の中に、
Lonely rivers sigh (さみしい川はため息をもらす) Wait for me,wait for me. (私を待っていて、待っていて)
https://www.youtube.com/watch?v=zrK5u5W8afc