Recording Studio Akima~♪

大好きなギターと大好きなカメラを使って、オリジナルやカバー曲の音楽動画をおもむくままに投稿しています。

異空間との接触 3

2016-01-17 | ノンフィクション

昼休みの社内は、演出家多嶋の話題で持ちきりであった。

夕べの階段の怪談。

そんなタイトルまでついていた。

多嶋は夕べの出来事を、面白おかしく怖く、話を盛っていたのだ。

演出はお手の物だった。

触発された私は、先日のトイレの出来事を皆に話して聞かせた。

さらに話題はエスカレートしていった。

妙な出来事に遭遇したと云う話が、つぎつぎと出てきたのだ。

「みんなで、もう一度確かめてみよう」

と云う事になった。

劇団の稽古が終わり、夜の9時になった。

「そんなことに付き合ってられないよ」

という人は除いて、総勢12人。

ぞろぞろと稽古場へ向かった。

これだけいると怖くない、

がやがやとしながら、稽古場の2階へ上がって行った。

「こんなに騒いでいると、出るものも出ないんじゃないの」

誰かが言った。

唇に人差し指を縦に当てて

互いに「シー・シー」・・・・・・・よやりあう。

2階のトイレを通り過ぎ、足を忍ばせ一番奥の稽古場へ入った。

「いつ出るの」

蕎麦の出前じゃないんだから「今出ました」とはいかないよ

皆、口々になにやら言葉を発する。

又騒がしくなっていた。どのくらい時間がすぎた時だったか、

一斉にしづまりかえった。

トイレの水洗の音が聞こえたのだ。

小声でそれぞれが、「お前最初に見に行けよ」

と言い合っていた。

同僚のひとりが「じゃ、俺が見てくるよ」と言ったのにもかかわらず、

私の腕を取り、背中を押して私を盾にして稽古場から出ようとしたのだ。

「ちょっと待って待って」

私はすばやく、体制を入れ替えた。

すると、再びトイレから水を流す音が聞こえてきたのだ。

たったそれだけで、全員が背中を押しあう混乱状態になった。

 

「みんなで見に行こうって言ったんだから、みんなでいこうよ」

一塊と化した怖がりの集団は、恐る恐るトイレに近づく。

その時トイレからドアの音が聞こえた。

皆は、口々に何かを叫びながら奥の稽古場へ舞い戻った。

・・・・・・・・・・・・・・息が整うまで恐怖でひきつった笑顔で、ごまかしあった。

「小西はどこだ?」

誰かが言った。

互いの顔を確認したが、小西は居なかった。

「やっぱ、帰ろうよもう・・・」

 

階段から転げ落ちるように逃げていた小西は、下の道から私たちのいる稽古場の窓に向かって。

小石を投げた。

カチッといって小石は弾かれたが、中にいる私たちはさらに震え上がった。

 

小声で

「お~い・お~い」

と窓の外から小西の声がする。

ひとりの同僚がそれに気づいて、窓を開けると、

小西が、窓のわきの電柱を指さして手招きをしていた。

窓を開けた同僚は、

「此処から逃げようよ、電柱伝って降りれるよ」

と皆に向き直ったその時、

またも、トイレから水洗の音がしてきた。

私たちは一斉に窓に駆け寄り

「危ない・危ない」と言いつつ我先にと窓から電柱へ・・・・・・・・

 

結局トイレの怪談、階段の怪談は、何も解決しなかった。

 

みんな、こんな腰抜けでよいのだろうか。

 

つづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おはようございます

2016-01-17 | 日記

今、おきました。


家から歩くと15秒で、この景色。
晴れてるけど、 風があって少し寒い。 今夜 ホントに雪が降るのかなぁ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Rock of Akima

2016-01-17 | ギター

Rock of Akima

エッセンスは「Johnny Be Good」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Guitar

<script type="text/javascript" src="http://parts.blog.with2.net/2.0/?id=1807074:jp99u48VERA"></script>