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歯科技工士・岩澤 毅

情報デザイン入門―インターネット時代の表現術 (平凡社新書)渡辺 保史 (著)

2009年07月16日 | amazon.co.jp・リストマニア
素の情報は伝わらない、伝える表現のためのデザイン論, 2009/7/16

By 歯職人

 紙媒体から、ネットを媒介にしたデジタル隆盛の時代に、情報を伝え表現するためのデザインを考える一冊です。
 初版第1刷が2001年7月18日で、私が手にしたものは初版第5刷2008年9月17日と一定の支持を継続している。
 本書は、ネットのための技術論ではない。人類の文字の無い時代からの、情報を伝えるための工夫=デザインを振り返りながら、「情報を咀嚼し自分の栄養にしていったり、他人と知識を共有したりするための効果的な方法を学ぶ」「情報テクノロジーに「使われる」のではなく「使いこなす」」=「二一世紀の教養」の啓蒙書と言ったところです。


ジョウホウデザインニュウモン インターネットジダイノヒョウゲンジュツ ヘイボンシャシンショ
平凡社新書
情報デザイン入門―インターネット時代の表現術

渡辺 保史【著】
平凡社 (2001/07/18 出版)

237p / 18cm
ISBN: 9784582850963
NDC分類: 007.3
価格: ¥756 (税込)

詳細
形のない「情報」を「デザイン」するとはどういうことか?ウェブサイト構築のノウハウ?それだけではない。
「情報デザイン」とは、ものと人、人と人との新しい関係を作ることだ。
本棚の整理から手帳、地図、時計、そして地域社会の活性化、…あらゆるものが、「情報デザイン」の対象である。
すべての人が表現者になるインターネット時代に求められている画期的デザイン論。


第1章 情報に「まとまり」をつける―本棚整理からウェブサイトの構築まで
第2章 見えない空間の地図を描く―速度の地図からネットの地図まで
第3章 時間で変化する情報をデザインする―スケジュール管理から地域のフィールドワークまで
第4章 よりわかりやすく、使いやすく―道具とインターフェイスのデザイン
第5章 環境と身体をめぐる情報デザイン―生きている世界を実感するデザイン
第6章 社会に開かれていく情報デザイン―コミュニティをめぐる関係のデザイン



いきいきとした例を数多く挙げることによって「情報デザイン」という概念がカバーする範囲の驚くべき広さに気づかせてくれる。情報デザインの実践の立場からかかれた好適の入門書である。

●知識の表現
知識はいかに表現されるか。知識にかたちを与え、共有可能なものにすることを「表現」と呼ぶ。言語的、グラフ的、動的、静的など、様々な表現の形態と、表現される知識の「相性」を研究する表現の科学は、したがって、知識の科学の本質的な構成素である。

 知識とは何か。どのような種類があるのか。いかに表現されるのか。いかに伝達されるのか。
 人工知能、認知科学、脳科学の成果を結集しても、こうした疑問に対する最終的な答えはまだ出ていない。知識とそれを取り巻く現象の体系的な理論はまだ存在しない。だから、単なるキーワードとして、一時のはやり言葉として、「知識」を終わらせないために、知識のあるゆる実践の分析と、そのメカニズムの体系的理解が要求されている。
著者紹介
渡辺保史[ワタナベヤスシ]
1965年北海道函館市生まれ。弘前大学人文学部卒業。新聞社勤務を経て、フリーランスのメディア・ジャーナリスト。現在は函館を拠点とし、情報メディア、デザイン、現代思想など幅広い分野で執筆活動を続けながら、次世代社会デザインの調査研究に携わるほか、地域社会のあり方を検討するメーリングリストも主宰している

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