医療崩壊の足音を正確に聞き取るための一冊, 2008/5/26
By 歯職人
本書は、国の医療政策に翻弄され運命を変えられた、医療情報研究研究者による医師不足時代の原因分析と為しえる対策の提示の書である。
本書の概要を意訳すれば以下になる。
医者が増えると患者が増える、すると医療にかかるお金が増える。国家財政からの持ち出しが増える。それは拙い。そうだ医学部の定員を減らせば、医療にかかるお金が減らせる。日本の財務官僚の頭が良いのか悪いのか。
映画の赤ひげ、白い巨頭の財前教授、手塚治虫のブラック・ジャック。こんな医者は物語には必要であっても、街には必用ではない。通院できる地域に、並みの腕を持ち、街に暮らす医師が必要なのである。そして、大きな街にはより専門的な医師がいることが。
しかし、もうそんな世界には戻れない。医師を育てるには時間がかかる。少子化で子供も少ない。少ない子供から医師にばかり人は回せない。
医科医師の不足による医療崩壊、歯科医師の過剰による歯科医療経済の困窮、計画経済は不能にしてももう少し早く政策転換を行うことは可能だったと思われる。
医療崩壊の足音を正確に聞き取るための一冊です。
(ビンボウニンハイシャニカカルナイシブソクガマネクイリョウホウカイシュウエイシャシンショ )
集英社新書
貧乏人は医者にかかるな!―医師不足が招く医療崩壊
ISBN:9784087204131 (4087204138)
189p 18cm
集英社 (2007-10-22出版)
・永田 宏【著】
[新書 判] NDC分類:498.021 販売価:693(税込) (本体価:660)
医師不足は単に産科や小児科、また地方の問題ではない!これからは外科をはじめあらゆる科で医師の数は足りなくなる。
厚労省が公開しているデータから医師不足の現状と原因を分析、団塊の世代が後期高齢期に向かう今後の日本の医療の進む方向を探る。
アメリカ流金持ち優先型か、イギリス流シビアな待機型か、あるいは日本独自の道があるのか。
国民が医療難民にならないための自衛策と国を挙げての解決策を提言する。
第1章 表面化する医師不足
第2章 医師不足は現実である
第3章 なぜ医師は不足したのか
第4章 医療訴訟が医師不足を加速する
第5章 二〇二五年の真実
第6章 イギリスの惨状
第7章 日本が採り得る医師不足対策
第8章 医師不足時代を生きる
永田宏[ナガタヒロシ]
1959年生まれ。医学博士、理学修士。鈴鹿医療科学大学教授。85年筑波大学大学院修士課程理工学研究科修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所で医療情報研究に従事。NPO法人日本医療情報ネットワーク協会理事、タケダライフサイエンス・リサーチセンター客員研究員、日本医療情報学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
By 歯職人
本書は、国の医療政策に翻弄され運命を変えられた、医療情報研究研究者による医師不足時代の原因分析と為しえる対策の提示の書である。
本書の概要を意訳すれば以下になる。
医者が増えると患者が増える、すると医療にかかるお金が増える。国家財政からの持ち出しが増える。それは拙い。そうだ医学部の定員を減らせば、医療にかかるお金が減らせる。日本の財務官僚の頭が良いのか悪いのか。
映画の赤ひげ、白い巨頭の財前教授、手塚治虫のブラック・ジャック。こんな医者は物語には必要であっても、街には必用ではない。通院できる地域に、並みの腕を持ち、街に暮らす医師が必要なのである。そして、大きな街にはより専門的な医師がいることが。
しかし、もうそんな世界には戻れない。医師を育てるには時間がかかる。少子化で子供も少ない。少ない子供から医師にばかり人は回せない。
医科医師の不足による医療崩壊、歯科医師の過剰による歯科医療経済の困窮、計画経済は不能にしてももう少し早く政策転換を行うことは可能だったと思われる。
医療崩壊の足音を正確に聞き取るための一冊です。
(ビンボウニンハイシャニカカルナイシブソクガマネクイリョウホウカイシュウエイシャシンショ )
集英社新書
貧乏人は医者にかかるな!―医師不足が招く医療崩壊
ISBN:9784087204131 (4087204138)
189p 18cm
集英社 (2007-10-22出版)
・永田 宏【著】
[新書 判] NDC分類:498.021 販売価:693(税込) (本体価:660)
医師不足は単に産科や小児科、また地方の問題ではない!これからは外科をはじめあらゆる科で医師の数は足りなくなる。
厚労省が公開しているデータから医師不足の現状と原因を分析、団塊の世代が後期高齢期に向かう今後の日本の医療の進む方向を探る。
アメリカ流金持ち優先型か、イギリス流シビアな待機型か、あるいは日本独自の道があるのか。
国民が医療難民にならないための自衛策と国を挙げての解決策を提言する。
第1章 表面化する医師不足
第2章 医師不足は現実である
第3章 なぜ医師は不足したのか
第4章 医療訴訟が医師不足を加速する
第5章 二〇二五年の真実
第6章 イギリスの惨状
第7章 日本が採り得る医師不足対策
第8章 医師不足時代を生きる
永田宏[ナガタヒロシ]
1959年生まれ。医学博士、理学修士。鈴鹿医療科学大学教授。85年筑波大学大学院修士課程理工学研究科修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所で医療情報研究に従事。NPO法人日本医療情報ネットワーク協会理事、タケダライフサイエンス・リサーチセンター客員研究員、日本医療情報学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)