鋭利な鋭利な詩世界, 2010/8/29
By 歯職人
詩集は、読む者の感性以前に体調と気分により出会いと感受が左右される。
茨木のり子氏の『倚りかからず』は、読む者の精神の飢えの度合いにより感受のタイミングが左右されるのだろう。
私は本詩集を、1926年から2006年を生きた知性が捉えた社会を観察する力、社会と自分の間合いを表現する方法が記されているものとして読んだ。
「球を蹴る人-N・Hに-」は、片思いの空振りであろう。
解説を書かれた山根基世(NHKアナウンサー)の筆が好ましい。詩集を「解説」する苦行・滑稽さを、難なく具体的な茨木のり子氏との出会いを語ることによりクリアしている。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4480423230/ref=cm_cr_mts_prod_img
ヨリカカラズ チクマブンコ
ちくま文庫
倚りかからず
茨木 のり子【著】
筑摩書房 (2007/04/10 出版)
135p / 15cm / A6判
ISBN: 9784480423238
NDC分類: 911.56
価格: ¥609 (税込)
詳細
「もはや/いかなる権威にも倚りかかりたくはない/ながく生きて/心底学んだのはそれぐらい/じぶんの耳目/じぶんの二本足のみで立っていて/なに不都合のことやある/倚りかかるとすれば/それは/椅子の背もたれだけ」。
強い意志とナイーヴな感受性によって紡ぎだされた詩集『倚りかからず』に「球を蹴る人」「草」「行方不明の時間」の詩3篇と高瀬省三氏のカット16点を添えて贈る瀟洒な一冊。
木は旅が好き
鶴
あのひとの棲む国
鄙ぶりの唄
疎開児童も
お休みどころ
店の名
時代おくれ
倚りかからず
笑う能力
ピカソのぎょろ目
苦しみの日々 哀しみの日々
マザー・テレサの瞳
水の星
ある一行
球を蹴る人
草
行方不明の時間
著者紹介
茨木のり子[イバラギノリコ]
1926‐2006。大阪に生まれる。詩人。1953年、詩学研究会に投稿していた川崎洋と詩誌「櫂」を創刊。1976年より韓国語を学び始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
By 歯職人
詩集は、読む者の感性以前に体調と気分により出会いと感受が左右される。
茨木のり子氏の『倚りかからず』は、読む者の精神の飢えの度合いにより感受のタイミングが左右されるのだろう。
私は本詩集を、1926年から2006年を生きた知性が捉えた社会を観察する力、社会と自分の間合いを表現する方法が記されているものとして読んだ。
「球を蹴る人-N・Hに-」は、片思いの空振りであろう。
解説を書かれた山根基世(NHKアナウンサー)の筆が好ましい。詩集を「解説」する苦行・滑稽さを、難なく具体的な茨木のり子氏との出会いを語ることによりクリアしている。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4480423230/ref=cm_cr_mts_prod_img
ヨリカカラズ チクマブンコ
ちくま文庫
倚りかからず
茨木 のり子【著】
筑摩書房 (2007/04/10 出版)
135p / 15cm / A6判
ISBN: 9784480423238
NDC分類: 911.56
価格: ¥609 (税込)
詳細
「もはや/いかなる権威にも倚りかかりたくはない/ながく生きて/心底学んだのはそれぐらい/じぶんの耳目/じぶんの二本足のみで立っていて/なに不都合のことやある/倚りかかるとすれば/それは/椅子の背もたれだけ」。
強い意志とナイーヴな感受性によって紡ぎだされた詩集『倚りかからず』に「球を蹴る人」「草」「行方不明の時間」の詩3篇と高瀬省三氏のカット16点を添えて贈る瀟洒な一冊。
木は旅が好き
鶴
あのひとの棲む国
鄙ぶりの唄
疎開児童も
お休みどころ
店の名
時代おくれ
倚りかからず
笑う能力
ピカソのぎょろ目
苦しみの日々 哀しみの日々
マザー・テレサの瞳
水の星
ある一行
球を蹴る人
草
行方不明の時間
著者紹介
茨木のり子[イバラギノリコ]
1926‐2006。大阪に生まれる。詩人。1953年、詩学研究会に投稿していた川崎洋と詩誌「櫂」を創刊。1976年より韓国語を学び始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)