第174国会 - 参議院 - 予算委員会 - 5号
平成22年03月04日
○櫻井充君 国立大学だけではなくて、大学でやっぱり研究しているところをもう少し充実させていかないと、十年先、二十年先の日本というのは非常に暗いんじゃないのかなと。基礎研究非常に僕は大事なところだと思っていますが、そこをもう少し重視していただきたいと、そう思っています。
そこの中で、これはマスコミ報道でしかありませんが、医学部が新設されるかもしれないと。しかし、これは、今医者が足りないのは、定数を若干増やしていただければ、それほど何年にもわたってずっと医師を多く養成し続けなきゃいけないということではないのであって、こんなことをやったら第二の、申し訳ないけれども歯学部とか薬学部になっちゃいますよ。そのお金があるのであれば、もう少しちゃんとほかの大学の法人の方にお金を分配していただいた方が私はいいんじゃないだろうか。そういう意味で、医学部の新設に対して今どう考えていらっしゃるのか。
それからもう一つは、今回の歯科の国家試験は相当難しかったです、歯医者の方の。合格率が年々下がってきているんですが、結果的には、何かというと、入口のところでなかなか定数の削減ができない、養成校の削減ができないものだから、結果的には出口のところでふさぐしかなくなっちゃっていて、学生さんたち、非常に苦労しているんですね。
そういうことを考えてくると、例えば、もう、申し訳ないけれども歯学部を増やすというところの役割は終わったわけだから、これは地域に一つぐらいずつということで限定していって、申し訳ないけれども、今ある歯学部もやめなければいけないようなところが僕はあるんじゃないかというふうに思っているんですよ。これは厳しい意見ですよ。だけれども、そうやってだって国試のところで絞るぐらいだったら、そこに国の予算を投じて育てていること自体がおかしいですから。そのお金を今度は別な診療科のところに僕は回してくるようなことを考えていくべきではないのかなと、そう思いますけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
まず初めの医学部の新設問題でありますけれども、先ほど来お話ありますように、地域、それから特定の診療科目において直面している医師不足問題というのがあります。これに対して対応しなければならないということで、今年度におきましては三百六十人の定員増を図りました。しかし、御指摘のように、医師のトータルの数は長期的な視野に立ってしっかり見極めないと、歯学部の御指摘ありましたけれども、という問題であるということで、今回の定員増も三十一年度までの十年間の期限付の定員増にさしていただきました。長期的には別の角度からしっかり検討しなければいけないけれども、直近は、当面して緊急に対応しなければならないという配慮をいたしました。
そういう中で、更なる増員については、いわゆる新成長戦略の基本方針で医師養成数の増加ということが書き込まれました。これを、そういう長期的な視野を含めてと短期的な当面の部分とをどうするかというのをこれから取り組んでまいりますが、別途、今御質問は新たな医学部の増設の問題でございます。医学部の増設については、昭和五十四年度の設置以降、抑制方針に基づいて認めてきておりません。そういう中で、医療界や大学関係者に今おっしゃったようなことを含めていろんな意見があることも承知をしておりますので、これについては広範な意見を聞きながら慎重な検討が必要であると考えております。
また、歯学部の問題でありますが、これも歯科医の時代の要請に伴う、高齢者に対するいろんな治療やということを含めての重要さは当然あるわけですが、現実に起こっていることは御指摘のとおりでございまして、そういう中で、歯学部から医学部への配置転換、学部の転換等々を含めていろんな努力がされておりますが、それぞれの大学が自分たちの学部、学科をどうするかというのは基本的に大学に任されている問題であります。そういう中でありますが、大変、地域の要望のことを含めて、文部科学省としては、各法人から相談があれば、トータルとして、先ほど言いました入口規制を、国家試験を厳しくすることによって医師の数を調整するようなことは本来することではないと思っておりますので、対応してまいりたいと思っております。
平成22年03月04日
○櫻井充君 国立大学だけではなくて、大学でやっぱり研究しているところをもう少し充実させていかないと、十年先、二十年先の日本というのは非常に暗いんじゃないのかなと。基礎研究非常に僕は大事なところだと思っていますが、そこをもう少し重視していただきたいと、そう思っています。
そこの中で、これはマスコミ報道でしかありませんが、医学部が新設されるかもしれないと。しかし、これは、今医者が足りないのは、定数を若干増やしていただければ、それほど何年にもわたってずっと医師を多く養成し続けなきゃいけないということではないのであって、こんなことをやったら第二の、申し訳ないけれども歯学部とか薬学部になっちゃいますよ。そのお金があるのであれば、もう少しちゃんとほかの大学の法人の方にお金を分配していただいた方が私はいいんじゃないだろうか。そういう意味で、医学部の新設に対して今どう考えていらっしゃるのか。
それからもう一つは、今回の歯科の国家試験は相当難しかったです、歯医者の方の。合格率が年々下がってきているんですが、結果的には、何かというと、入口のところでなかなか定数の削減ができない、養成校の削減ができないものだから、結果的には出口のところでふさぐしかなくなっちゃっていて、学生さんたち、非常に苦労しているんですね。
そういうことを考えてくると、例えば、もう、申し訳ないけれども歯学部を増やすというところの役割は終わったわけだから、これは地域に一つぐらいずつということで限定していって、申し訳ないけれども、今ある歯学部もやめなければいけないようなところが僕はあるんじゃないかというふうに思っているんですよ。これは厳しい意見ですよ。だけれども、そうやってだって国試のところで絞るぐらいだったら、そこに国の予算を投じて育てていること自体がおかしいですから。そのお金を今度は別な診療科のところに僕は回してくるようなことを考えていくべきではないのかなと、そう思いますけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
まず初めの医学部の新設問題でありますけれども、先ほど来お話ありますように、地域、それから特定の診療科目において直面している医師不足問題というのがあります。これに対して対応しなければならないということで、今年度におきましては三百六十人の定員増を図りました。しかし、御指摘のように、医師のトータルの数は長期的な視野に立ってしっかり見極めないと、歯学部の御指摘ありましたけれども、という問題であるということで、今回の定員増も三十一年度までの十年間の期限付の定員増にさしていただきました。長期的には別の角度からしっかり検討しなければいけないけれども、直近は、当面して緊急に対応しなければならないという配慮をいたしました。
そういう中で、更なる増員については、いわゆる新成長戦略の基本方針で医師養成数の増加ということが書き込まれました。これを、そういう長期的な視野を含めてと短期的な当面の部分とをどうするかというのをこれから取り組んでまいりますが、別途、今御質問は新たな医学部の増設の問題でございます。医学部の増設については、昭和五十四年度の設置以降、抑制方針に基づいて認めてきておりません。そういう中で、医療界や大学関係者に今おっしゃったようなことを含めていろんな意見があることも承知をしておりますので、これについては広範な意見を聞きながら慎重な検討が必要であると考えております。
また、歯学部の問題でありますが、これも歯科医の時代の要請に伴う、高齢者に対するいろんな治療やということを含めての重要さは当然あるわけですが、現実に起こっていることは御指摘のとおりでございまして、そういう中で、歯学部から医学部への配置転換、学部の転換等々を含めていろんな努力がされておりますが、それぞれの大学が自分たちの学部、学科をどうするかというのは基本的に大学に任されている問題であります。そういう中でありますが、大変、地域の要望のことを含めて、文部科学省としては、各法人から相談があれば、トータルとして、先ほど言いました入口規制を、国家試験を厳しくすることによって医師の数を調整するようなことは本来することではないと思っておりますので、対応してまいりたいと思っております。