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日本歯科技工士会 広報誌 『日本歯技』 2018年1月号
歯科技工士「不足」問題
常務理事(法人運営) 岩澤 毅
新年あけましておめでとうございます。
昨年は、歯科技工士学校・養成所の閉科閉校予定関係の話題がありました。それに伴い、歯科技工士不足への懸念、心配が語られる機会も増えているようです。
歯科技工士不足に関しては四つの視点から考えてみてはと思います。
①歯科技工士学校・養成所経営上の志願者/受験者/入学者不足?
②歯科技工所経営上の新卒一括採用時の不足/若手不足/年齢を問わない求職者不足?
③歯科診療所にとっての委託局面での歯科技工所(士)の不足?
④日本の歯科医療を支える上で、将来にわたり過不足なく歯科補綴需要を満たし、歯科技工士が世代交代し、歯科医療と歯科技工の質を保つ上での数の不足?
現在がどの局面なのか、あるいはどの局面でもないのか、さらに別の視点が必要なのか。ここをまずは考えてみたいと思っています。
さらに、歯科技工士需給と歯科技工士の社会的役割と責任を考える際に基本となる四つの指標として、次のものが考えられるのではないかと思います。
①就業歯科医師・歯科技工士数比率(技/歯)の推移
②歯科医師・歯科技工士国家試験合格者数比率(技/歯)の推移
③人口10万人当たりの就業歯科技工士数の推移
④18歳人口に対する歯科技工士学校入学者割合の推移
※24歳以下、25歳~29歳の歯科技工士の離職率の推移
本年は、この問題を他の職種との比較等を交え研究を進め、重点的に考えてまいりたいと思っています。本年も変わらず、よろしくお願いいたします。