突然、大量の身元不明の遺体と向き合い、歯科医師としての役割を果たした歯科医師たちの記録, 2012/4/12
By 歯職人
最も死から遠い位置にいると思われる歯科医師が、東日本大震災に際しては「検視」の最前線を担った。
本書は、東日本大震災に向き合った歯科医師たちの記録である。
本書の構成で特筆すべきは、編集者でありジャーナリストの秋元秀俊氏による被災三県における歯科医師による遺体検案作業の記録部分である。
大量のご遺体を、名前があり日常生活を送っていた一人ひとりの人間としての世界にお戻しするためには、その特徴を記録し検索・捜索を容易にし、家族に繋ぐ必要がある。その際役割を果たすのが、歯科の治療跡であり、歯に残された個人の特徴であり、口に記録された生活歴でる。
一般には知られていない歯科医療の社会に果たす役割、果たせる役割に黙々と従事した歯科医師の記録を、秋元秀俊氏を書き手に迎え、視点を定めることにより、被災三県の状況を時系列的にも地理的広がりにおいても、ぶれずにずれずに記述することに成功している。
歯科医師が東日本大震災に向き合った社会的背景、いわば哲学的背景については大久保満男氏の言説が注目される。
一般国民向けとは言い難い書籍であるが、歯科関係者にはお勧めしたい。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4120043533/ref=cm_cr_mts_prod_img
3テン11ノキロク サンテンイチイチノキロク シンサイガトイカケルコミュニティノイリョウ シカイシカイカラノテイゲンタベル イキルチカラヲササエル
歯科医師会からの提言 食べる―生きる力を支える〈3〉
3.11の記録―震災が問いかけるコミュニティの医療
大久保 満男 大島 伸一【編】
中央公論新社 (2012/04/10 出版)
297p / 19cm / B6判
ISBN: 9784120043536
NDC分類: 369.31
価格: ¥1,575 (税込)
詳細
累々たる遺体、悲傷の家族。
悲しみの底で歯科医師のできること、それは一切無私の身元確認でしかなかった。
―震災を機に、この国は変わらなければならない。
鷲田清一(臨床哲学)との対談にはじまり、秋山弘子(ジェロントロジー)らとの座談に広がる、熱い思い。
序にかえて 3・11が、問いかけるもの
被災地への支援の輪を
身元確認にあたった歯科医師たちの150日―ルポ 1人でも多く、1日でも早く
大規模災害と誤嚥性肺炎 何をすべきであったか、何故できなかったか
待つ医療、出かける支援―災害時の医療と保健
仮設歯科診療所―コミュニティ復活の核として
被災地から始まる高齢社会のコミュニティづくり
『8020の里づくり』の報告
東日本大震災の記録を上梓するにあたって
生きがいを支える歯科医療に期待し、提言する
東日本大震災に際し、歯科医師による犠牲者の身元確認を詳しくルポ、また震災後の医療の姿について専門家が幅広く考察。
著者紹介
大久保満男[オオクボミツオ]
日本歯科医師会会長
大島伸一[オオシマシンイチ]
国立長寿医療研究センター総長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
By 歯職人
最も死から遠い位置にいると思われる歯科医師が、東日本大震災に際しては「検視」の最前線を担った。
本書は、東日本大震災に向き合った歯科医師たちの記録である。
本書の構成で特筆すべきは、編集者でありジャーナリストの秋元秀俊氏による被災三県における歯科医師による遺体検案作業の記録部分である。
大量のご遺体を、名前があり日常生活を送っていた一人ひとりの人間としての世界にお戻しするためには、その特徴を記録し検索・捜索を容易にし、家族に繋ぐ必要がある。その際役割を果たすのが、歯科の治療跡であり、歯に残された個人の特徴であり、口に記録された生活歴でる。
一般には知られていない歯科医療の社会に果たす役割、果たせる役割に黙々と従事した歯科医師の記録を、秋元秀俊氏を書き手に迎え、視点を定めることにより、被災三県の状況を時系列的にも地理的広がりにおいても、ぶれずにずれずに記述することに成功している。
歯科医師が東日本大震災に向き合った社会的背景、いわば哲学的背景については大久保満男氏の言説が注目される。
一般国民向けとは言い難い書籍であるが、歯科関係者にはお勧めしたい。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4120043533/ref=cm_cr_mts_prod_img
3テン11ノキロク サンテンイチイチノキロク シンサイガトイカケルコミュニティノイリョウ シカイシカイカラノテイゲンタベル イキルチカラヲササエル
歯科医師会からの提言 食べる―生きる力を支える〈3〉
3.11の記録―震災が問いかけるコミュニティの医療
大久保 満男 大島 伸一【編】
中央公論新社 (2012/04/10 出版)
297p / 19cm / B6判
ISBN: 9784120043536
NDC分類: 369.31
価格: ¥1,575 (税込)
詳細
累々たる遺体、悲傷の家族。
悲しみの底で歯科医師のできること、それは一切無私の身元確認でしかなかった。
―震災を機に、この国は変わらなければならない。
鷲田清一(臨床哲学)との対談にはじまり、秋山弘子(ジェロントロジー)らとの座談に広がる、熱い思い。
序にかえて 3・11が、問いかけるもの
被災地への支援の輪を
身元確認にあたった歯科医師たちの150日―ルポ 1人でも多く、1日でも早く
大規模災害と誤嚥性肺炎 何をすべきであったか、何故できなかったか
待つ医療、出かける支援―災害時の医療と保健
仮設歯科診療所―コミュニティ復活の核として
被災地から始まる高齢社会のコミュニティづくり
『8020の里づくり』の報告
東日本大震災の記録を上梓するにあたって
生きがいを支える歯科医療に期待し、提言する
東日本大震災に際し、歯科医師による犠牲者の身元確認を詳しくルポ、また震災後の医療の姿について専門家が幅広く考察。
著者紹介
大久保満男[オオクボミツオ]
日本歯科医師会会長
大島伸一[オオシマシンイチ]
国立長寿医療研究センター総長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)