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歯科技工士・岩澤 毅

石井 光太 (著) 遺体―震災、津波の果てに [単行本]

2013年09月11日 | amazon.co.jp・リストマニア
弔うということ/旅立たせるということ, 2013/9/11

By 歯職人

 2011年3月11日の東日本大震災による津波に襲われた三陸有数の港町であり、かつて鉄の街として名を馳せた釜石の人々が、その津波による膨大な犠牲者を前に、社会の機能が麻痺し何らの準備も無いなか、自身が被災者である人々が、人が人を弔うということ、人をあの世に旅立たせるということに向き合ったの記録です。
 当初の当面の「処理」から、「弔う」ことに目を向け、それを行った釜石の遺体安置所、旧二中の体育館という場を軸に、著者の石井氏による結果的にこの遺体安置所の関係者になっていく人々の行動と心の動きを捉えたルポルタージュです。
 組織や秩序が崩れた時、そこに残された前線の人、現場の人間の力が試される。言わば人間力、現場力が試される。そこから、組織や秩序が再構築される。人とは知恵があり、心のある物だと希望を感じさせる。そんなことも思わせる一冊です。
 なお、本書を原作としたが映画「遺体 明日への十日間」(脚本・監督 君塚良一 出演 西田敏行ほか)が、製作されている。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4103054530/ref=cm_cr_mts_prod_img

映画予告編
http://www.reunion-movie.jp/

遺体―震災、津波の果てに

石井 光太【著】

価格 \1,575(税込) 新潮社(2011/10発売)

サイズ B6判/ページ数 265p/高さ 20cm
ISBN 9784103054535
NDC分類 369.31

生き延びた者は、膨大な数の死者を前に立ち止まることすら許されなかった。

2011年3月11日。4万人が住む三陸の港町釜石を襲った津波は、死者・行方不明者1100人もの犠牲を出した。各施設を瞬く間に埋め尽くす圧倒的な数の遺体――。次々と直面する顔見知りの「体」に立ちすくみつつも、人々はどう弔いを為したのか? 遺体安置所をめぐる極限状態を追った、壮絶なるルポルタージュ。


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