小さな企業の生き残りと業態転換、女性の自己実現の物語2014/6/19
By 歯職人
東京水道橋に特に立地条件に恵まれたわけでもなく、大資本を背景に持つわけでもない小さなホテルがある。
本書は、この小さなホテルが、開業わずか5年で、旅好き、ホテル好きの欧米人から高い評価を得て、ミシュランガイドで5年連続二つ星を獲得するまでに成長を遂げる物語です。
祖父が水道橋で日本旅館を開業し、父がその日本旅館を当時先端のビジネスホテルに業態転換した家庭に、二人の兄を持つ娘として育った著者は、特に家業の継承などを意識することもなく青春を送る。その父も若くして病に倒れ、のこされた母と幹部社員により、父が志したビジネスホテル経営は守られて行く。時は移り、東京の街も作り変えられ、ホテル業界の経営環境も、変貌を遂げる。
その時期、著者の木下彩さんは、何の経営者としての準備も無く、母の病気を期に経営の最前線に立つことになる。
経営者としての立場で、自社を見ていくと、そこには様々な惰性や危機感の欠如、守るべきものと捨てるべきものが見えてくる。著者が経営者として成長する過程で、外部の手を借り、また社内の人材を発掘し、人を育てながら、著者は次のステップへの準備をする。
ここから、建物の老朽化という現実を前に、自社の立地と資本力、経営力に見合い、尚且つ自分が作り上げたいホテルを目指す戦いが、よいよい始まる。
本書のタイトルにある「奇跡」が、誇大表示ではないことは、庭のホテル東京に足を一歩踏み入れると感じる、このホテルにしかない独特の空気感、日本旅館の伝統を継承したのであろう質感、スタッフの所作と動きによってつくられる時間の流れにより体感することができるだろう。
1960年生まれの一人の女性が、志した「私たちが泊まりたいと思えるホテルを」が実現する過程が、追体験できる一冊です。
本書を読みの上で、一度このホテルに足を踏み入れるのも、本書が数倍楽しめの方法と思います。
http://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E5%BA%AD%E3%81%AE%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%A5%87%E8%B7%A1-%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%8C%E8%AA%8D%E3%82%81%E3%81%9F%E4%BA%8C%E3%81%A4%E6%98%9F%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%82%82%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%81%97-%E6%9C%A8%E4%B8%8B-%E5%BD%A9/dp/4822250024/ref=cm_lmf_tit_13
「庭のホテル東京」の奇跡―世界が認めた二つ星のおもてなし
木下 彩【著】
価格 \1,620(本体\1,500)
日経BP社(2014/04発売)
サイズ B6判/ページ数 191p/高さ 19cm
商品コード 9784822250027
NDC分類 689.8
内容説明
二児の母が開業した小さなホテルが震災を乗り越え、ミシュランガイド5年連続二つ星に。奇跡はなぜ起こせたのか。
目次
はじめに 私たちが心から泊まりたいと思えるホテルを
第1章 二児の母が老舗ビジネスホテルの経営者に
第2章 このままでは未来はない
第3章 リーマンショック、東日本大震災を越えて
第4章 世界が認めたおもてなし
終わりに 私は「庭のホテル東京」の一番のファン
著者紹介
木下彩[キノシタアヤ]
株式会社UHM代表取締役、庭のホテル東京総支配人。1960年東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業後、ホテルニューオータニに就職。フロントスタッフとして勤務し、退職後に結婚。東京グリーンホテルのグループ系列である静岡グランドホテル中島屋勤務などを経て、94年に株式会社東京グリーンホテル(現株式会社UHM)に取締役として入社。翌年には代表取締役に就任。2009年5月に庭のホテル東京を新築オープンし、2011年4月より同ホテル総支配人を兼務。2013年に「ホテリエ・オブ・ザ・イヤー2012」に選出(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
ミシュランガイドホテル部門4年連続二つ星を獲得した 『庭のホテル東京』。3代目女性社長の奮闘と奇跡。
2009年、東京・水道橋にオープンした『庭のホテル東京』──和を基調とする、都会の隠れ家のようなホテルはリーマンショック、東日本大震災を乗り越え、ミシュランガイドのホテル部門で5年連続二つ星を獲得した。
人気ホテルに育て上げたのは女性経営者の木下彩氏、二児の母である木下氏は運命の歯車で老舗ビジネスホテルの経営者となり、生き残りを賭けて自分たちが心から泊まりたいと思えるホテルづくりに挑戦した。
木下氏自らが綴る理想のホテル実現までの取り組みと世界が認めたおもてなし。
●プロローグ 庭のホテル東京の奇跡
庭のホテル東京がミシュランガイドホテル部門4年連続二つ星獲得
世界最大の口コミサイト、トラベラーズチョイスランキングで国内10位にランク
1章、「私が社長に?」
運命の歯車によって社長に就任
2章、「このままでは未来はない!」
全面リニューアルを決断、庭のホテルオープンへ
3章、オープンからリーマンショック、3.11を越えて
世界が認めたおもてなしの確立へ
【著者紹介】
1960年、東京都生まれ。1982年、上智大学外国語学部英語学科卒業。大手ホテルに勤務後、結婚、二児を出産するが、1994年、母の死で東京グリーンホテル(現 株式会社UHM)に取締役として入社。翌年には代表取締役に就任。2009年5月に「庭のホテル 東京」を新築オープンし、2011年4月より同ホテル総支配人を兼務。同ホテルをミシュラン4年連続2つ星の人気ホテルに育て上げる
http://yadoyadaigaku.com/program/JK1406.html
宿屋塾
「なぜ『庭のホテル東京』は、これほどまでに高い評価を受けるのか~どこにもない唯一無二のホテルコンセプトとおもてなし」
講師:庭のホテル東京 総支配人 木下 彩氏
東京・水道橋。
神田と東京ドームシティというメジャーな場所に挟まれたエリアの裏路地を入ったところにひっそりと建つ「庭のホテル東京」。5年前にオープンしたこのホテルは、多くの顧客に支持され、業界の内外からも高く評価されています。
かの「ミシュランガイド」では、5年連続「快適なホテル」として2パビリオンと評価されています。また、木下総支配人は、同ホテルの成功を評価され、2013年に、「ホテリエ・オブ・ザ・イヤー2012」に選出されています。
なぜ「庭のホテル東京」は、これほどまでに高い評価を受けているのでしょうか?
このたび、木下総支配人は、『「庭のホテル東京」の奇跡 世界が認めた二つ星のおもてなし』という本を上梓されました。本書は、木下社長のこれまでと、「庭のホテル東京」をつくり、成功に導くまでの道のりが綴られている、非常に興味深い一冊です。木下総支配人の人柄と同じく、世間に媚びることをせず、そしてとても控えめな佇まいながら、上質な品格を備えた「庭のホテル」という素敵なホテルを創り上げた思いと過程が綴られています。どこにもない、唯一無二のホテルを創ったエピソードです。
「庭のホテル東京」に足を踏み入れたことのある人ならだれしも、「日本って、いいなあ」と感じるはずです。そのエクステリア、ロビー、客室、そして庭……、あらゆる空間を演出するものすべてが、細部まで気を遣われていることに気付きます。
この「細部までこだわる」ところがまさに日本的なのです。
しかし、「どこにもない」ホテルを創るというのは、非常に勇気のいることです。果たしてニーズはあるのか、ターゲットに受け入れられるのかが分からないからです。
同ホテルは、それでもチャレンジし、成功を収めました。
今回の宿屋塾は、たぐい稀なる素敵なホテルを創り、顧客満足度を高め、高い評価を得ている「庭のホテル東京」のコンセプトメイクから、おもてなしのスタンス、スタッフ教育まで、木下総支配人にお聞きしたいと思います。
【こんな内容です】
●木下彩氏のこれまで
●「どこにもないホテルをつくろう」から始まったコンセプトメイク
●旅館とはどう違うのか
●「京都の雅(みやび)」と「江戸の粋な和」の違い
●つくりあげた空間は「上質な日常」
●真摯で誠実な「庭のホテル」のおもてなし
●スタッフを信頼するということ
【こんな人におすすめです】
●庭のホテルから、成功のポイントを学びたい人
●庭のホテルから、日本のホテルのあるべき姿を学びたい人
●木下総支配人から、女性経営者の在り方を学びたい人
【木下 彩氏のプロフィール】
1960年東京都生まれ。1982年上智大学外国語学部英語学科卒業、ホテルニューオータニに勤務後、結婚。静岡グランドホテル中島屋勤務等を経て、1994年に株式会社東京グリーンホテル(現 株式会社UHM)に取締役として入社、翌年代表取締役に就任。2009年5月「庭のホテル東京」をオープン、2011年4月より同ホテル総支配人を兼務。「ホテリエ・オブ・ザ・イヤー2012」に選出。 「ミシュランガイド」では、5年連続「快適なホテル」として2パビリオンの評価。
By 歯職人
東京水道橋に特に立地条件に恵まれたわけでもなく、大資本を背景に持つわけでもない小さなホテルがある。
本書は、この小さなホテルが、開業わずか5年で、旅好き、ホテル好きの欧米人から高い評価を得て、ミシュランガイドで5年連続二つ星を獲得するまでに成長を遂げる物語です。
祖父が水道橋で日本旅館を開業し、父がその日本旅館を当時先端のビジネスホテルに業態転換した家庭に、二人の兄を持つ娘として育った著者は、特に家業の継承などを意識することもなく青春を送る。その父も若くして病に倒れ、のこされた母と幹部社員により、父が志したビジネスホテル経営は守られて行く。時は移り、東京の街も作り変えられ、ホテル業界の経営環境も、変貌を遂げる。
その時期、著者の木下彩さんは、何の経営者としての準備も無く、母の病気を期に経営の最前線に立つことになる。
経営者としての立場で、自社を見ていくと、そこには様々な惰性や危機感の欠如、守るべきものと捨てるべきものが見えてくる。著者が経営者として成長する過程で、外部の手を借り、また社内の人材を発掘し、人を育てながら、著者は次のステップへの準備をする。
ここから、建物の老朽化という現実を前に、自社の立地と資本力、経営力に見合い、尚且つ自分が作り上げたいホテルを目指す戦いが、よいよい始まる。
本書のタイトルにある「奇跡」が、誇大表示ではないことは、庭のホテル東京に足を一歩踏み入れると感じる、このホテルにしかない独特の空気感、日本旅館の伝統を継承したのであろう質感、スタッフの所作と動きによってつくられる時間の流れにより体感することができるだろう。
1960年生まれの一人の女性が、志した「私たちが泊まりたいと思えるホテルを」が実現する過程が、追体験できる一冊です。
本書を読みの上で、一度このホテルに足を踏み入れるのも、本書が数倍楽しめの方法と思います。
http://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E5%BA%AD%E3%81%AE%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%A5%87%E8%B7%A1-%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%8C%E8%AA%8D%E3%82%81%E3%81%9F%E4%BA%8C%E3%81%A4%E6%98%9F%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%82%82%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%81%97-%E6%9C%A8%E4%B8%8B-%E5%BD%A9/dp/4822250024/ref=cm_lmf_tit_13
「庭のホテル東京」の奇跡―世界が認めた二つ星のおもてなし
木下 彩【著】
価格 \1,620(本体\1,500)
日経BP社(2014/04発売)
サイズ B6判/ページ数 191p/高さ 19cm
商品コード 9784822250027
NDC分類 689.8
内容説明
二児の母が開業した小さなホテルが震災を乗り越え、ミシュランガイド5年連続二つ星に。奇跡はなぜ起こせたのか。
目次
はじめに 私たちが心から泊まりたいと思えるホテルを
第1章 二児の母が老舗ビジネスホテルの経営者に
第2章 このままでは未来はない
第3章 リーマンショック、東日本大震災を越えて
第4章 世界が認めたおもてなし
終わりに 私は「庭のホテル東京」の一番のファン
著者紹介
木下彩[キノシタアヤ]
株式会社UHM代表取締役、庭のホテル東京総支配人。1960年東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業後、ホテルニューオータニに就職。フロントスタッフとして勤務し、退職後に結婚。東京グリーンホテルのグループ系列である静岡グランドホテル中島屋勤務などを経て、94年に株式会社東京グリーンホテル(現株式会社UHM)に取締役として入社。翌年には代表取締役に就任。2009年5月に庭のホテル東京を新築オープンし、2011年4月より同ホテル総支配人を兼務。2013年に「ホテリエ・オブ・ザ・イヤー2012」に選出(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
ミシュランガイドホテル部門4年連続二つ星を獲得した 『庭のホテル東京』。3代目女性社長の奮闘と奇跡。
2009年、東京・水道橋にオープンした『庭のホテル東京』──和を基調とする、都会の隠れ家のようなホテルはリーマンショック、東日本大震災を乗り越え、ミシュランガイドのホテル部門で5年連続二つ星を獲得した。
人気ホテルに育て上げたのは女性経営者の木下彩氏、二児の母である木下氏は運命の歯車で老舗ビジネスホテルの経営者となり、生き残りを賭けて自分たちが心から泊まりたいと思えるホテルづくりに挑戦した。
木下氏自らが綴る理想のホテル実現までの取り組みと世界が認めたおもてなし。
●プロローグ 庭のホテル東京の奇跡
庭のホテル東京がミシュランガイドホテル部門4年連続二つ星獲得
世界最大の口コミサイト、トラベラーズチョイスランキングで国内10位にランク
1章、「私が社長に?」
運命の歯車によって社長に就任
2章、「このままでは未来はない!」
全面リニューアルを決断、庭のホテルオープンへ
3章、オープンからリーマンショック、3.11を越えて
世界が認めたおもてなしの確立へ
【著者紹介】
1960年、東京都生まれ。1982年、上智大学外国語学部英語学科卒業。大手ホテルに勤務後、結婚、二児を出産するが、1994年、母の死で東京グリーンホテル(現 株式会社UHM)に取締役として入社。翌年には代表取締役に就任。2009年5月に「庭のホテル 東京」を新築オープンし、2011年4月より同ホテル総支配人を兼務。同ホテルをミシュラン4年連続2つ星の人気ホテルに育て上げる
http://yadoyadaigaku.com/program/JK1406.html
宿屋塾
「なぜ『庭のホテル東京』は、これほどまでに高い評価を受けるのか~どこにもない唯一無二のホテルコンセプトとおもてなし」
講師:庭のホテル東京 総支配人 木下 彩氏
東京・水道橋。
神田と東京ドームシティというメジャーな場所に挟まれたエリアの裏路地を入ったところにひっそりと建つ「庭のホテル東京」。5年前にオープンしたこのホテルは、多くの顧客に支持され、業界の内外からも高く評価されています。
かの「ミシュランガイド」では、5年連続「快適なホテル」として2パビリオンと評価されています。また、木下総支配人は、同ホテルの成功を評価され、2013年に、「ホテリエ・オブ・ザ・イヤー2012」に選出されています。
なぜ「庭のホテル東京」は、これほどまでに高い評価を受けているのでしょうか?
このたび、木下総支配人は、『「庭のホテル東京」の奇跡 世界が認めた二つ星のおもてなし』という本を上梓されました。本書は、木下社長のこれまでと、「庭のホテル東京」をつくり、成功に導くまでの道のりが綴られている、非常に興味深い一冊です。木下総支配人の人柄と同じく、世間に媚びることをせず、そしてとても控えめな佇まいながら、上質な品格を備えた「庭のホテル」という素敵なホテルを創り上げた思いと過程が綴られています。どこにもない、唯一無二のホテルを創ったエピソードです。
「庭のホテル東京」に足を踏み入れたことのある人ならだれしも、「日本って、いいなあ」と感じるはずです。そのエクステリア、ロビー、客室、そして庭……、あらゆる空間を演出するものすべてが、細部まで気を遣われていることに気付きます。
この「細部までこだわる」ところがまさに日本的なのです。
しかし、「どこにもない」ホテルを創るというのは、非常に勇気のいることです。果たしてニーズはあるのか、ターゲットに受け入れられるのかが分からないからです。
同ホテルは、それでもチャレンジし、成功を収めました。
今回の宿屋塾は、たぐい稀なる素敵なホテルを創り、顧客満足度を高め、高い評価を得ている「庭のホテル東京」のコンセプトメイクから、おもてなしのスタンス、スタッフ教育まで、木下総支配人にお聞きしたいと思います。
【こんな内容です】
●木下彩氏のこれまで
●「どこにもないホテルをつくろう」から始まったコンセプトメイク
●旅館とはどう違うのか
●「京都の雅(みやび)」と「江戸の粋な和」の違い
●つくりあげた空間は「上質な日常」
●真摯で誠実な「庭のホテル」のおもてなし
●スタッフを信頼するということ
【こんな人におすすめです】
●庭のホテルから、成功のポイントを学びたい人
●庭のホテルから、日本のホテルのあるべき姿を学びたい人
●木下総支配人から、女性経営者の在り方を学びたい人
【木下 彩氏のプロフィール】
1960年東京都生まれ。1982年上智大学外国語学部英語学科卒業、ホテルニューオータニに勤務後、結婚。静岡グランドホテル中島屋勤務等を経て、1994年に株式会社東京グリーンホテル(現 株式会社UHM)に取締役として入社、翌年代表取締役に就任。2009年5月「庭のホテル東京」をオープン、2011年4月より同ホテル総支配人を兼務。「ホテリエ・オブ・ザ・イヤー2012」に選出。 「ミシュランガイド」では、5年連続「快適なホテル」として2パビリオンの評価。